ニュース
JALとJTA、「國酒・琉球泡盛応援プロジェクト」グランプリ表彰式。「若い方や女性も関心を持って」と丸川社長
2018年12月14日 14:18
- 2018年12月11日 実施
JAL(日本航空)とJTA(日本トランスオーシャン航空)は、6月から展開してきた「國酒・琉球泡盛応援プロジェクト」において「泡盛グランプリ」を実施。このたびグランプリ、準グランプリを決定し、12月11日に那覇市のJTA本社で表彰式を行なった(関連記事「JAL、『泡盛の女王』が登場した琉球泡盛応援プロジェクト会見。20年古酒やスパークリングをラウンジで提供」)
同プロジェクトは、地域と一緒になって「地方の元気」を作る「新・JAPAN PROJECT」の一環で行なわれたもので、沖縄県酒造組合の協力のもと公募を実施し、沖縄県内47酒造所のうち31酒造所90銘柄が参加。4部門でグランプリ・準グランプリを決定し、全8銘柄が表彰された。
審査は、JALワインアドバイザー大越基裕氏監修のもとで公式鑑定官など全8名により厳正に行なわれ、味わい、風味、見た目などを点数で評価し、トータルの得点により決定された。
授賞式開催に先立ち、JTA 代表取締役社長の丸川潔氏よりあいさつがあった。「本グランプリを立ち上げたきっかけは、今年の初めに国と県が主導する『琉球泡盛海外輸出プロジェクト』に賛同し、ぜひ日本と沖縄の役に立ちたいと参加したことに始まり、泡盛についての勉強を重ねて6月に『國酒・琉球泡盛応援プロジェクト』を立ち上げた。
第1弾の取り組みとして、6月の1か月間、羽田・成田空港のラウンジでのお客さまへの泡盛提供、国内線の機内ビデオプログラムで泡盛の魅力発信などを行なった。ラウンジでの泡盛提供は好評で、酒造所さまへは追加に次ぐ追加発注という形になり多大なご協力をいただいた。
第2弾の取り組みは、JTAが包括連携協定を結んでいる沖縄工業高等専門学校が企画開発している泡盛『香仙(こうせん)』をJTA機内で販売しており、好評いただいている。これらの手応えを力に変えながら、第3弾として今回の泡盛グランプリを実施するにいたった。この取り組みをとおして、泡盛を育んだ自然環境、泡盛に合う食事の提案などトータルで沖縄の魅力を発信していきたい。通(つう)の方々はもちろん、若い方や女性など間口の広い皆さまに関心を持っていただきたい。
今回決定した8銘柄は、1~2月に羽田・成田の国際線ラウンジで提供させていただく。また国内線ショップでの販売、機内販売、機内誌での紹介、ビデオプログラムでの紹介などを行なう。そしてJAL国際線ネットワークを駆使し、海外の飲食店での採用の働きかけや、海外で行なわれる日本フェアなどに沖縄代表として出展したい。また、海外の日本大使館の公用酒として採用していただく働きかけもしていきたい」と語った。
続いて表彰式が行なわれた。部門は、古酒(10年以上)、古酒(10年未満)、一般酒、泡盛ベースリキュール・スピリッツの4つ。それぞれにグランプリ・準グランプリが決定した。受賞者には表彰状と盾、またJTAから副賞としてジンベエジェットのモデルプレーンが贈られた。
なお、グランプリ・準グランプリ受賞銘柄は、2019年1月から2月まで羽田/成田空港のJAL国際線ファーストクラスラウンジ、サクララウンジで提供される。受賞銘柄/酒造所は次のとおり。
泡盛ベースリキュール・スピリッツ
グランプリ:請福ゆずシークヮーサー/請福酒造
準グランプリ:くぅーす梅酒/忠孝酒造
表彰式に続き、来賓を代表して内閣府 沖縄総合事務局 局長の能登靖氏よりあいさつがあった。「泡盛の振興については、海外輸出プロジェクトなどを通じて官民で取り組んでいこうということが閣議でも決定されている。
先日行なわれた沖縄大交易会では併催事業として『いいね!AWAMORI展』を開催し、食事シーンに合わせた泡盛の飲み方などを提案するなど親しみのわく取り組みとなった。泡盛はメーカーによっても作り方によっても違うものができる。海外のバイヤーからも注目されており、世界で通用するお酒だと思う」と語った。
続いて、沖縄県酒造組合会長の佐久本学氏があいさつ。「現在、泡盛を取り巻く状況はなかなか厳しいが、官民一体となり琉球泡盛海外輸出プロジェクトにて海外輸出拡大に向けて取り組んでいる。県外に対しては、国や県の支援により琉球泡盛再興プロジェクトで、美味しい飲み方を中心に提案してきた。
県内に向けては、今年4月に島酒フェスタを開催し1万2000人が来場し盛況であった。来年も4月13~14日に第2回開催を予定している。日本の翼日本航空、うちなーの翼日本トランスオーシャン航空のように、県内はもとより県外国外に琉球泡盛を広めていきたい」と締めくくった。
質疑応答では、那覇空港での受賞銘柄の提供はないのかとの問いに、「那覇空港のラウンジにて、受賞銘柄に限らず今回応募された各銘柄を提供していく」と回答。また、海外輸出の現状と海外での認知度については、「現在20ほどの酒造所が海外輸出を行なっている。海外ではハードリカーとして認知度が上がってきている」とのことであった。