ニュース

京都の寺院で秋季特別公開を実施。紅葉とともに、国宝や重要文化財などを拝観できる

大徳寺/聖護院門跡/酬恩庵 一休寺

2022年7月27日 発表

2022年秋季に特別公開を実施する寺院について概要発表

 京都春秋は、「大徳寺」「聖護院門跡」「酬恩庵 一休寺」の3寺院が2022年秋季に実施する特別公開について概要を発表した。通常では見ることのできない国宝の本尊や貴重な障壁画などを拝観でき、美しい紅葉とともに上質な文化体験を楽しめるという。

大徳寺の宝特別展示茶会

 大徳寺では、方丈(国宝)の修復事業記念企画として寺宝である牧谿筆の「観音鶴猿図」や「龍虎図」を拝観できる特別展示茶会を開催する。大燈国師によって1326年に創建された「大徳寺」は、後醍醐天皇から「本朝無双之禅苑」と評された禅宗の名刹。一休宗純や沢庵宗彭などの名僧を輩出したほか、千利休や狩野永徳など後世の日本文化に多大な影響をおよぼした人物たちが活躍した場でもあり、今なお数多くの貴重な文化財を所有・保管している。

場所: 京都府京都市北区紫野大徳寺町53
開催日: 2022年11月12日~14日、25日~27日
開催時間: 10時/12時/14時
所要時間: 約120分(伽藍案内40分、お茶会30分、寺宝拝観50分)
定員: 1日3席、1席最大15名(事前予約必須)
参加費: 2万3000円
内容: 金毛閣(重要文化財)の外観、法堂(国宝)などの伽藍をツアー形式で拝観、瑞雲軒(元有栖川宮家書院)にてお茶会、お軸などの寺宝を拝観、その後自由拝観

三門「金毛閣」
牧谿筆「観音猿鶴図」

聖護院門跡の特別公開

 本山修験宗総本山 聖護院門跡は、天明の大火により御所が火災に遭った際、光格天皇の仮御所ともなった門跡寺院のなかでも特に格式高い寺院。特別公開で見られる「宸殿障壁画」など、煌びやかな金碧障壁画を130面有しており、京狩野と江戸狩野、両方の絵師が同じ場所に作品を納めた珍しい例としても貴重。聖護院の数度の火災を免れ、守られてきたという重要文化財の本尊「不動明王像」も拝観することができる。

場所: 京都府京都市左京区聖護院中町15
公開期間: 2022年9月18日~12月4日
休止日: 11月28日、29日(法務により拝観休止日が増える場合あり)
拝観時間: 10時~16時
拝観料: 大人800円/中高生・大学生600円/小学生以下無料
公開内容: 大玄関、宸殿、狩野永納・狩野益信筆「宸殿障壁画」、本堂の本尊「不動明王像」

謁見の間(上段の間)
孔雀之間襖絵(狩野派筆「宸殿障壁画」)
大玄関から
本尊「不動明王像」

一休寺「虎丘庵」で秋季特別拝観

 酬恩庵は、禅僧・一休宗純によって1456年に再興され「一休寺」として広く知られるようになった。足利義政が建てた本堂や前田利常が再興した方丈が重要文化財に指定されているほか、方丈を囲む3つの庭園や虎丘庵の庭園は名勝に指定されている。その昔、珠光をはじめ金春禅竹などたくさんの文人が集う文化サロンであった茶室「虎丘庵」。今回の特別拝観では、通常非公開の虎丘庵を住職の案内で見学することができ、その後庫裏にて住職とともにお茶で一服する内容となっている。

場所: 京都府京田辺市薪里ノ内102
実施日程: 2022年11月~12月上旬のうち10日間程度(後日決定)
開始時間: 11時/13時/14時/15時
所要時間: 約40分ほど
定員: 各回10名
志納料: 2000円(拝観料500円別途)
内容: 住職による虎丘庵の案内と自由拝観、庫裏にて住職と歓談しながら喫茶
喫茶内容: 抹茶「芳草の白」(奥西緑芳園)、一休寺オリジナル菓子「通無道」(萬々堂)、特撰ほうじ茶(奥西緑芳園)

酬恩庵 一休寺
名勝庭園茶室「虎丘庵」