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「JAL向津具(むかつく)ダブルマラソン」開催、300m以上の高低差に元“山の神”柏原竜二氏も「ぶち、むかつく!」
山口県長門市とJALの共催
2017年6月12日 21:20
- 2017年6月11日 開催
JAL(日本航空)と山口県長門市との共催による「JAL向津具(むかつく)ダブルマラソン」が、6月11日に開催された。
山口県長門市の北西に位置する向津具半島を舞台として、42.2kmのフルマラソン、84.4kmのダブルフルマラソン、30.2kmをウォーキングする棚田ウォークの3種目が行なわれた。
スタートとゴール地点となる油谷総合運動公園(山口県長門市油谷河原)には、早朝から多くのランナーが集結。レースのスタート時刻は、ダブルフルマラソンが6時、シングルフルマラソンと棚田ウォークが9時。距離の長いダブルフルマラソンが先にスタートする。
スタートセレモニーでは、大会会長であり長門市 市長の大西倉雄氏、実行委員会の名誉顧問の安倍昭恵氏、ゲストランナーの柏原竜二氏らが出席し、スタート前のランナーに向かって激励の言葉を述べた。
高低差300m以上の勾配を駆け上がる難所に「ぶち、むかつく!」
6時にダブルフルマラソンのスタートを告げる号砲が鳴り、約320名のランナーたちが運動公園から向津具半島の西に向かった。この3時間後には、フルマラソンと棚田ウォークのスタートが控えている。
コース途中には、各自治体のボランティアによるエイドポイントが設置されており、ドリンクやフードなどをランナーに提供する。エイド間には給水ポイントもあり、ボランティアにはおよそ500人が参加したとのこと。
コースは「立石観音」や「元乃隅稲成神社(もとのすみいなりじんじゃ)」「千畳敷」など、長門市が誇る景観のよいポイントを通るルートとなっている。先にスタートしたダブルフルマラソンのコースやエイドポイントなどから紹介していく。
9時にシングルフルマラソンと棚田ウォークもスタート
ダブルフルマラソンのスタートから3時間後の9時、シングルフルマラソンと棚田ウォークがスタートした。
向津具半島は東西に長く、ダブルフルマラソンのみ半島の西端を周回するコースとなっている。シングルフルマラソンと棚田ウォークは、半島の付け根側の立石観音や元乃隅稲成神社に向かって北上し、東まわりで再び油谷総合運動公園に帰ってくる。
ダブルフルマラソンは西側で35km以上を走り、東に向かう途中でシングルフルマラソンのコースと合流し、ゴール前で再び西に向かってからゴールに帰ってくるハードなコース。
今回のマラソンコースの最大の特徴として、高低差が挙げられる。海抜0mに近い場所から最高地点である千畳敷(標高333m)と、急なアップダウンを強いられることとなり、ランナーには距離以上の疲労が蓄積するレース。
続いて全参加者が走る半島の東側を紹介する。
元乃隅稲成神社を過ぎて、次なるポイントは一番大きなエイドポイントである千畳敷。標高333mと今回のコースで最高の標高で、向かう道も急勾配。その坂の登り口ではゲストランナーの柏原竜二氏がランナーたちとハイタッチで応援。途中、誰もが急勾配を歩いて進むところに、声をかけながらダッシュで駆け上る姿を見せるサービスも。元「山の神」の姿を間近で見られたランナーたちは表情を明るくしていた。
今回のレースは、2016年12月にエントリー受付が開始されたが、初日の数時間ですべてのクラスが埋まるほどの人気だった。来年も開催予定とのこと。
なお、今回の各クラスのトップタイムは、ダブルフルマラソン(84.4km)で男子が6時間30分47秒、女子が8時間37分44秒。シングルフルマラソン(42.2km)は、男子が2時間57分9秒、女子が3時間33分だった。
柏原竜二氏の言葉を借りると、地名と過酷なコース条件により「ぶち、むかつく!」ことで、来年も人気のレースとなりそうなマラソン大会だ。