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NEXCO西日本、定例会見。新名神 川西IC~神戸JCT開通1年で宝塚渋滞は5~9割減少

関空連絡橋復旧で「日本の災害対応力が世界に認められた」

2019年2月27日 実施

西日本高速道路株式会社 代表取締役社長 酒井和広氏

 NEXCO西日本(西日本高速道路)は2月27日、大阪の本社で定例会見を実施した。代表取締役社長の酒井和広氏らが出席し、同日発表したニュースリリースなどについて説明を行なった。

 すでに本誌でも報じたが、対面通行が続いていた関西国際空港連絡橋(E71)は、新たな橋桁の架設が完了し、舗装工事などが進む。2月27日夜からは車線切り換え工事を開始している(関連記事「関空連絡橋、3月7日朝に4車線での通行確保。6車線完全復旧は4月上旬に前倒し」)。

 通行再開以降、これまでは連絡橋の上り線を使った対面通行を行なってきたが、27日夜の工事でまずは上下線での車線運用に変わり、対面通行が解消される。これに伴い、通行ルートにも大きな変化がある。

 りんくうタウンから関空へ向かうルート(下り)は、関空料金所の手前約2kmのところで中央分離帯を北側に渡り、損傷のない上り線を使って(上り1車線/下り2車線で)通行してきた。その先、大きく回り込んで料金所を通過する必要があったが、橋桁がかかったことで下り2車線が復旧、料金所へまっすぐ向かえるようになる。

 今後、対面通行のために設置した仮設防護柵の撤去などを行ない、まずは3月7日朝に4車線が復旧。当初ゴールデンウィークまでとしていた6車線の完全復旧は、前倒して4月上旬に実施できる見込みという。「トータルで3週間くらい工期を短縮できた。日本の災害対応力が世界にも認められたのでは」と自信をのぞかせた。

 なお、平日朝のピーク時間帯の混在回避のために実施していた料金還元キャンペーンは、3月7日をもって終了する。

関空連絡橋の対面通行が解消

 続いて、2018年3月18日の開業からまもなく1周年を迎える新名神(新名神高速道路、E1A)宝塚北SA(サービスエリア)では、「オープン1周年感謝祭」を3月17日から24日まで実施する(関連記事「新名神 宝塚北SA/スマートIC開業セレモニー。一般道からSAだけ利用できるウェルカムゲート完備」)。

 開業時から、宝塚市出身の漫画家・手塚治虫氏の関連グッズを販売したり、「リボンの騎士」の主人公・サファイアの等身大フィギュアを展示したりしているが、感謝祭期間中は67カラットのスターサファイアやダイヤモンドなど11種類の宝石を散りばめた「サファイア姫の王冠」を展示する。

 また、毎月第3日曜日に宝塚歌劇団のOGが開催しているレビューショーは、3月17日に限り1周年バージョンで実施するほか、宝塚歌劇団のミュージカル作品にもなっている池田理代子氏の漫画「ベルサイユのばら」の絵画に宝石をあしらった作品の販売などが行なわれる。このほか詳細は、ニュースリリースを参照していただきたい。

 同じく3月18日には新名神 川西IC(インターチェンジ)~神戸JCT(ジャンクション)間が開通1年を迎える。同区間の開通で高槻JCT・IC~神戸JCT間の約40.6kmがつながり、北側の新名神と南側の名神+中国道によるダブルネットワークが実現、いわゆる「宝塚渋滞」が大きく解消している(関連記事「宝塚渋滞は31回から1回に激減。NEXCO西日本、新名神・神戸区間全通1カ月後の交通状況発表」)。

 それを踏まえて、この1年をとおしての渋滞発生状況について尋ねたところ、「明らかに減っている」という。具体的には、2018年のゴールデンウィーク期間は開通前18回だった渋滞が9回(5割減少)、お盆期間は38回が8回(約8割減少)、年末年始は11回が1回(約9割減少)と、それぞれ大きく回数を減らしている。この繁忙期の集計は10km以上の渋滞で計測されたもので、一方、前述のニュースリリース(開通1か月後)は5km以上の渋滞で計測しており、発生回数だけの単純な比較は行なえないが、しかしながら確実に開通効果は現われているようだ。