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横浜スタジアム、大規模改修部を公開。「ウィング席」新設で収容人員は3万人超に
中華街監修のフードショップもオープン
2020年3月24日 16:19
- 2020年3月23日 公開
横浜スタジアムと横浜DeNAベイスターズは3月23日、大規模な増改築と改修工事を行なった横浜スタジアムを報道公開した。
横浜スタジアムは「コミュニティ ボールパーク」化構想にもとづき、2017年から改修工事や設備の増築をスタート。2020年2月に完了した。コミュニティ ボールパーク化構想とは、野球を観戦したことがない人でも気軽に訪れてもらえるようなスタジアムにし、公園に来るような感覚で野球をきっかけにコミュニケーションが図れる地域のランドマークにしたいという考えだ。
「ウィング席」新設で横浜スタジアムの最大収容人数は3万4046人に
コミュニティ ボールパーク化構想で多くの施設を増築・改修したわけだが、一番の目玉となるのはレフト側スタンドに2812席の「ウィング席」を新設したことだ。2019年にライト側スタンドのウィング席を新設しているが、今回レフト側にも席数を増やしたことでプロ野球開催時の最大収容人数は3万4046人に増えた。2018年までの収容人数は2万8966人なので、両翼のウィング席が加わったことで5080人分の観戦スペースが増えたことになる。
ウィング席の場所は内野席から外野席にかけての上部に位置し、最上段は地上30mの高さになる。階段の傾斜は少々キツイがグランドを見下ろせる眺望はよく、今までとは違ったアングルでベイスターズ戦が楽しめる。料金は1700円~2900円(試合により5パターンに変動するフレックスプライス制を導入)となっている。
一般日には散歩道にある「Yデッキ」やオフィシャルショップ「BAYSTORE PARK」
その次に紹介するのは全長600mになった内野外周エリアである「Yデッキ」。Yデッキはスタジアム外周をぐるりと1周できる高さ6mの通路で、試合のある日だけは場内になるため(試合開始30分前に一般開放は終了)、普段の日は散歩道として開放されている。試合日は場内とすることで回遊性の向上、混雑緩和に役立ち、非試合日は横浜公園内通路として公園機能の向上に寄与する。
このYデッキ内には「DREAM GATE STAND」という外側からも球場内を見られるフォトスポットも新設された。一般開放されている際はシャッターが締められているが、試合開催日は開けられるため、Yデッキからいつもと違ったスタジアムを楽しめる。こちらの場所は柵の中のスペースにも入ることはできるが、現在のところは柵越しで見る運用とする予定だ。
こちらのDREAM GATE STANDの近くには、オフィシャルショップである「BAYSTORE PARK」もオープンする。こちらの店舗は従来7ゲート横に設置していた「BAYSTORE GAIYA」を移転改修したものだ。天井高3.6m、売場面積130m 2 の店内は開放感にあふれており、ユニフォームなど1500点のアイテムがズラリと並ぶ。横浜公園に面した場所でもあるので、気軽に入れるショップになっている。
本格的な中華を楽しめるフードショップ「濱星樓(はますたろう)」
レフト側スタンドのウィング席の新設に合わせて、レフト側スタンドの3階には新しいフードショップ「濱星樓(はますたろう)」もオープンする。濱星樓は気軽に本格的な中華を楽しめるのが特徴で、提供する商品は横浜中華街発展会協同組合の監修を受けた自信作になっている。
中華の定番メニューである麻婆豆腐やエビチリ、海鮮あんかけやきそばなど、どれもが持ちやすい美味しそうなメニューに仕上がっており、観戦の合間の食事にピッタリ。料理は辛味のきいたものが多いが、えびせんやマンゴー杏仁プリンといった子供たちにも好まれそうなメニューも置いてある。濱星樓ハイボールやベイスターズラガーなどアルコール類も取りそろえているので、お酒を楽しみたい人も立ち寄れる場所になっている。
2月に工事が完了し、2020年のペナントレース開幕前にこぎつけた新生横浜スタジアムだが、新型コロナウイルス感染症の影響でプロ野球の開幕は延期になっている。本来なら3月24日から横浜スタジアムでも試合(横浜 DeNA ベイスターズ対阪神タイガース)が行なわれる予定だったが、無観客の練習試合となってしまった。
23日に行なわれた12球団代表者会議では、セントラル・リーグとパシフィック・リーグの2020年ペナントレースは4月24日の開幕を目指すことになったので、楽しみにしている野球ファンは新型コロナウイルス感染症の収束を祈りつつその日を待ち望みたい。