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モナコ政府観光会議局、2018年の観光施策発表。ELLE cafeとのコラボメニュー実施
上野水香さんとクリス・ウェブ佳子さんのトークショーも
2018年3月15日 18:23
- 2018年3月13日 実施
モナコ政府観光会議局は3月14日、2018年度の観光施策を発表する会見を開いた。2018年度は「Responsible Luxury(地球に優しいラクジュアリー)」と題し、環境保全に積極的に取り組んでいることを広くアピールする。
開会のあいさつを行なったモナコ政府観光会議局 日本事務所ディレクターのシルベスタ典子氏は、歴史ある建築物や洗練された料理など、「伝統を守りながら新しいものに挑戦していくのがモナコ」であると述べ、自身が参加したスポーツイベント「ノーフィニッシュライン」を紹介。1400mのサーキットを8日間24時間オープンし、参加者は自分で距離を決めてコースを走る。走った距離はお金に換算されて、恵まれない子供や病気の子供のための募金になる、というもの。参加者以外はサーキットに立ち入れないようになっており、「非常にセキュリティが厳しく、安全」と印象を話した。
モナコ政府観光会議局 PRマネージャーの中尾海音氏は、まずモナコの概要と歴史と説明。ジェノバ人の要塞を占拠したのがモナコの始まりで、19世紀半ばのモナコ大公シャルル3世はホテルとカジノの建設に積極的に取り組み、現在の観光立国への礎を築いた。今も国内には1800年代後半に建てられたものが多く残るという。前大公であるレーニエ3世がハリウッド女優グレース・ケリーを公妃に迎えたことは誰もが知るところだが、2005年に崩御、同年に現大公アルベール2世が即位している。
2018年度のテーマに挙げた「地球環境を考えた観光施策」としては、温室効果ガスの排出量削減などの数値を設定するとともに、モナコでできるグリーンな体験をアピールする。例として紹介したのは、モナコ国内で乗り捨て自由な電動シェアカーの「Mobee(モービー)」や、国内17カ所に充電ステーションのある電動アシストレンタサイクルのほか、モンテカルロの市街地で開催する電動フォーミュラカーによるレース「フォーミュラE」も注目されている。
また、モナコをイメージしたフードプロモーションとして、青山や銀座(GINZA SIX)、六本木ヒルズなどに店舗を持つ「ELLE cafe(エルカフェ)」とコラボレーション。「ELLE cafe Meets Monaco」として、ランチ、ドリンク、アフタヌーンティーの特別メニューの提供を行なう。
メニューで協力を行なうのは、F1 モナコグランプリで最大のヘアピンカーブとしても知られる、フェアモントコーナー(ローズヘアピン)前に立つホテル「フェアモント・モンテカルロ」のレストラン「HORIZON」。日本の人間国宝に相当する「フランス国家最優秀職人」の称号を得たシェフがメニュー開発に携わっている。
ドリンクの開発にはモナコ産ビターオレンジでリキュールを製造する「モン・シャルル」が参加。苦みが強く、飲料には向かないとされていたビターオレンジを数週間かけて処理し、天然の調味料を加えて「オランジュリー・リキュール」を製造している。
特別メニューは、ELLE cafe全店で6月9日から7月31日に提供する。
最後に、2人のゲストを招いてトークショーを行なった。1人は10代でモナコにダンス留学した経験を持つバレリーナで、東京バレエ団プリンシパルの上野水香さん。もう1人は、モナコは未経験ながらほぼ毎月海外旅行をしているという光文社のファッション誌「VERY」専属モデル、クリス・ウェブ佳子さん。
上野さんにとってモナコは「足りないことをたくさん学んだ原点」で、そのころの経験が今も役立っているという。鎌倉出身で海を見て育ったので、港に思い入れがあるという。クリス・ウェブさんは、2人の子供たちの見本になるように旅行ではすべて自分でプランを立てるこだわり派で、「サステナブルな取り組みをしているところに子供と行きたい」と、モナコの観光施策にぴったりの発言。そこで、モナコをよく知る上野さんと司会者から、お勧めの滞在先が紹介された。
「最低でも2泊3日はしたい」というクリス・ウェブさんに、まずは全室オーシャンビューで40室しかないというコンパクトな「モンテカルロ・ビーチ・ホテル」を提案。もう少し滞在するならフードプロモーションでも名前の挙がった「フェアモント・モンテカルロ」や、ジバンシィのスパがある「メトロボール・モンテカルロ」がお勧め、と早くも旅の予定で盛り上がった。