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おおさか東線の新駅「南吹田」「JR淡路」「城北公園通」「JR野江」発表。「新幹線やリニアとの接続でさらに発展」とJR西日本 川井支社長
2018年7月25日 15:45
- 2018年7月24日 発表
JR西日本(西日本旅客鉄道)は7月24日、2019年春に全線開業予定の「おおさか東線」の新大阪駅から放出(はなてん)駅までの新しい4つの駅の名称を発表した。おおさか東線は、JR京都線(東海道本線)の新大阪駅から大和路線(関西本線)久宝寺駅に至る路線として、同社と大阪外環状鉄道で整備を進めてきた。
2008年3月に放出駅から久宝寺駅までの南側が開業しており、2019年春の開業を目指して、新大阪駅~放出駅間の北側が現在準備を進めている。今回の記者説明会では、同社の執行役員 近畿統括本部大阪支社長である川井氏が詳細について語った。
川井氏の説明によると、おおさか東線は2019年春に開業を予定している新大阪駅~放出駅までの北区間の11.1kmと、すでに運行している南区間の放出駅~久宝寺駅までの9.2kmを合わせ、全体で約20.3kmの路線になる。駅の数は14あり、1日の乗降客数は北区間で5万人、南区間で5万人の計10万人を見込んでいる。なお、この数字には新大阪駅の乗降客数は含んでいない。
おおさか東線が全線開通することにより、「南北の流動を促進し、通勤や通学、ご旅行に便利に使っていただけると思っています。また、新幹線でいらしたお客さまが奈良方面へアクセスするのも便利になることから、ますますご利用していただけるのでは」と話した。
今回発表された4つの駅はすべて高架で建設されており、ホーム形態は相対式ホーム2面で、8両編成に対応。昇降設備はエレベータを2基(各ホーム1基)、エスカレータを4基(各ホーム上り/下り)備えている。また、それぞれが駅名にちなんだコンセプトでデザインされており、駅舎の造形やカラーに違いがあるとのことだ。駅は新大阪に近い方から「南吹田」「JR淡路」「城北公園通」「JR野江」となっている。
名称の選定理由としては、南吹田駅は「所在地に忠実であり、吹田市最南端の駅となることからイメージしやすいもの」として付けられ、JR淡路駅は「隣接する地域の名称であり、周辺の商店街などの名称にも採用されていることから分かりやすい」という説明だった。城北公園通駅については「新駅の所在地である旭区と隣接する都島区を貫く通りの名称であり、両区にまたがって存在した旧『城北村』の名残りで地域名として場所が即座に理解できる」というのが理由。JR野江駅は「所在地に忠実で分かりやすい」という説明だった。なお、JR淡路とJR野江については、他社線との接続箇所であるため、区別するために“JR”を冠している。
運賃については、隣接するJR京都線・大和路線・学研都市線と同じ電車特定区間の運賃を適用する予定であり、JR野江から新大阪までなら大人180円、JR南吹田から新大阪までは大人120円となっている。新幹線と接続する新大阪では、主に特急電車が使っている1番線と2番線が運行に使われる予定。そのほかの運賃や運行形態、ダイヤについては現在検討中であるとし、決まり次第、追って発表するとのことだ。
最後に同氏は「おおさか東線の北側の中心になる新大阪の近辺は、阪急の淡路駅周辺の開発、先の話ですが整備新幹線やリニア中央新幹線と接続する可能性が高いので、ますます発展する可能性を秘めています。南側はモノづくりの街であり、交通の便がよくなることで世界への情報発信や通勤/通学の利便性向上が見込まれています。また、関西の鉄道各社と接続できる地点が増えることからアクセス性の向上により、さらなるインバウンド拡大にも貢献できると考えています」と、おおさか東線の全線開業への期待を語った。