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ユナイテッド航空伝統のチャリティイベント「ファンタジー・フライト」が日本初開催。「今までで一番、世界一の思い出!」と子供たちが笑顔に

2018年12月5日 開催

ユナイテッド航空が「ファンタジー・フライト」を実施

 ユナイテッド航空は12月5日、成田国際空港にて「ファンタジー・フライト」を実施した。

 世界中で25年間にわたり行なわれてきた同イベントが日本で初開催。4歳から12歳までの25名の子供たちと家族が「北極行き」の約1時間のスペシャルフライトを満喫した。今年はアメリカ、イギリス、日本の3か国世界16都市での実施となっている。

乗った全員が笑顔になれるスペシャルイベント。サンタクロースからの特大プレゼントでハピネスを!

「ファンタジー・フライト」ではボランティアスタッフとしてユナイテッド航空の70名以上の社員たちがとっておきの時間を提供するために奮闘。社内で行なわれた寄付により、デコレーション材料や仮装用衣装をまかない、この日のために準備を重ねてきたそうだ。

 ユナイテッド航空は2018年より「カスタマーセントリックエアライン」として、コア4という4つのイニシアチブ(safe、caring、dependable、efficient)を重要視したプログラムを強化している。そのためカスタマー中心のサービス活動を日本でも広め実践していこうという流れから今回の実施が決まったという。

 主催はユナイテッド航空。日本マクドナルド、トイザらス、GAP、H.I.S.(エイチ・アイ・エス)、Gate Gourmet、三井不動産らがイベントに協賛している。

 イベントの受付では「ゆるきゃらグランプリ 2017」で堂々1位を獲得した成田市観光キャラクターうなりくんもスタッフと一緒に子供たちをお出迎え。そのキュートな仕草や表情に皆がメロメロになっていた。記念撮影も行なわれ、フライトへの期待もぐんぐんと高まっていく。

「北極行き」のボードを持ったユナイテッド航空のボランティアスタッフが成田国際空港でスタンバイ
エレベータを上がると成田市観光キャラクターうなりくんとスタッフがお出迎え
フォトスポットではうなりくんと一緒に記念撮影が楽しめた

 今回の参加者は、がんと闘う日本の子供たちと家族をサポートするNPO団体「Shine On! Kids」ならびに、難病と闘う子供たちの夢を叶えるNPO団体「メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン」から合計25名の子供たちと家族を招待している。

 受付が完了するとパスポートタイプのメモ帳とスペシャルな「北極行き」のチケットを進呈。行き先にはしっかりと「NTP(North Pole)」の記載も確認。便名はこの日のために特別に用意されたUA2763便だ。機材はボーイング 777-200ER型機。チケットとともに渡されたロゴ入りTシャツを着てから保安検査場を通り、出国の準備も万端。

チケットと一緒にパスポートタイプのメモ帳もプレゼント
Tシャツも着込み、キャプテンハットも被って出発に備えよう
ハワイから飛んできたばかりのボーイング 777-200ER型機が北極行きに
「Fantasy Flight」の文字や便名が表示されていた

 出発までの待ち時間はゲートにドナルド・マクドナルドが登場。子供たち全員の「ドナルド〜!!」という声に呼ばれ手品や軽快なトークを披露。緊張していた子供たちも満面の笑みに! 大きくて赤い靴が実はハンバーガー4つ分のサイズであることや、けん玉やバルーンアートで盛り上げ、あっという間に搭乗時間となった。

ドナルド・マクドナルドが全員とハイタッチ
手品やバルーンアートで搭乗ゲートを盛り上げた

 改札機を通り、いよいよ機内へ……の前にもサプライズが。クリスマス仕様にドレスアップしたCA(客室乗務員)らがアーチを作って一人一人を大歓迎。機内に入るとギャレーはもちろんいろいろな場所にデコレーションが施されパーティー会場のような華やかさ。もちろんラバトリーもクリスマス仕様。プレゼントボックスがちょこんと置いてあったり、ミラーの部分や扉にマスコットがいたりと楽しい。数時間かけてスタッフ総出で心を込めてデコレーションを施したとのことだ。

 座席へ向かう際もハイタッチなどで大盛り上がり。クリスマスソングが流れ、にぎやかな雰囲気のなか全員がシートに着席。もちろんシートベルトチェックの際もパペット片手にご案内。スノーマンやサンタクロースのパペットで子供たち一人一人とコミュニケーションを取りながら、丁寧に確認していた。

いよいよ機内へ。クリスマス仕様に客室乗務員もドレスアップ
アーチで搭乗するキッズと家族をお出迎え
和やかな雰囲気の搭乗口
座席まではハイタッチを楽しみながら進む
記念撮影はビックスマイルで
シートベルトチェックはパペットとともに
ギャレーもクリスマス仕様に
パーティション部分にキュートなデコレーション
ラバトリーの扉、もちろん中にも小物で可愛らしく

 出発前にはドリンクの配布も。水のボトルからりんごジュースなどを用意。全員にウィングバッジもプレゼント。機内アナウンスの「北極へ行く準備はできてる?」の質問に全員が「YES!!」や拍手で応えるなど一体感も生まれていた。もちろんCAも全力で盛り上げる。

ドリンクも配布
ウィングバッジもプレゼント
クリスマスソングに合わせて機内を全力でCAらが盛り上げる

 出発準備が整い定刻どおり13時30分に出発。14時30分に北極到着となるため約1時間のフライトだ。スポットを離れ離陸体勢に入る航空機の中では子供たちの「いつ飛ぶの?」や「もう飛んだのかな?」などの声も聞こえた。「ユナイテッド空港のフレンドリースカイで北極までの31分の空の旅をどうぞゆっくりとおくつろぎください」と流れ、いよいよ離陸。

 ふわりと機体が浮かび出すと「すごい! すごい!」や「飛んだ~」などの声があちこちで聞こえ、地上や眼下に広がる海を眺めて楽しむ参加者の姿が見られた。

 離陸後の機内アナウンスでは「皆さま、そしてよい子の僕たち私たち、メリークリスマス。ハッピーホリデー! そしてユナイテッド航空の『ファンタジー・フライト』ヘようこそ。今日私たちは成田空港発北極行きへの空の旅にご一緒できてとてもうれしいです。皆さまはサンタさんに会えるのを楽しみにしていらっしゃいますか? 到着地の北極にありますウィンター・ワンダーランドでは、音楽、ゲーム、ワークショップなど楽しいイベントが皆さまをお待ちしております。それでは北極到着までゆっくりおくつろぎになって、ユナイテッド航空のフレンドリースカイな空の旅をお楽しみください」とアナウンス。再び拍手が沸き起こった。

安全項目の確認はしっかりと
外を見るとお見送りをしてくれていた
成田国際空港からいよいよ離陸
空からの眺めを楽しむ姿もあちこちで

 約30分間のフライトを無事に終え、空港着陸後もキャビン内に響く「北極へようこそ!」のアナウンスに自然と拍手が沸き起こるなど終始和やかな雰囲気。スポットに着くまでのあいだは、今回「ファンタジー・フライト」に搭乗した子供たち全員の名前を紹介。そして到着後にビッグサイズの靴下に入ったお菓子をプレゼント。

 なお、スペシャルなアナウンスで機内を盛り上げてくれたコクピットを覗くと……サンタハットを被ったキャプテンたちが笑顔で出迎えてくれた。

無事到着後には特大サイズの靴下に入ったお菓子詰め合わせをプレゼント
コクピットのクルー達もサンタ帽姿

 北極に到着し、ブリッジを渡り入国。すると雪が舞うなか、笑顔でユナイテッド航空のスタッフたちが大歓迎。ハイタッチや「ようこそ北極へ!」の声に子供たちもとびきりの笑顔で応えた。さらに進むとサンタクロースの姿が! ゆっくり椅子に座って手を振る姿に全員が釘づけ。

 ロビーにはスペシャルなデコレーションが施され、大きなクリスマスツリーの周りにはプレゼントも並んでいた。フライトで小腹が空いた参加者にはハンバーガーや各種マフィン、ホットアップルパイを提供。アクティビティとして、ツリーシェイプのクッキーにチョコレートでデコレーションしたり、オーナメントを作ったりできる体験コーナーも用意されていた。

入国するとスタッフ達が子供たちを笑顔で出迎えた
雪が舞うなかハイタッチなどを楽しみながらウィンター・ワンダーランドへ到着
スタッフの笑顔に迎えられて無事に北極に入国!
サンタさんが手を振って子供たちとコミュニケーション
特設ブースでは、ハンバーガーやマフィン2種、ドリンクなど軽食が振る舞われた
クッキーをチョコレートでデコレーションする体験ブース
子供たちによって美しく仕上げられたクッキーがテーブルに
スノーフレークシェイプのオーナメント作りも楽しめた

 ウィンター・ワンダーランドでは、サンタクロースからとっておきの贈り物も。スポンサーであるトイザらスの協力で、一人ずつ名前が呼ばれクリスマスプレゼントが直接手渡された。事前にクリスマスプレゼントで欲しいものを3つアンケートで出してもらい、そのなかから1つ贈られたという。

 また、「ユナイテッド・アドベンチャーベア・プログラム」でも人気の同社限定ガンド社製テディべア「Ben Flyin」も。サンタクロースとの記念写真後にはテディベアとともに早速、箱をオープンして笑顔になる子供たちの姿が見られた。

 参加した子供たちからは「飛行機が好きになった!」や「また乗りたい!」「今までで一番、世界一の思い出!」という言葉も。またご家族からは「飛行機に対して不安はありましたが、乗ってみましたら驚くほど楽しめました。子供も初めて乗りましたが、イメージが変わって好きになったみたいです」「いろいろな方と巡り会え、そして子供も同じ境遇の子達が一緒にいてくれることで、ものすごく元気になってうれしいです。今後も同じようなイベント開催のときは、ぜひ積極的に参加していきたい」と話してくれた。

サンタクロースにお願いしていた3つのプレゼント案のなかから1つが贈られた
大きなクリスマスツリーの近くにはテディべア「Ben Flyin」とプレゼントが待っていた

 ウィンター・ワンダーランドでは、「ファンタジー・フライト」を担当した機長らが訪れ会場に子供たちが記念写真を楽しむ様子も。ラストには参加者がそろって記念撮影。もちろん帰る際にもプレゼント。スポンサーのH.I.S.からはバッグなど、GAPからは冬ならではのマフラーやミトンなど、ユナイテッド航空からもノベルティなどが贈られた。持ちきれないほどのプレゼントを抱え、興奮冷めやらぬまま子供たちは北極から帰国の途へ。熱気あふれたイベントは温かな余韻を残して終了した。

「ファンタジー・フライト」を担当した機長らに子供たちから色紙のプレゼントも
帰りにお土産が贈られた
これから冬に使える小物類なども
イベントのラストにはスタッフとのハイタッチで北極から帰国の途に

ユナイテッド航空 アリソン・エスプレイ氏に聞く日本初開催の「ファンタジー・フライト」

 イベント終了後にユナイテッド航空 太平洋地区営業担当支社長 アリソン・エスプレイ氏に今回のイベントについて話をうかがった。

クリスマス仕様のユナイテッド航空 太平洋地区営業担当支社長 アリソン・エスプレイ氏

――「ファンタジー・フライト」は日本初開催。実施のきっかけを教えてください。

エスプレイ氏:20年以上にわたりユナイテッド航空が世界中で開催してきましたので、日本でもいずれ実施したいと考えていました。今年はとてもよいタイミングですし、社員たちの情熱もあり開催に至りました。今回は70名以上の社員ボランティアたちがこの日のために準備を進めてきたんですよ。

――社会貢献という意味で「ファンタジー・フライト」は同社にとってどのような意味を持ちますか?

エスプレイ氏:エアラインとして航空機を保有していますし、例えば病気により長時間のフライトは難しくとも、短時間ならフライトを楽しみ体験することができる場合もあります。多くの子供たちは北極へ行ってみたいですとか、飛行機に乗りどこかに行ってみたいなどの夢を持っています。ならばエアラインならではの実現の仕方で機会の提供をしなければと考えています。

――参加された皆さまの笑顔を見ていかがでしょうか?

エスプレイ氏:ご覧のとおり私もとびきりの笑顔になれました。参加された皆さまにとって素敵な経験であったことを願います。スタッフにとっても素晴らしい体験であったと思います。来年日本での開催については未定ですが、ぜひ前向きに検討させていただきたいと思います!

 がんと闘う日本の子供たちと家族をサポートするNPO団体「Shine On! Kids」事務局長 ニーリー美穂氏にも話を伺った。

NPO団体「Shine On! Kids」事務局長 ニーリー美穂氏

――参加されてみて、いかがでしたか?

ニーリー美穂氏:とてもハートフルで感動の連続でした。私もいちNPOの人間として素晴らしいイベントにしていただけ、サポートさせていただいている子供たちや親御さんの笑顔を見れたことをうれしく思います。ボランティアで参加されている社員の方々が自分も楽しみつつも、子供たちのために!という部分を強く感じました。

 また、難病と闘う子供たちの夢を叶えるNPO団体「メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン」事務局長 鈴木朋子氏にも話をうかがった。

「メイク・ア・ウィッシュ・オブ・ジャパン」事務局長 鈴木朋子氏

――今回のイベントに参加された最大のポイントとは?

鈴木朋子氏:多くの方々が子供たちを応援しているんだよ!と分かるイベントへの参加をご提供することで病気に前向きに立ち向い、きっと力になると思い多くの皆さまにご参加いただけるよう声をかけさせていただけました。

 一人一人のご家族に専任のスタッフが付いていただき細やかな対応に感謝するとともに、今回私自身も多く学ばせていただきました。アメリカでは20年以上も毎年続いているイベントとのことですので、ぜひ来年度の開催にも期待したいと思います。

 今年体の具合により来ることができなかった子供たちから「来年はあるの?」との問い合わせを多くいただいております。何か1つでも目標が増えるだけで、さらに子供たちと家族の頑張る力となりますので今後もぜひ継続していただけると幸いです。