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コメダ新業態「KOMEDA is □(コメダイズ)」7月15日開業。アルコールも飲める東銀座の1号店に行ってみた
2020年7月9日 17:59
- 2020年7月15日 開業
コメダは、原材料をプラントベース(植物由来)とした新業態ブランドの店舗「KOMEDA is □(コメダイズ)」(東京都中央区築地1-13-1)を7月15日にオープンする。
店舗は、地下鉄東銀座駅近くの銀座松竹スクエア(築地松竹ビル)1階に位置しており、美味しいコーヒーと落ち着ける空間で、日々の生活に「くつろぎ」を提供するという従来のコメダ珈琲店のコンセプトを活かしつつ、「地球とくつろぐ喫茶店」を目指した新業態店舗として展開する。
営業時間は、7時から23時(ラストオーダーは22時30分)で、モーニングサービスは7時から11時まで、アルコール提供は11時から23時まで。定休日の設定はなく、基本的には年中無休での営業となる(年末年始は異なる場合あり)。座席数は68席で全席禁煙。
バーガーもアルコールも植物由来
オープンに先駈け7月9日に開催した内覧会では、コメダ 事業推進本部 事業開発部 部長の上石安寿氏が、KOMEDA is □について次のように説明した。
KOMEDA is □は、「なにげなくコーヒーを飲んでのんびり過ごす、そういったなにげない日常はとてもかけがえのないもので、それがいつまでも続くように」、そういった想いで立ち上げたブランドだという。
店舗名「KOMEDA is □」の“□”は、「コメダで過ごす時間にお客さまが感じる、魅力や価値」を表わしており、その□に入る新しい魅力をどんどん作っていくとともに、くつろぎの幅をもっと広げていきたいという想いが込めてられている。また、店舗のメニューで主に用いられる原料となる「米」と「大豆」を表現してコメダイズという店舗名にしたという。
提供するコーヒーの「コメダブレンド」には、100%アラビカ種のサステナブルなコーヒー豆を使用。また、スペシャリティコーヒーとして、レインフォレスト・アライアンス認証を取得した農園のコーヒー豆を使用した「レインフォレストシティロースト」と、ブラジル最上級の豆を仕様した「コメ黒」も提供。これらスペシャリティコーヒーはサイフォンを使って抽出されるという点も特別なこだわりとなっている。
提供するメニューは、コーヒーやソフトドリンクなどのドリンク類に、ハンバーガーなどのフードが34種類、パンケーキなどのデザートが8種類。また、コメダとしては初となるアルコールメニューも提供される。これらメニューはドリンク類やアルコールメニューも含めてすべてがプラントベースになっているとのことで、100%プラントベースの喫茶店はKOMEDA is □が世界初だという。
KOMEDA is □1号店の場所として東京の銀座を選んだのは、新業態ということと、世界のトレンドとなっている新しい食スタイルを提供するため、情報発信の場所として東京の銀座が最もふさわしいと考えたからだと上石氏は説明する。そのうえで、店内でゆったりくつろぐというコメダのこだわりを継承しながら、地球とくつろぐという新しいコンセプトを積み上げていったという。そして、「KOMEDA is □に足を運ぶことで地球環境を考えるきっかけになったり、プラントベースの食べ物や飲み物がとても美味しいものだということを伝えていきたい」(上石氏)と説明した。
続いて、KOMEDA is □のフードメニューの監修および開発を担当した、べっぴんプラス 代表取締役の廣瀬ちえ氏が、メニューについて解説。
KOMEDA is □のフードメニューは、「誰が食べても美味しい料理を召し上がっていただきたい」という想いのもと、美味しさとボリューム感を追求したメニューづくりにこだわったという。
まず、コメダと言えばモーニングが魅力だが、モーニングで提供するトーストにはバターではなく「塗る豆乳クリーム」を使うとともに、上白糖不使用の「小倉あん」や「ジャム」、ゴマとてんさい糖シロップを混ぜた「ゴマコンフィ」の3つのトッピングのなかから1つを選んで注文できるようになっている。
「べっぴんバーガー」では、米粉入りのバンズと大豆ミートを使ったパテを採用。野菜に加えて天然醸造、熟成による醤油や味噌などの伝統的な調味料を使うことで、プラントベースながら濃厚で満足度の高い味わいを実現しているという。商品名のべっぴんには、特別なもの、普通よりよいものを表わす「別品」という意味も込められている。
デザートのパンケーキには、国産米粉を100%使用した「コメパンケーキ」を用意。米粉に加えて、コメと水から作ったライスジュレを使うことで、もっちりとした食感が特徴だという。こちらも豆乳クリームや豆乳ベースのホイップ、メープルシロップなどプラントベースのソースが添えられる。
このほか、豆腐の唐揚げ「豆腐フリット」や枝豆、蓮根チップスなどアルコールに合うメニューも用意する。
廣瀬氏の拠点が愛知県ということもあって、調味料には八丁味噌や三河のみりんなども使っているという。野菜は現時点では産地を限定していることはないそうだが、とにかく野菜と伝統的調味料の相乗効果によって、”これがプラントベースの食べ物だったのか”と思ってもらえるような深いコクの実現を重視してメニューを開発したとのことで、自信を持って提供できるという。合わせて、ソースづくりも含めてメニューの調理はすべて店舗内のキッチンで行なっているそうで、手作り感にもこだわっているとのことだ。
店舗については、「コメダの52年の歴史で磨かれたくつろぎの空間をベースに、さまざまな工夫を凝らした」(上石氏)とのこと。
まず、入り口を入ってすぐのローカウンター席には、古材から作られた「再生の木」を設置。古材を剥がして重ね合わせて木の皮の風合いを作り出しており、店の象徴としても位置付けられていている。また、再生の木の根元には、水草や自浄作用のある生物を入れた装飾「ビオトープ」を設置し、地球の循環を表現。
このほか、レジカウンター横の壁にはコメダ珈琲店で出たコーヒーかすを混ぜ込んだ素材を利用したり、不要になったカラス瓶と自然素材を利用したエコタイルを床に利用したり、廃ガラスを再生して作られたペンダントライトなど、さまざまな部分でサステナブルな素材を使った装飾が行なわれている。
このような特徴のあるKOMEDA is □では、「お肉を休む日を、つくろう。」という合言葉を提案している。家畜は地球温暖化や水質汚染の負荷が高いと言われているが、「食肉を週に1日、月に1日減らすことで地球に優しく、また地球と一緒にくつろごう、という提案をKOMEDA is □から行なっていきたい」と上石氏は締めくくった。