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サフィール踊り子の新メニューは素材のよさが光る美味しさ! ミシュラン一つ星シェフ監修の特製パスタを食べてみた
2021年4月1日 13:48
- 2021年4月1日 提供開始
JR東日本(東日本旅客鉄道)は4月1日、伊豆への観光特急列車「サフィール踊り子」のカフェテリアで新メニューの提供を開始した。
今回登場する新メニューは、ミシュラン一つ星のイタリアンレストラン「Ristorante HONDA」の本多哲也シェフが監修した特製パスタとカレーだ。
サフィール踊り子は、東京~伊豆急下田を結ぶ8両編成の特急列車で、2020年3月にデビューした。全車両がグリーン席となっており、1号車は特別仕様のプレミアムグリーン、2号車と3号車は1~4名と1~6名が利用できるグリーン個室、5号車から8号車までがグリーン車となっている。4号車はカフェテリアになっており軽食が楽しめる。
全車両に共通しているのは、広い窓と上部に設けられた天窓から明るい光と素晴らしい景色を堪能できることだ。
JR東日本 営業部 輸送戦略G 副課長である中村圭助氏はサフィール踊り子について、単なる移動手段ではなく、景色を楽しみながら移動を楽しむ列車として導入したことを紹介した。
2020年から続くコロナ禍において、電車利用の減少から全体的には厳しい状況下ではあるが、サフィール踊り子は利用状況もよく、緊急事態宣言が明けた3月22日~28日の直近の数字は約8~9割の利用実績があり、グリーン個室はほぼ満席の状況だったとのこと。
緊急事態宣言中はカフェテリアを休止するといった措置をとっていたが、遠出ができない状況のなかで自然の多い伊豆は首都圏から比較的近く、サフィール踊り子は全車両がグリーン車で利用人数も限られ、グリーン個室はほかの利用客と相席になることはないといったことから、新しい生活様式にマッチした結果でないかと説明した。
「サフィール踊り子は乗った瞬間から旅の思い出の一部になるようこれからも運行していきたいと思います。小田原を過ぎたあたりからは海も見えて素晴らしい景色が広がるので、パスタを楽しみながら列車の旅を楽しんでいただければと思います」と話した。
今回の新メニューを考案するにあたって、本多シェフは実際に乗車してイメージを描いたそうだ。
提供するパスタは「伊豆産フレッシュトマトのスパゲティ」「サザエとリングイネのジェノベーゼ」の2種類で、カレーは「HONDA プレミアム渡り蟹カレー」となっている。
伊豆産フレッシュトマトのスパゲティは、沿線で仕入れた新鮮なトマトのさわやかな酸味を大事にし、サザエとリングイネのジェノベーゼは、レストランらしい少しリッチな味わいを心掛けて作ったとのことだ。HONDA プレミアム渡り蟹カレーは、渡り蟹を贅沢に使い、マンゴーやバナナといった南国フルーツをソースに仕込んだまろやかな味に仕立てている。
実際に伊豆産フレッシュトマトのスパゲティを試食させていただいたが、トマトの軽やかな甘味と酸味、それに上質なオリーブオイルの香りが非常に食欲をそそる、シンプルでも素材のよさが光る味わいが印象的だった。
なお、カフェテリアや車内販売を利用するにあたっては、スマートフォン専用サイトの「サフィールPay」から事前に予約し、オンライン決済する必要がある。これは商品数が限られていることやスムーズな提供を目的としているほか、新型コロナウイルス感染防止対策であるとのことだ。
ただし、事前予約の状況によっては当日車内で予約できる場合もあるそうなので、その場合はアテンダントに問い合わせてもらいたいと話していた。
カフェテリアは1号車と5~8号車の乗客が利用できるが、2~3号車のグリーン個室を利用している場合は各部屋に配膳してくれるのでゆっくりと食事を楽しむことができる。
また、グリーン個室を利用する場合は、限定メニューである「チーズピンチョスアソート」(2人前)をオーダーすることができる。こちらは、チーズ、合鴨スモーク、ナッツ、ドライフルーツなどがパックされたおつまみセットだ。グリーン個室は1車両に1~4名の部屋が2つ、1~6名の部屋も2つとなっており、合計で8部屋しかないプレミアムな座席になっている。数が少なく人気も高いことから予約するのは大変だが、家族や大切な友人との思い出に一度は利用してみたい。
なお、新型コロナウイルス感染防止対策として、カフェテリアの利用人数の制限、サフィールPay利用時のオンライン決済、車内に消毒液の設置、定期的な車内清掃や接触部分の消毒、常時空調装置による車内換気、車内スタッフのマスクや手袋の着用、体調チェック、定期的な手洗いなどを実施している。