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WILLER、日比谷・皇居・台場などを巡る2階建て「東京レストランバス」10月5日運行開始。「食や空気感で四季を感じて」と平山社長
ランチは1名7800円~9800円、ディナーは1万800円~1万2800円
2018年10月4日 00:00
- 2018年10月5日 運行開始
WILLERは10月3日、都内で会見を開き、5日から通年運行を開始する「東京レストランバス」について説明を行なった。
「レストランバス」は2016年から全国各地を3か月程度のスパンで巡っており、2018年8月からは京都で通年運行を開始している。新たに東京で開始するサービスは、日比谷発着でランチコース(12時~14時30分)とディナーコース(18時~21時)の2便を設定し、皇居周辺や東京タワー、レインボーブリッジ、台場、歌舞伎座、東京駅などの名所を2時間30分~3時間かけて巡る。走行ルートは季節によって変更するという。運行はWILLER EXPRESSが担当する。
東京レストランバス ランチコース
料金:大人7800円~9800円(ドリンク代別)
料理:前菜盛り合わせ、温かい前菜、サラダ、スープ、肉料理、パン各種、デザート、コーヒー/紅茶
コース総カロリー:約1300kcal
発着時刻:12時~14時30分(所要時間:約2時間30分)
行程:東京ミッドタウン日比谷→日比谷公園→皇居内掘周遊→国会議事堂→東京タワー→レインボーブリッジ→フジテレビ→アクアシティお台場(約30分自由散策)→歌舞伎座→数寄屋橋→東京駅→東京ミッドタウン日比谷
東京レストランバス ディナーコース
料金:大人1万800円~1万2800円(ドリンク代別)
料理:前菜盛り合わせ、温かい前菜、サラダ、スープ、魚料理、肉料理、パン各種、デザート、コーヒー/紅茶
コース総カロリー:約1600kcal
発着時刻:18時~21時(所要時間:約3時間)
行程:東京ミッドタウン日比谷→国会議事堂→表参道→六本木ヒルズ→東京タワー→レインボーブリッジ→アクアシティお台場(約30分自由散策)→歌舞伎座→銀座→東京駅→東京ミッドタウン日比谷
Webサイト:東京レストランバス
通年運行で「景色と食材から四季を感じられる」ツアーに
これまで地方を巡ってきたレストランバスは、「ここにしかない日本を食べよう」をコンセプトに、地域と一体になってその土地の景色と食材を楽しむ商品として展開しており、地域の新たな魅力を掘り起こし、顕在化することができたという。東京での通年運行でも、昼と夜、四季の移ろいを感じられるコースを設定することで、「今しかない東京」の魅力を発信していく。東京観光に訪れた日本人はもちろん、訪日外国人や女子会、記念日、接待などさまざまな客層・利用シーンを想定しており、料理は女性を意識してローカロリーのフレンチを提供する。
会見で登壇したWILLER EXPRESS 代表取締役の平山幸司氏は、これまで2年間地方を運行して得られた経験から、「季節によって景色や食材は変化するので、地方によっては『この時期に運行すればよかったのではないか』という想いがあったが、これからは食や空気感で日本の四季を感じられる」と通年運行に寄せる期待を述べ、「これで完成形ではなく、進化していく。東京観光の新たなシンボルとして育てていきたい。根付かせるために通年運行という形を選んだ」と説明した。
会見後、東京ミッドタウン日比谷発着で皇居をぐるっと回るルートを試乗することができた。
バスは2階建てで、1階は運転席とキッチン設備、トイレなどがあり、客席は2階。車体側面は東京の街並みに料理やボトル、食器などを描いた賑やかなデザインで、赤とオレンジの配色が目を引くラッピングを施している。
キッチンはすべて電気調理で、火を使わない設計。客席は対面式で、2人卓(1つ)、3人卓(1つ)、4人卓(5つ)の3タイプ計7卓を用意する。座席は予約時に指定でき、定員は25名。20名分以上の予約で貸し切りにすることも可能という。
進行方向と側面の窓は開口部が大きく、天井はポリカーボネイト素材でシースルーになっているため、開放感のある客室を実現している。なお、天井は開閉式で、天候次第でフルオープンにすれば、直接風を感じられる。日差しが強いときのためにロールスクリーンも用意している。
シートは1人掛けと2人掛けの2タイプがあり、シートの幅は1人掛けが46cm、2人掛けが81cm。テーブルはグラスやボトルの転倒防止の仕組みを備えたアクリルトップで、内部にはLEDを仕込むことで、夜には華やかな雰囲気にライトアップする。
車内にはGPSを搭載しており、観光スポットに差し掛かると自動で音声ガイドが流れる仕組み。客席には4か国語(日本語/中国語/韓国語/英語)対応の端末を用意しているので、訪日外国人向けのツアーバスとしても機能する。
試乗は短い時間だったが、日比谷や大手町、千鳥ヶ淵といった比較的見慣れた景色でも、二階建てバスの高い視点から眺めることでまったく違った印象を受ける。開口部が大きく車内が明るいため、窮屈な印象がないのも特徴だ。非常に目立つラッピングということもあって歩道からの注目度が高く、祝賀パレードなどのフロートに乗っているような気分も味わえるのがおもしろいところ。また、一時停止してルーフを全開放する際にはスタッフが手動で操作するため、それ自体をエンタテイメントとして楽しむこともできる。