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ボーイングとセントレア、複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS(フライト・オブ・ドリームズ)」展示エリア詳細説明

米国以外では初出店のボーイングストアも

2018年10月12日 開業予定

フライト・オブ・ドリームズのコンテンツエリアマップ

 ボーイングとセントレア(中部国際空港)は8月20日、10月12日開業予定の複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS(フライト・オブ・ドリームズ)」展示エリア詳細に関する説明会をセントレア内で実施した。

 フライト・オブ・ドリームズは、ボーイングからセントレアに寄贈されたボーイング 787初号機をメイン展示とする施設で、すでにいくつかの展示施設が発表されていたが、今回オフィシャルロゴや展示エリアの全ラインアップが発表された。

 フライト・オブ・ドリームズ オフィシャルロゴは、デザインオフィス「nendo」によるもので、デザインコンセプトは「ボーイング 787が飛んでいく空、飛び越えていく海・山・街。複数のパターンパネルを用いて、ボーイング 787が飛ぶいくつもの空を表現」したもの。「象徴化された空の表現が、開放感と気持ちよさを伝えます」という。

フライト・オブ・ドリームズ オフィシャルロゴ

 展示エリアについては、コンテンツ展示エリアを「FLIGHT PARK(フライトパーク)」、飲食施設など商業エリアを「SEATTLE TERRACE(シアトルテラス)」とし、フライトパークではボーイング 787初号機を中心に、9つの体験型コンテンツを用意する。

ボーイング 787初号機を中心にコンテンツ展示を行なうフライトパーク
飲食店11店舗、物販5店舗が入るシアトルテラス

1. Fly with 787 Dreamliner/フライ ウィズ 787 ドリームライナー
2. Boeing Factory/ボーイングファクトリー
3. Paper Plane Music Field/奏でる!紙ヒコーキ場
4. Sketch Airplane/お絵かきヒコーキ
5. Airline Studio/エアラインスタジオ
6. ZA001 Flight Deck/ZA001 コックピット
7. 787 Dreamliner Explorer/歩いて集める飛行機図鑑
8. The Museum of Flight Learning Center/シアトル航空博物館ワークショップ
9. 787 Simulator/787 シミュレーター

フライ ウィズ 787 ドリームライナー
ボーイングファクトリー
奏でる!紙ヒコーキ場
お絵かきヒコーキ
ZA001 コックピット
歩いて集める飛行機図鑑
シアトル航空博物館ワークショップ

 セントレアでは、このコンテンツに対しスポンサーを広く呼びかけており、1と4はANA(全日本空輸)、3と5はJAL(日本航空)、7は新明和工業がスポンサーするほか、新たにボーイング 787の中央翼を製造するSUBARUが2(ボーイングファクトリー)と7(歩いて集める飛行機図鑑)のスポンサーとなることが発表された。歩いて集める飛行機図鑑は、新明和工業とSUBARUの共同スポンサードコンテンツとなる。

新たにSUBARUがコンテンツスポンサーに加わることが発表された。右下がSUBARUの製造する中央翼

米国以外では初出店のボーイングストア

米国以外では初出店となるボーイングストア

 ボーイングのオフィシャルグッズを販売するボーイングストアは全米で14店舗あるが、このボーイングストアが米国外では初めてフライト・オブ・ドリームズに出店。米国と同様のボーイングオフィシャルグッズのほかに、セントレアオリジナルのボーイングオリジナルグッズを用意し、約500点を展開。なかには本物の航空機の部品を用いたグッズなども用意するという。

米国からボーインググッズを輸入するほか、本物の飛行機の部品を用いたグッズもラインアップ。セントレアオリジナルグッズも用意

 フライト・オブ・ドリームズは10月12日開業予定が発表されていたものの、営業時間や入場料金については未発表。建物は4階建てで、1階と4階がコンテンツ展示エリアで有料のフライトパーク、2階と3階が誰でも入れる商業エリアのシアトルテラスになるとセントレア 営業企画部長 鈴木健一氏は説明し、営業時間や入場料などは別途報告するとした。ただ、米国以外では初出店のボーイングストアは、1階に出店するが別途入口を設け、誰でも入れるようにするとのこと。

施設について説明を行なう中部国際空港株式会社 営業企画部長 鈴木健一氏

 飲食店などが入る商業エリアのシアトルテラスでは、飲食店を考慮した営業時間にするとのことで、コンテンツ展示エリアのフライトパークとは異なる営業時間となりそうだ。

 ボーイング ジャパン ディレクター ロバート・ヘンダーソン氏は、「この地域(中京地区)は、787に翼を与えた地域」と説明し、「主翼は三菱重工、前部胴体を川崎重工、中央翼をSUBARU、炭素複合材の材料はすべて東レ、タイヤはブリヂストン、内装はジャムコ」と多くの日本企業がボーイング 787の製造にかかわっていることを紹介。その比率は全体の約35%になるという。

施設に関する思いを語ったボーイング ジャパン ディレクター ロバート・ヘンダーソン氏

 ボーイング 787のテスト機は、5機作られたが、ボーイングはそのうち3機を寄付。2号機は米国アリゾナ州のピマ航空博物館、3号機はワシントン州シアトルの航空博物館へ寄贈したが、「最初に作ったのはやはり日本だなと社内で決心した。一番相応しいのは中部国際空港」と寄贈の背景について説明。

 フライト・オブ・ドリームズについては、「多くの方々に来ていただいて、シアトルテラスをエンジョイして、フライトパークでいろいろなことを学んでいただいて、一人でも多くの人に航空宇宙産業に関わりたいなと思ってもらったらうれしい」と施設への思いを語り、地元の人にとっては「世界に誇れる飛行機をここで作っているのだと考えていただけたらありがたいと思います」と結んだ。