ニュース

三菱地所、ロイヤルパークホテルを完全子会社化。チェーン化、運営力強化を図る

2021年5月26日 発表

三菱地所は「ロイヤルパークホテル」を運営する株式会社ロイヤルパークホテルを完全子会社化する

 三菱地所は5月26日、子会社の株式会社ロイヤルパークホテルを、株式交換により完全子会社とすることを発表した。

 三菱地所では、グループ成長戦略の一環としてノンアセット事業の強化・拡大を掲げてBtoC、BtoBtoCに着目した新たな事業展開を図っており、ホテル事業についても運営客室数の拡大を図るべく、大都市圏を中心に新規出店を進めている。2020年には三菱地所の完全子会社であるロイヤルパーク ホテルズ&リゾーツにフルサービスホテルの「横浜ロイヤルパークホテル」「東北ロイヤルパークホテル」を吸収合併。ホテル運営の一元化による、ロイヤルパークホテルズのチェーン力強化、ホテルの運営力強化、経営資源の効果的・効率的な配分を進めている。

 ロイヤルパークホテルは、三菱地所が54.4%を出資する連結子会社で、30年以上にわたりチェーンの旗艦ホテルとしてホテルを所有、経営しているが、新型コロナウイルス禍で、急激なインバウンド需要の変動、異業種からのホテル事業参入とそれに伴う競争激化、DX(デジタルトランスフォーメーション)などの新たな技術の登場など、ホテル事業を取り巻く環境変化に対応するための構造改革の加速が必要となっている。

 三菱地所では、先述した吸収合併に続き、旗艦ホテルである「ロイヤルパークホテル」を運営する株式会社ロイヤルパークホテルを完全子会社化することで意志決定を迅速化し、フルサービスホテルで長年培った人材やサービススキル、運営ノウハウをチェーン全体で活用することで、ホテルチェーンの強化・拡大を進めることを企図。一体的・有機的なグループホテル経営を進化させることで、グループホテル全体の強化拡大を進めるとともに、三菱地所グループのノンアセット事業の強化・拡大につなげる方針。

 なお、本株式交換について、三菱地所では株主総会の承認を必要としない簡易株式交換の手続きを採り、5月26日付けで株式交換契約を締結。6月23日に開催予定の株式会社ロイヤルパークホテル株主総会での承認を経て、8月1日を効力発生日として行なう予定となっている。

株式交換後の三菱地所の状況
三菱地所、ロイヤルパークホテル両社の概要