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東京ディズニーリゾート、キャスト1万8000人がゲストになる「サンクスデー 2019」
上西社長やミッキーマウスたちが感謝を込めておもてなし
2019年1月21日 12:04
- 2019年1月16日 開催
オリエンタルランドは1月16日、東京ディスニーシーにてキャスト向けのスペシャルイベント「サンクスデー 2019」を実施した。「サンクスデー」は1992年1月に「準社員感謝デー」としてスタートしたイベントで、当初はトゥモローランドエリアでのみ行なわれていた。2003年以降毎年恒例となり、年1回パーク閉園後の東京ディズニーリゾートのパークを貸し切って開催。東京ディズニーリゾートに勤務する準社員(アルバイト)や出演者ら「キャスト」がこの日だけ「ゲスト」となり役員と社員らがキャストとしておもてなしをして日頃の感謝を直接伝える。
準社員や出演者にとっては自分自身の仕事を客観的に見つめ、その重要性を実感する場であり、役員や社員にとっても主要事業であるテーマパークの魅力を再認識する機会となっている。モチベーションを高め、意欲的に仕事に取り組むことができるようES(従業員満足)の活動の一つとして東京ディズニーリゾートが力を入れている施策の一つだ。
2019年は対象者約2万4000名のうち約1万8000名が参加し、約1800名の社員らがおもてなしを行なった。パークのエントランスは「サンクスデー 2019」のためにオープンする前から大盛り上がり。あちこちですでに笑顔があふれている状態。オープン前にはグーフィーがエントランス近くで手を振ったりとほっこりした時間も。
「東京ディズニーシー・マリタイムバンド」とともに選ばれた参加者がフラッグを振るとパークオープン! 「東京ディズニーシー・マリタイムバンド」が東京ディズニーリゾート35周年テーマソング「Brand New Day」や「東京ディズニーシー テーマソング」を披露し歓迎するなか、続々と参加者がパークの中へ。
入園時には「THANKS DAY 2019」とロゴ入りの「光るスティック」そして一夜限りの「THANKS DAY 2019 Today's Information」も配布。20時15分から22時45分まで約2時間半たっぷりと楽しめる要素が「THANKS DAY 2019 Today's Information」に掲載されていた。
ミラコスタ通りでは役員や社員たちがコスチューム姿で「ウェルカム・グリーティング」。そして次々と参加者たちとハイタッチ。お世話になっている社員らを見つけて一緒に写真撮影したり、あいさつを交わしたりと大賑わい。さらにディズニー映画「おしゃれキャット」のマリーらもお出迎え! 社員らが手にしたボードには「いつもありがとう! THANKS DAY」の言葉が。また「東京ディズニーリゾート35周年“Happiest Celebration!”」のフラッグを振ってとびきりの笑顔で迎える姿が印象的だった。
20時45分から行なわれた「サンクスデーセレモニー」では冒頭に2019~2020年東京ディズニーリゾート・アンバサダーの野口歩美氏がステージに登場。「皆さんこんばんは!」とあいさつすると、会場の「ピアッツァ・トポリーノ」から大きな返事が。そして「あらためてここにいるキャストの皆さんに感謝の気持ちを伝えたいと思います。日頃、東京ディズニーリゾートを訪れるゲストへたくさんのハピネスをお届けいただき本当にありがとうございます! 本日は日頃の感謝の意を込めまして、ここ東京ディズニーシーで特別なひとときをお過ごしいただこうと思います。思う存分楽しんでいってくださいね!」とあいさつしセレモニーがスタート。
続いてオリエンタルランド 代表取締役会長兼CEOの加賀見俊夫氏がスピーチ。
「今日はこのサンクスデーにようこそお越しくださいました。毎度のことではございますが、今年もこの寒さを吹き飛ばすような皆さんの明るい元気な姿を拝見し、大変うれしく思っているところでございます。
昨年(2018年)ではございますが、東京ディズニーリゾートは35周年を迎えることができました。パークでは先週から35周年のグランドフィナーレを開催しておりますので、これからも一層の盛り上がりを見せることができると期待しているところでございます。
35周年の今年度でございますが、連日多くのゲストの方々にお見えいただきまして非常にパークも賑やかになっているところでございます。本日ここにお集まりの皆さんをはじめオンステージ・バックステージを問わず、あるいは昼夜を問わず、全キャストの皆さんがゲストの方々に本当に素晴らしいおもてなしをしていこうという努力の賜物であります。この席を借りましてあらためて皆さんに心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。
東京ディズニーリゾートは世界にたった一つのリゾートとして、今後大きく進化をしていく予定でございます。大型施設や新しいホテルの開発などハードの強化に取り組んでまいります。しかし、それだけではゲストの方々には満足していただくことはできないのであります。そこにキャストの皆さんのホスピタリティ、いわゆるソフトが組み合わさらなくてはならないのです。ハードとソフトが組み合わさって初めてゲストの方々に満足できるものができる。ハードとソフトが組み合わさりまして、初めて本当にパークに命を吹き込むことができるということですね。そしてゲストの方々への夢や感動の提供につながっていくのであります。これまで以上にますますキャストの皆さんの力が不可欠であります。これからも皆さんとご一緒に大いにですね、頑張ってまいりましょう。よろしくお願いいたします。
振り返ってみますとこの場所、東京ディズニーシーあるいは東京ディズニーリゾート全体でございますが、60年ほど前はまだ海でございました。そこを埋め立ていたしまして35年前に東京ディズニーランドがオープンし、そして今皆さんがいらっしゃる東京ディズニーシーはですね、1回埋め立てた土地をもう1度新しい海に作り変えると。まさに東京ディズニーシーは世界にないたった一つの海をここで作ったわけでございます。その海をですね、皆さんと一緒に大いに楽しみたいと思っておりますのでよろしくお願い申し上げます。
今晩はキャストの皆さんがゲストであります。皆さんへの日頃の感謝の気持ちを込めまして私たち役職員は精一杯おもてなしをさせていただきますので、短い時間ではありますが、サンクスデーを皆さん大いに楽しんでくださいませ。皆さん、今日は本当に寒いところありがとうございました」とあいさつした。
続いてウォルト・ディズニー・アトラクションズ・ジャパン 代表取締役 バイスプレジデント エグゼクティブ・マネージング・ディレクターのアンドリュー・ボルスティン氏がステージに。
「皆さん、こんばんは。私はこれまでに世界各地のすべてのディズニーパークを見てきました。なかでもオリエンタルランドとディズニーのパートナシップにより生まれた東京ディズニーリゾートは、あらゆる面において最高峰のレベルです。その類いまれな魔法に命を吹き込んでいるのはキャストの皆さんです。
皆さんはウォルト・ディズニーのこの言葉をよくご存知でしょう。『世界中で最も素晴らしい場所を夢見て想像することはできる。設計し建設することはできるだろう。しかしその夢を実現するには人々の力が必要だ』。もちろん東京は例外ではありません。皆さんがウォルトのフィロソフィを深く理解し、来る日も来る日もあらゆるロケーションでのすべての対応においてゲストを思うホスピタリティを発揮されていることに多くの感銘を私は受けています。
日頃の皆さんの頑張りに感謝を伝えることのできるのこの日を楽しみにしてきました。毎年何千万人ものゲストの方々にディズニーマジックをお届けし今年は35周年をお祝いすることができました。あらためてありがとうございます! 今宵は存分にお楽しみください。素敵な時間を過ごして下さい」とあいさつした。
そしてオリエンタルランド 代表取締役社長兼COOの上西京一郎氏がパークの成長とともにホスピタリティの進化を約束。
「本日は年に一度のサンクスデーにようこそおいでくださいました。皆さんとこうしてお会いできることを1年間楽しみにしていました。覚えていらっしゃいますでしょうか? 1年前のサンクスデーでは皆さんに私たちの新しいゴールは『We Create Happiness』。つまりゲストの方々と一緒にハピネスを作りあげることであるとお伝えさせていただきました。
2018年4月からスタートいたしました東京ディズニーリゾート35周年“Happiest Celebration!”を通じて、日々素晴らしい笑顔とチームワークでゲストをお迎えしたくさんのゲストの方々とハピネスを作り出していただいていることにあらためて心から感謝を申し上げます。
この先も東京ディズニーリゾートはさらに進化を続けてまいります。今年の夏には東京ディズニーシーに新規アトラクション「ソアリン:ファンタスティック・フライト」が。そして2020年以降も両パークに大規模な新規エリアが開発されていきます。こうしたパークの成長とともに私たちのホスピタリティもさらに進化させて、これまで以上にたくさんのハピネスが生まれる場所にしていきたいと思っております」と語りかけた。
スピーチが終わると全員で声を合わせて心を一つにということで、上西氏の「We Create」に続き3回「Happiness」と全員で声を合わせた。すると東京ディズニーリゾート35周年テーマソング「Brand New Day」がメディテレーニアンハーバーに響き渡り、ミッキーマウスたちが「サンクスデー 2019」の開催をお祝いにサプライズで登場。「ピアッツァ・トポリーノ」が熱狂に包まれる。船からミッキーマウスが「皆さん、こんばんは!」とあいさつ。そしてミニーマウスも「こんばんは!」と続き、ともにプルート、ダッフィー、シェリーメイらの姿も。
全員が「光るスティック」を用意し、準備万端になったところで、ステージに到着したミッキーマウスたちと一緒に「Brand New Day」に合わせて全員で盛り上がることに。ミッキーマウスの「ミュージックスタート!」の掛け声に合わせ再び楽曲が響き、光の海が「ピアッツァ・トポリーノ」に現われた。ステージをミニーマウスたちも駆け回り、参加者たちにごあいさつ。パイロも盛大に上がり、大盛り上がりのなかセレモニーは終了した。
2時間半限定のグリーティングやパークご飯も
写真撮影やお買い物でとびきりの笑顔があふれる
「サンクスデー 2019」では、人気アトラクションの運営やパーク人気メニューも参加者のために特別に用意。今回のメニューは冬の寒い時期でも暖まる「ギョウザドッグ」やスープの定番「ミネストローネ」。さらにパークを訪れたなら必ず皆が味わう「スパイシースモークチキンレッグ」に「ポップコーン」など盛りだくさん。出来たてを笑顔で頬張る姿があちこちで見られた。
商品施設やアトラクション前には手作りのボードに感謝の言葉が綴られ、アットホームな雰囲気に。パークワイドアナウンスでは東京ディズニーリゾート35周年を振り返るためアニバーサリーソングが流れ、スペシャル感も。1983年のオープンからの歴代スペシャルイベントにシアター関連、そして最新作まで楽しめ、口ずさむ参加者も。
さらにミラコスタ通りでは役職員によるサプライズの花道も作られ、ハイタッチを楽しむ参加者たちで和やかな雰囲気に。撮影や言葉を交わすなどの場面も見られた。もちろん各テーマポートではキャラクターたちがスペシャルなグリーティングを実施。ウッディやジェシーにジーニーとジャファー。そしてプルート、マリー、グーフィーにクラリスらも「サンクスデー 2019」のひとときをともに楽しんでいた。
「THANKS DAY 2019 Today's Information」にはアトラクションやショースケジュールとともに、「あなたの対応がすてきです!」と書かれた“Happiness”を提供している社員らに渡すことができるカードも付属。ワクワク&ドキドキしながら素晴らしい対応を行なっている社員や役員にカードを手渡す姿を、あちこちで見ることができた。また、パークではこの日だけのキャンディもプレゼント。35周年のロゴとともに「いつもありがとう THANKS DAY」の文字がプリントされたスペシャルなパッケージが目印。みかん風味のキャンディで小粒ながらハピネスがぎゅっと詰まった1粒だった。
パーク閉園後に東京ディズニーシーで約2時間半開催された「サンクスデー 2019」。日々パークを支えるキャストたちの笑顔とパワーみなぎる様子は、東京ディズニーリゾートが支持され35年間人々を魅了し続けてきた理由が解明できる時間でもあった。7月23日の「ソアリン:ファンタスティック・フライト」のオープン、そして2020年の新エリアのオープンと進化し続ける東京ディズニーリゾート。アトラクションやショーに食事、商品とともにリゾートを支えるキャストの重要性を再認識できたひとときだった。
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