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米バージニア州観光局とユナイテッド航空がタッグを組んでプロモーション。「ワシントンに行ったことがある人はバージニアにも行っている」

プレミアムエコノミーを「近い将来導入」

2018年11月1日 実施

米バージニア州観光局とユナイテッド航空の2社共同プロモーションを開始

 米バージニア州観光局(Virginia Tourism Corporation)とユナイテッド航空は11月1日、メディア関係者を集めて両者共同によるバージニア州の観光訴求についての取り組みを紹介した。

 バージニア州観光局のDirector of International Marketingであるハイディ・ヨハンセン(Heidi Johannesen)氏は、「日本市場はバージニア州にとって重要性が高まっている」とし、ユナイテッド航空と共同でのプロモーションを開始したことを紹介。

「パートナーシップを通じて、ワインやアウトドア、ショッピング、ゴルフなどのバージニアの観光のよさを日本人に伝えたい」と述べ、2017年には2万5000人ほどだったという日本人訪問者数が、このパートナーシップによって増加することを期待しているとした。

バージニア州観光局 Director of International Marketing ハイディ・ヨハンセン(Heidi Johannesen)氏

 バージニア州は、米国の首都であるワシントンD.C.の隣にあるが、いわゆる“ワシントンの空港”であるワシントン・ダレス国際空港も、レーガン・ナショナル空港もバージニア州に位置する。つまり、「ワシントンを訪れたことがある人は、バージニア州にも行っている」ということをもっと知ってほしいとしている。詳しくは後述するが、ワシントン・ダレス国際空港にはユナイテッド航空などの日本からの直行便もある。つまり、バージニア州は日本人が観光に訪れやすい土地であるということになる。

バージニア州の特徴。観光に力を入れており、キャッチフレーズである「Virginia is for Lovers」は50年近く使われ、全米でも成功したブランドスローガンの一つとされているという。2017年の観光客数は米国全体の伸び率を上まわる伸びとなった

 バージニア州は、1607年にイギリス人が初めてアメリカ大陸に入植した土地でもあり、歴史的な観光名所や高級レストランも豊富。歴史的な名所としては、初代大統領であるジョージ・ワシントンが暮らした「マウントバーノン」や、トーマス・ジェファーソン大統領の邸宅であった「モンティチェロ」などが北部から中部にかけて存在。特に中部は最初の首都であるジェームズタウンや、次の首都であるウィリアムズバーグなど、米国の歴史に触れられる観光地が多い。

 文化の面では、自然が豊かであることから食材が豊富。特にワイナリーは州内に300か所以上で生産量は米国の州のなか第5位。「オールドワールド(欧州)のワインが、ニューワールド(米国や南米など)で作られている」というヨーロピアンスタイルの味わいが特徴だという。米国で最初にワインを作ったのがフランス滞在時にワインの魅力を知ったトーマス・ジェファーソンであると言われているそうで、そうした長い歴史を経て、いまもヨーロピアン風のワインが楽しめるのだという。

 また、クラフトビールを製造するブルワリーも200か所以上あるほか、最近はリンゴ酒も話題を集めているという。

 自然にも恵まれ、東海岸はビーチが広がるほか、内陸にはシェナンドー・バレー、ブルー・リッジ山脈といったアウトドアスポットがある。ジョン・デンバーやオリビア・ニュートン=ジョンがウェスト・バージニアを歌った「カントリー・ロード」は日本でもおなじみの曲だが、その歌詞に「ブルーリッジ・マウンテン」や「シェナンドー・リバー」が出てくる。実はブルーリッジ・マウンテンはウェスト・バージニアにはなく、バージニア方面にある山々を見たもの。シェナンドー・リバーは、ウェスト・バージニアからバージニアへと流れている。ちなみにバージニア州のブリストルは、カントリー・ロードのような「カントリーミュージック」発祥の地でもあるという。

北部、中部、東海岸など地域別にバージニア州の魅力を紹介

ユナイテッド航空がバージニア州のレジャー需要を訴求

ユナイテッド航空 日本地区営業担当 支社長 高橋亨氏

 そのバージニア州を観光局と共同でプロモーションするユナイテッド航空からは、日本地区営業担当 支社長の高橋亨氏があいさつ。「ワシントン・ダレス空港は、いわゆるキャピタル・トゥ・キャピタル(首都間)で我々の主要路線」と同路線の重要性を強調。

 同氏自身も2017年にバージニア州に視察に訪れたそうで、「非常に自然豊かで資源豊富な州」であるとし、自然のほかワインやビールなど食の魅力に触れてきたとし、「高級感が漂い、ゆっくりと時間を過ごせる州」と話した。また、米国では学生の修学旅行先として全米ナンバーワンの土地になっているという。

 そうしたバージニア州のプロモーションについて、11月1日から始まったキャンペーンについて紹介。「体験してほしい」との思いで、航空券を賞品に提供している。

 このキャンペーンは12月10日までで、1組2名に成田~ワシントン・ダレス間の往復航空券と宿泊がセットになった3泊5日のバージニア旅行、5名に日本では入手困難なバージニアワインが当たるもの。キャンペーンのWebサイトから誰でも応募できる。

「アメリカが生まれた場所、バージニアの旅が当たる」キャンペーン概要

実施期間:2018年11月1日0時~12月10日23時59分
賞品:
[ユナイテッド航空賞]ユナイテッド航空の成田国際空港~ワシントン・ダレス国際空港の往復航空券と宿泊がセットになった3泊5日のバージニア州への旅行(1組2名)
[バージニア賞]日本では入手困難なバージニアワイン赤・白各1本のセット(5名)
応募方法条件:キャンペーンのWebサイトでクイズに回答し、応募フォームに必要事項を入力して応募。1人1回のみ応募可能
応募条件:
・法律上の日本在住者で、応募時に20歳以上の人
・ユナイテッド航空からのメールニュースをすでに購読している、もしくは新たに購読を希望する人
抽選結果の通知:
[ユナイテッド航空賞]12月下旬に当選者にのみメールで通知
[バージニア賞]12月下旬以降、当選者に賞品を発送
Webサイト:「アメリカが生まれた場所、バージニアの旅が当たる」キャンペーン

 ユナイテッド航空では、太平洋路線でANA(全日本空輸)の共同事業を展開しており、成田国際空港~ワシントン・ダレス国際空港の路線はユナイテッド航空、ANAそれぞれ1便ずつ運航。成田からは、午前の10時40分発でANA運航便、午後の17時00分発でユナイテッド航空運航便が運航されている。ワシントンD.C.から成田へは12時00分にANA運航便、13時35分にユナイテッド航空運航便がそれぞれ出発する。

 ワシントン・ダレス空港はコンパクトな空港であるほか、現地を午後に出発することから、バージニア州北部にあるゴルフコースへ寄ってハーフをまわっても帰国便に間に合うとのことで、バージニア州を時間ぎりぎりまで楽しめる利便性のよさをアピール。

 さらに、ユナイテッド航空のWebサイトにバージニア州のプロモーションページを開設。このWebサイトは、バージニア州に関する日本語の観光情報が少ないなか、「唯一の日本語のバージニア情報」になることを目指している。

 こうしたWebサイトの開設をはじめ、GoProと協力したプロモーション動画の制作や、SNSなどを活用した情報展開を行ない、インターネットを通じた販売が増えるなかで、デジタルマーケティングを中心にプロモーションを行なう方針だ。

 なお、現在はビジネスクラスの「ユナイテッド・ポラリス・ビジネスクラス」、シートピッチの広いエコノミークラスである「ユナイテッド・エコノミープラス」、エコノミークラスの「ユナイテッド・エコノミー」の3クラス仕様で運航。ただ、シートやサービスを強化したプレミアムエコノミー「ユナイテッド・プレミアムプラス」の提供を2018年末から開始することを発表しており、日本路線でも「近い将来4クラスで運航する」とした。

ユナイテッド航空の成田~ワシントン・ダレス線
ユナイテッド航空の機内プロダクト。プレミアムエコノミーの「ユナイテッド・プレミアムプラス」のサービスを順次開始する
デジタルマーケティングを中心にバージニア州の情報を提供
GoProと協力してバージニアの魅力を伝える動画を公開
日本語でバージニアの観光情報などを伝えるWebサイトを開設
「ユナイテッド・ポラリス・ビジネスクラス」で使用されるサックス・フィフス・アベニューの寝具(写真左)や、ソーホーハウス & Co.のカウシェット製品(写真中央と右)
「ユナイテッド・ポラリス・ビジネスクラス」で使用されるテーブルウェア
ノイズキャンセリングヘッドフォンや、アメニティキットのポーチなど