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「燃油ゼロ」で行ける南国フィジーってどんなとこ? 火曜発~金曜着の2泊4日の旅程に人気集まる

2024年1月29日 実施

フィジー政府観光局 エグゼクティブ・ディレクター ロバート・トンプソン氏

 フィジー政府観光局は1月29日、都内でメディアなどを対象にしたセミナーとトップインタビューを開催した。

 合わせて来日したフィジー政府観光局 エグゼクティブ・ディレクターのロバート・トンプソン氏は「フィジーはファミリーやカップル、ハネムーナー、ラグジュアリー層やアドベンチャー好きの人など誰でも満足できる旅行先」と話すとともに、なかでもファミリーとカップル・ハネムーナーに焦点を当ててプロモーションしていく方針を示した。

フィジー政府観光局 アジア地区リージョナル・ディレクター ビンセント・ゼン氏

 アジア地区リージョナル・ディレクターのビンセント・ゼン氏は「ファミリー市場は日本におけるキーマーケットになる見通し。フィジーはファミリーフレンドリーなデスティネーションとしては完璧であり、安全に楽しめる」とアピール。「これまで日本ではファミリー向けのプロモーションを余りやってこなかったが、もっといろいろ取り組んでいきたい」と意欲を示した。

 具体的にはファミリー向けのリゾートや、ホテル内のキッズクラブ、ベビーシッターサービスなどをアピールしていく考え。フィジーは家族を重視し子供をかわいがる国民性であるとし、子供向けサービスが充実していることから、親も1日子供をベビーシッターやキッズクラブに預けてリラックスできるという。また、フィジーの公用語は英語であることから、子供の語学学習にも役立つとした。

 一方でカップル・ハネムーナーに対しては、日本ではまだあまり知られていない大人の宿泊客限定のリゾートを訴求する方針。無人島での2人きりのピクニックをはじめとしたカップル向けのアクティビティや、ウェディングなどもアピールする。

 このほか、セミナーではゴルフやラグビー、ボランティアやSDGsなどのテーマ性の高い旅も提案。特にラグビーについては、フィジーは東京オリンピックの男子7人制ラグビーで金メダルを獲得しており、ラグビーファンにはなじみ深い国になっているとした。

 フィジーでは2023年から新ブランド「幸せ溢れるフィジーへ」を展開しており、「豊かな自然」「アドベンチャー」「コミュニティとの触れあい」「リフレッシュ」「グルメ」の5本柱でプロモーションを行なっている。セミナーではフィジー政府観光局 広報担当の宮本紗絵氏が「フィジーの幸せはアイデンティティの一つ。島を訪れる人に本物の幸せをもたらすような時間をフィジーで過ごしてほしい。5つの柱すべてを体験することで幸せを感じてもらいたい」とアピールした。

 この5本柱のうち、ゼン氏はコミュニティとの触れあいの例として、各リゾートから身近な村を訪れる「ビレッジツアー」を挙げ、「コマーシャライズされておらず、地元の人々の過ごし方を尊重しながら生活に入り込むことができる」と説明。4000年以上続くフィジー固有の文化もヴィレッジツアーなどを通して伝えていく考えを示した。

 氏は今後の課題としてフィジーの日本国内での認知度の向上を挙げ、旅行会社と協力して旅行者の取り込みを図る方針を説明した。

このほかセミナーでは具体的な観光名所を紹介した

2024年の日本人旅行者数はコロナ前まで回復する見通し

 2023年にフィジーを訪れた渡航者数は2019年比4%増の92万9740人。このうち46%にあたる43万4533人がオーストラリアからの渡航者で、以下ニュージーランド(22万963人、23.8%)、アメリカ(9万9518人、10.7%)、中国(2万5921人、2.8%)、カナダ(2万1853人、2.4%)、イギリス(1万680人、1.1%)と続く。日本はイギリスに次ぐ第7番目、アジア市場では中国に続く第2のマーケットで、2023年は2019年比47.9%減の7748人が訪問した。

インタビューに応えるトンプソン氏

 トンプソン氏は日本の水際対策が緩和し、4月からフィジーエアウェイズが成田~ナンディ線を週2便に再開して以降、日本人は順調に戻ってきているとの見方を示した。2023年の日本人出国者数が2019年比52.1%減の962万4100人だったことと比較すると「数字的にはよい」と説明。2024年については「データなどを分析すると、コロナ前の2019年並みに戻るのでは」と期待を示した。

 なお、フィジー内のホテル客室数は約1万2000室。現在一部ホテルが改装や拡張などでクローズしているため客室数はコロナ前の5%減となっているが、4月に「クラウン プラザ フィジー ナンディベイ リゾート&スパ」がオープンするほか、年内に数軒のホテルが開業する計画があり、年内にはコロナ前と同様の客室数に戻る見通しだ。

「燃油ゼロ」が最大のメリット、週2便で直行便

フィジーエアウェイズ 日本地区代表 岸本洋一氏

 セミナーではフィジーエアウェイズ日本地区代表の岸本洋一氏が、同社が2023年4月から成田~ナンディ線を火・金曜の週2便で運航していることを説明。機材はエアバス A330-200型機(ビジネスクラス24席、エコノミークラス245席)を投入している。

FJ350便: 成田(21時25分)発~ナンディ(翌09時55分)着、火・金曜運航
FJ351便: ナンディ(14時15分)発~成田(19時30分)着、火・金曜運航

 岸本氏は「成田は夜に出発するため機内で寝て、翌朝到着してすぐ遊べる。帰りは14時台の出発なのでぎりぎりまでホテルでくつろげる。時差も3時間で体の疲れはない」と直行便を利用するメリットを説明した。同社はワンワールド・コネクトパートナーであり、JALとのコードシェアも実施しているほかマイルを貯めることも可能だ。

機内の様子。フィジーの伝統的な「タパ柄」を随所に取り入れた

 加えて岸本氏はフィジー旅行について「燃油サーチャージが0円というのが最大のメリット」と強調。ただし日本市場内での認知度はまだ低いとし、認知度向上への協力を訴えた。

 このほか氏は2023年3月に開始した運賃体系「フライ・ユア・ウェイ」も紹介。サービスに合わせて4種類から選べる運賃で、例えばエコノミークラスの「ライト」は7kg以内の機内持込荷物のみで預入荷物は運賃に含まない。岸本氏によると、火曜発~金曜着の2泊4日の旅程が人気だといい、「ホテルに2泊するだけなので荷物も少なくなり、ライト運賃が若い女性を中心にとても人気」と話した。