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お家で海外旅行はとってもカンタン。バーチャルワーケーションを試してみよう!
2020年5月17日 08:00
緊急事態宣言が一部地域で解除されたとはいえ、以前のように国内外を不安なく旅行できるのはいつになるのか、まだまだ見通せない状況。であれば、自宅にいながら少しでも旅行気分を味わえないものだろうか。そんな方に試していただきたい「バーチャルワーケーション」の方法をいくつかご紹介したい。
ワーケーション(Workation)は、ワーク(Work)とバケーション(Vacation)を組み合わせた造語で、リゾート地などでリラックスしながら遠隔作業で仕事をこなすことを表している。出張に観光をくっつけることを、ビジネス(Business)とレジャー(Leisure)を組み合わせて「ブレジャー」(Bleisure)いうこともある。
バーチャルなんてつくと小難しい感じもあるけれど、実は誰でも、ちょっとした工夫であっという間に旅行先へ瞬間移動して、そこで過ごしているような気分になれてしまう。仕事に使っているパソコンやスマートフォン、Google Home(Google Nest)やAmazon Echo、LINE Clovaなどのスマートスピーカーを使って、誰でもすぐに実践できる「お家で海外旅行」にチャレンジしてみよう。
パソコンの壁紙を旅行先の風景に変えて海外へワープ
海外旅行気分を一番手っ取り早く味わえる方法は、今使っているパソコンやスマートフォンの画面背景となる壁紙を変えてみること。旅行好きの人ならすでに実践している基本的なテクニックかもしれないけれど、最近では各国の観光局・観光庁などが、自宅でもその国の雰囲気を感じられるようにと、高品質な風景写真を壁紙用に無料で配布し始めている。これを使わない手はない。
本誌のニュース記事でもいくつか紹介しているように、たとえば下記に挙げたようなWebサイトからであれば、すぐにお気に入りの国の風景写真を見つけることが可能だ。
・ラスベガスの背景写真
・ニューヨークのレストラン、バーの背景写真
・ハワイの背景写真(第1弾)
・ハワイの背景写真(第2弾)
・フランスの背景写真
・Airbnbによる世界各国の背景写真
これらの写真をパソコンやスマートフォンにダウンロードしたあと、下記の手順で壁紙に設定してみよう。いつもの画面の背景が好きな国の風景になるだけで、ワーケーションでその地に訪れている気分になれること間違いなしだ。
スマートスピーカーでさらにワーケーションの雰囲気に
話しかけるとニュースや天気を教えてくれたり、音楽を流してくれたり、家電を操作できたりするスマートスピーカー。最近ではスマートスピーカーにディスプレイを搭載した、スマートディスプレイという製品も登場していて、徐々に家庭に浸透し始めている。これらスマートスピーカーも活用することで、自宅をより海外っぽい雰囲気に近づけることが可能だ。
たとえばスマートスピーカーに「ハワイっぽい音楽をかけて」と話しかけるだけで、スマートスピーカーが賢く判断してハワイアンミュージックを流してくれる。曲名まで言う必要はない。もしくは、「ニューヨークのバーで流れているような曲をかけて」といった言い方でも、まさにそれにぴったりの曲を探し出してすぐに再生してくれるのだ。音楽以外にも「小川のせせらぎ」や「暖炉の音」「海の音」など、無料の環境音も用意されている。
パソコンの壁紙に設定した写真に合う音楽を流すようにすれば、ワーケーション感はより一層高まる。すでにスマートスピーカーを所有しているなら、ぜひ気軽に一言話しかけてみてほしい。即座に自宅に海外っぽい空気感を作り出すことができるはずだ。
もしまだスマートスピーカーを持っていなくても、安価なスマートスピーカーは家電量販店で3000円程度からで入手できる。お金をあまりかけずに手早く旅行感を演出できるのもうれしいところだ。
オンライン会議で「バーチャル背景」にして気分を高める
観光局・観光庁などが用意している無料の壁紙は、もともとはその多くが「Zoom」のようなオンライン会議ツールの「バーチャル背景」用に提供しているもの。バーチャル背景とは、オンラインでビデオ会議するときにWebカメラで映し出している部屋の風景を好きな画像に変えることができる機能だ。コンピューターの高度な画像処理能力によって、自分の姿はそのまま残して背景だけを仮想的に差し替えることができるわけだ。
画像合成の1手法として、人物の背景を緑一色にしたスタジオで撮影している様子を見かけた人も多いかもしれない。そういったテレビや映画で使われていたような画像合成の技術が、オンライン会議ツールで簡単に使えるのだ。しかもパソコンの性能によっては背景を緑色にする必要もなかったりする。普段の部屋の風景のままでも、即バーチャル背景に差し替えることが可能になっている。
オンライン会議で自分の背景を好きな国の風景に変えれば、画面内の自分はまさにワーケーション中の見た目に。Zoomでのバーチャル背景の設定方法は下記のとおりで、特に難しい手順はない。壁紙と同じように観光局・観光庁などの写真に加えて、自分が撮影した写真を指定するのももちろんOKだ。
Zoomのバーチャル背景設定手順
なお、バーチャル背景機能が用意されていないGoogle Meetなどのサービスを利用する際には「Snap Camera」というソフトウェアを使う手もある。少し手順は複雑になるが、「できるネット」に掲載されている記事などを参考にチャレンジしてみてほしい。
旅行に出かけられない分、自宅の“環境”をじっくり整えてみては
壁紙を好きな国の風景に変え、スマートスピーカーでその風景に合った音楽を流し、ビデオ会議のときも自分の部屋をバーチャル背景に差し替えれば、もはやワーケーションで海外に来ているのと同じ、みたいな感覚になるに違いない。
今回紹介した内容はごくベーシックなテクニックだけれど、さらにスマートスピーカーが備える機能を活かすことで、毎日決まった時刻に海外を感じさせるBGMを自動で流したり、またはオンライン会議ツールのバーチャル背景に動画を指定して一段とリアルな雰囲気にしたり、といったこともできる。
旅行に出かけることが難しい分、今は自宅の生活環境やパソコンなどの仕事用ツールに工夫を凝らしてみてはどうだろうか。ワーケーション中のようなリラックスできる空間作りをすることで、仕事がいつもよりはかどるかもしれない。