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自動手荷物預け機も導入。ANA、伊丹空港の出発ロビーをリニューアル
2020年8月6日 13:50
- 2020年8月5日 グランドオープン
関西エアポートは8月5日、約50年ぶりとなる大規模改修を終えた伊丹空港(大阪国際空港)をグランドオープンした。伊丹空港のターミナルビル南側を出発ロビーとして利用するANA(全日本空輸)は、このグランドオープンに合わせて「ANA FAST TRAVEL」のコンセプトのもと、順次リニューアルを進めてきた。新たな出発ロビーがどのようになったか紹介する。
2018年4月に中央エリアに到着ロビーが集約されるまで、ANA側はターミナルビル1階の南端が到着ロビーとなっていたが、現在はそのエリアも含めて出発ロビーとして活用。南寄りから順に、団体カウンター、自動チェックイン機、自動手荷物預け機「ANA Baggage Drop」、手荷物カウンター、国際線乗り継ぎカウンター、航空券購入・搭乗手続きの有人カウンターと並び、その北側(中央ビル寄り)に1か所(上下各1基)に集約されたエスカレータが配置される。
また、北寄りには手伝いを必要する利用者向けの個室型「SPECIAL ASSISTANCE」カウンターが5月26日にオープンしており、有人での搭乗手続きなどを行なうカウンターがエスカレータ付近に集約された格好となる。
加えて、SPECIAL ASSISTANCEカウンターの目の前には自動チェックイン機も3台備えている。このチェックイン機は後述のモノレールによる到着客にとって便利な位置にある。
自動手荷物預け機「ANA Baggage Drop」は、伊丹空港グランドオープンより一足早く7月17日に供用を開始(関連記事「ANA、伊丹空港に自動手荷物預け機『ANA Baggage Drop』導入。7月17日供用開始」)。1階に6台、2階に2台の計8台を導入した。同社はこれまで、国内線空港で羽田空港に39台、新千歳空港(札幌)に10台、福岡空港に6台、那覇空港(沖縄)に16台を導入しており、伊丹空港への導入で5空港目、計79台を導入することになった。
なお、伊丹空港では、手荷物を預けたあとに保安検査を行なう「インラインスクリーニング」を3月に導入しており、有人手荷物カウンターでの手続きでもロビーでX線検査を行なう必要もなくなっている。
さらに、2階にも自動手荷物預け機2台、自動チェックイン機3台を含む手続きカウンターを備えており、一般搭乗客も利用できる。
公共交通機関を利用して空港に到着した場合、南側に空港連絡バスの降車場、北側に大阪モノレールの駅が位置することになり、利用する交通機関によって動線が大きく異なるのもANA出発ロビーの特徴となる。特にモノレールで空港に到着し、手荷物を預ける必要がある場合、1階の出発ロビーのエスカレータ前を通過後、手荷物カウンターや自動手荷物預け機までやや距離があり、かつ預けたあとにエスカレータへ戻って2階の保安検査場へ向かう必要がある。モノレール利用者は2階からうまく活用すると歩く距離を短くできる。
2階にはAMC(ANAマイレージクラブ)上級会員などが利用できるプレミアムチェックインカウンター「ANA PREMIUM CHECK-IN」が2019年9月3日にオープンしている。新たに個室型となり、専用の保安検査場も備える。また、専用保安検査場が混雑した場合には、一般保安検査場を利用するための動線も用意されており、利用者の待ち時間を減らせるよう工夫している。
保安検査場は2019年11月にリニューアルし、現在までに全レーンをスマートレーン化。別記事でもお伝えしているとおり、ベビーカーなどで利用できるストレートレーン×1レーン、13.7mのスマートレーン×2レーン、15.7mの長尺スマートレーン×6レーンの構成となっている。