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ANAのA380、初日の出フライトに向け水洗い。「きれいな飛行機できれいな朝日を見てほしい」

2021年12月27日 実施

ANAがA380型機の水洗いを公開した

 ANAは12月27日、エアバス A380型機を水洗いする様子を公開した。外装洗浄を行なったのは1号機(登録記号:JA381A)で、2022年1月1日の初日の出フライトに使用する予定の機体だ。

 旅客機は常に風雨にさらされているため、大気中の汚染物質が付着したり、雨が機体を伝った跡が付いたり、あるいは機体可動部から油脂が染み出たりする。こうした汚れは定期的に水洗いによって落としており、外装洗浄はおおむね100日単位で行なっているという。ただし、ANAのA380型機はコロナ禍で飛んでない期間が長くなっているため、その分汚れが少ないということもあり、前回の洗浄は4月、その前は2020年8月とのことで、若干スパンが長めになっている。

 意外にも、水洗いは人の手で行なう。放水機で水をかけて、薬剤(洗剤)を付けた柄の長いブラシやモップ、パッドで磨いて汚れを浮かせて、再び水をかけてすすぐ。パネル単位など、範囲を区切ってこれを繰り返す。

 総2階建て旅客機のA380は、尾翼の先端の高さが約24mという巨大な機体のため、複数の高所作業車を駆使した作業を行なうが、効率よく洗浄するため、車両を止める位置にも気を使うという。

 この日の作業に当たった羽田空港グランドサービス チーフの佐藤皇太氏は、「洗浄をするときはいつも、お客さまにきれいな機体に乗っていただきたいという気持ちがあります。コロナ禍で(初日の出フライトが)久しぶりの旅行というお客さまも多いはず。最初に目にする機体外装を私たちがきれいにして、お客さまにはきれいな朝日を見ていただきたい」と、外装洗浄にこめる気持ちを表現した。

格納庫で洗われるのを待つA380型機
洗浄は洗剤、ブラシやモップ、放水機を使って、人の手で行なう
洗浄する前の機体。特に雨だれ汚れが目立つ。水や洗剤の入ってほしくない部分(ピトー管など)はマスキングしている
高所作業車もスタンバイ
水をかけて、洗剤で汚れを浮かせて、水ですすぐ。これを範囲を区切って繰り返す
だんだんときれいになっていくのが分かる
羽田空港グランドサービス株式会社 チーフ 佐藤皇太氏