ニュース

保安検査場の待ち時間を約30%短縮、伊丹空港がスマートレーンを公開

日本では関空の国際線に続き2例目、国内線では初

2017年7月5日 発表

伊丹空港に導入するスマートレーンを報道向けに公開した(写真提供:関西エアポート)

【訂正】記事公開時、関西エアポートはトライアル運用開始日を7月8日としていましたが、7月7日付けで延期としたため、内容を修正しました

 伊丹空港(大阪国際空港)と関西国際空港を運営する関西エアポートは7月5日、伊丹空港でトライアル運用を予定している保安検査機「スマートレーン」を報道向けに公開した。トライアル運用開始日は未定としている。

 日本の空港でスマートレーンを運用するのは関空の国際線に続き2例目、国内線では日本初となる。

伊丹空港におけるスマートレーンのデモンストレーション動画(動画提供:関西エアポート)
スマートレーンの導入により、保安検査にかかる時間は従来から約30%短縮できるという(画像提供:関西エアポート)

 スマートレーンは利用客の待ち時間を減らす取り組み「ファストトラベル」の一環として導入するもので、手荷物検査時のトレイの移動などを自動化し、3人の利用客が1レーンを同時に使用できるようになる。

NGの判定があった手荷物は「ダイバーターシステム」で別レーンに仕分けされる(写真提供:関西エアポート)

 利用客は備え付けの大型専用トレーに手荷物を入れて検査レーンに流すだけでよく、X線検査機器で手荷物にNGの判定があった場合には、「ダイバーターシステム」において別レーンに仕分けされ、「リチェックモニター」で保安検査員による再検査が行なわれる。トレーは自動的に入口に回送されるため、保安検査員も業務により集中できるようになる。

 検査レーンの長さは従来の7mから約14mに長くなるものの、保安検査にかかる時間は従来から約30%短縮できるという。時期は未定だが、トライアル運用では保安検査場の北側9レーンのうち2レーンを、南側10レーンのうち2レーンをスマートレーンにする。本運用は2020年春からを予定している。

スマートレーンの設置箇所(画像提供:関西エアポート)
スマートレーンのデモンストレーション(写真提供:関西エアポート)