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ジャルパック、2019年度上期商品説明会。「安全、安心、快適、お客さまに感動をお届けする」と、江利川社長

2019年1月22日 発表

株式会社ジャルパック 代表取締役社長 江利川宗光氏

 ジャルパックは1月22日、2019年度上期商品説明会を開催した。全体概況についてはジャルパック 代表取締役社長 江利川宗光氏が、海外商品については海外業務部 部長 伊東和夫氏が、国内商品については 国内企画商品第2事業部 部長 芳賀保士氏が説明を行なった。

「安全、安心、快適、お客さまに感動をお届けする」のがジャルパックの基本

 江利川社長は、2019年最初の会見となることからジャルパックとしての思いを披露。2018年の6月にジャルパック社長となり8か月が経過。2019年という年はジャルパックにとって大きな意味があるという。その1つは、ジャルパックが55周年を迎えること。1964年に海外旅行が自由化になりジャルパックが誕生。2018年の出国日本人数は1895万人となり、約150倍に拡大。「ナイスウイング、JALツアーズとの合併を経て、ジャルパックを育てていただき、旅行業界の発展に貢献してきた」と、これまでの歩みを振り返る。

 そのうえで、「安全、安心、快適、お客さまに感動をお届けする」というジャルパックの基本をもう1度確認しているという。

 ジャルパックには大きく3つの事業分野があり、2019年はその戦略課題の取り組みを強化していき、2つの経営基盤の整備を行なっているとのこと。

 1つ目の事業分野は海外旅行事業で、この立て直しを図る。出国日本人数は1895万人と大きくなったものの、リアル商品、パッケージ商品が伸びづらい状況になっているとし、「まずは、市場をしっかりと見据える力を付け、市場構造の変化に促した商品の販売強化」をしていく。

 2つ目は国内事業。こちらは「国内は大きな成長が見込みづらくなっているなかでパッケージ商品、ダイナミックパッケージを前年比で伸ばすことができている」とし、札幌、沖縄にある地方拠点の強化を図っていく。

 3つ目は訪日インバウンドのダイナミックパッケージ事業で、タイ、オーストラリア、シンガポールに加え、「さらに地点の拡大をしていく」とした。

 2つの経営基盤の強化はシステムと人材で、「システムに投資していく、人材に投資していく。社員と絆を結びながら、変革を進めていく」と、働き方改革を進めながら、自立型、自発型の社員を育てていくと語った。

 ジャルパックの全体の概況としては、海外の2019年上期計画で対前年比103%の10万人、国内の2019年上期計画で対前年比96%の71万5000人の数字を挙げた。

海外18下期見込み前年比
ハワイ97%
アメリカ94%
ヨーロッパ102%
アジア(香港含む)109%
オセアニア75%
ミクロネシア138%
中国124%
台湾100%
海外商品合計103%
見込み人数9万2000人
海外19上期見込み前年比
ハワイ105%
アメリカ110%
ヨーロッパ100%
アジア(香港含む)103%
オセアニア130%
ミクロネシア87%
中国128%
台湾95%
海外商品合計103%
見込み人数10万人
国内18下期見込み前年比
北海道100%
東北、北陸、中部103%
関東103%
関西、南紀、山陰、山陽、四国99%
九州、奄美群島、屋久島、種子島103%
沖縄107%
国内商品合計103%
見込み人数78万6000人
国内19上期見込み前年比
北海道102%
東北、北陸、中部97%
関東93%
関西、南紀、山陰、山陽、四国97%
九州、奄美群島、屋久島、種子島97%
沖縄94%
国内商品合計96%
見込み人数71万5000人

海外商品はパンフレットを統合し、リーズナブルな商品から豪華な商品まで見やすく

株式会社ジャルパック 海外業務部 部長 伊東和夫氏

 海外商品については海外業務部 部長 伊東和夫氏が詳細を説明した。ジャルパック誕生55周年となることから、55にちなんだ特典や割引を各地域で用意。また、これまではジャルパックの海外商品というと、ビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスを強くお勧めしていた部分があったが、これからはエコノミークラスの商品を充実させていくという。

 また、ジャルパックのパンフレットに関して統合。これまでは、「白パンフ」「JAL得」「夏・秋スペシャル」「春スペシャル」などあったものを、新しいメインパンフレットに統合することで、リーズナブルな商品から豪華な商品までを見てもらうようにしたという。ただ、ハワイ、グアムに関しては、2か月程度で価格見直しを行なったパンフレットを投入し、価格競争力のある最新の価格での提供を行なっていくとのこと。

 2019年シーズンは、ANA(全日本空輸)が大型機A380をホノルル線に投入することから、ハワイ商戦の盛り上がりが期待されているが、ジャルパックとしての強みは、「JALとジャルパックで長年かけて作ってきたマーケットであるホテルとの関係において、仕入れのラインを太く持っている」ことだと伊東氏は語り、それがホテルのレート(価格)であったり、特別な部屋の提供であったりという付加価値型商品を用意できることにあるという。

 ハワイアン航空との提携もあり、オアフ島だけではなく、マウイ島やカウアイ島などの路線も提供でき、そういったところでの優位性があるとのことだ。

 2019年上期商品では、JALが3月に開設する成田~シアトル線に対応した商品を用意したことも特徴で、シアトルだけでなく、シアトルを経由してのアラスカやバンクーバーなどの商品も用意することができた。

国内商品は、55周年特別企画や羽田空港サクララウンジの利用など

株式会社ジャルパック 国内企画商品第2事業部 部長 芳賀保士氏

 国内商品については、国内企画商品第2事業部 部長 芳賀保士氏が詳細を説明。国内商品も海外商品と同じく、ジャルパック55周年にちなんだ特別なレストランのオプションやアクティビティを用意。1万5000円相当のものを5500円で提供したり、8000円相当のものを550円で提供したりなどしていく。

 また、ここ最近の流れとなっている早期購入特典を拡充するほか、羽田空港出発便の商品についてはサクララウンジの利用を用意する。昨年度はパワーラウンジの利用となっていたが、一昨年と同様サクララウンジの利用が復活した形になる。

 2018年は台風など天災が多かったが、悪天候など航空会社の都合によらない事由により欠航し、予定日に帰着できなかった場合にお見舞い金を支払う、復路便欠航お見舞い金サービスも導入。ジャルパックならではの安心に応えていくとした。

 ジャルパックの目玉商品となっているディズニーランド関連については、55周年の特別企画として、キッズ割引を導入。こどもの旅行代金がお得になるコースが用意されている。そのほかさまざまな特典が用意されているが、イースターパレードの特別指定エリアを用意。人気のパレードを、ジャルパック利用者向けに用意されたエリアから見ることができる。

インバウンド向けダイナミックパッケージの拡充も

 インバウンド向けダイナミックパッケージに関しては、タイ、オーストラリアに加え,シンガポールを追加。記者からの質問に答える形で、台湾、香港、ベトナムなど、4か国から5か国を2019年に増やしていきたいという。そのインバウンドに関しては、インバウンド向けWebサイトで里山コンテンツを拡充。地元自治体と協力する形で、日本の魅力を発信していくとのことだ。