旅レポ
12月のハワイのビッグイベント「JALホノルルマラソン2016」(その1)
ツアーの参加者限定! 「Team JALパック ランニング・クリニック」は実践的なイベントだった
2016年12月13日 12:14
12月11日にハワイ オアフ島で開催の「JALホノルルマラソン2016」に向けて、各旅行会社がさまざまなツアーを開催している。その1つ、JALパックのツアーでは、プロトライアスリートの白戸太朗さんによるランニングセミナー「Team JALパック ランニング・クリニック」(先着50名、1人20ドル。約2300円、1ドル=115円換算)を開催。大会前の10月と11月に東京で、本番に向けてのトレーニング方法や完走する秘訣などを、座学や実技で伝授(無料)。大会直前の12月9日と10日の7時からは、ホノルルで最終調整法などを教える「ランニング・クリニック」を行なっている。このイベントに参加してみた。
集合場所はJALホノルルマラソンのゴール地点となっている、カピオラニ公園のビーチサイドのクイーンズ・ビーチ。約30人の出席者とともに、まずは約2.5マイル(約4km)のマラソンを行なう。マラソン中には頭の位置が身体の真上になるようフォームを指導。長距離のマラソンでは疲れに伴って身体が前傾しがちだが、それが脚や腰などに負担をかける原因。ちょうど頭の真上を糸で引っ張られているような感じをイメージして走る。
マラソン後は水を飲みたい気持ちを活かして、エイドステーションで水をうまく取る練習。フルマラソンでは水分補給がとても大切。約2マイル(約3.2km)ごとに設置されるエイドステーションで、いかにうまく水を受け取れるかが、タイムにも影響する。
ポイントは2つ。エイドステーションでは最初のテーブルに集中しがちなので、比較的空いている先の方のテーブルを利用すること。そして受け取った水は上部をギュッと潰すとフタになり、水がこぼれにくくなり、かつ飲み口ができるので、飲みやすくなる。暑いときには頭を濡らすのも有効だが、直立したままでは靴が濡れてしまう。「開始早々に靴を濡らすと脚先まで濡れてストレスになるので、頭を少し出して水を被るとよい」と細かい点までアドバイスがある。
続いてラウルさんの指導でトレーニング。一定の距離をサイドステップやバックステップ、スキップなどをしながら行き来する。「このトレーニングは明日のマラソンに使えることもあるし、今後、スポーツを続けるうえでも大切なこと。肩の力を抜いて、頭の位置を正しく、前を真っ直ぐ見て!」とラウルさん。しかしどうしても足下が不安で、下を向いてしまう人も。そんな人に対して、「このような動作は人間本来の能力として持ち合わせていますが、刺激しないとどんどん衰えてしまいます。大人になればなるほど、頭で考えたように身体が動かなくなります。やりたいことをイメージして、何度も練習してください」とアドバイスする。
最後にストレッチをするのだが、これもなかなかにキツイ。脚を伸ばす動作だけでも数分をかけてじっくり行なう。まず直線の筋肉を伸ばし、次に右、その次に左の筋肉といった具合だ。「フルマラソンでは小さなストレスがどんどん溜まっていきます。自分が伸ばしたい筋肉が伸びているか確認しながら、丁寧にストレッチをやってあげてください」と白戸さん。
30分以上かけて丁寧にストレッチをしたあとには、各自の質問にも対応。最後に記念撮影をして、約2時間の「Team JALパック ランニング・クリニック」が終わった。実に実践的な内容で、筆者はもちろん、参加者のみんなも満足した様子。「明日のこの時間には皆さん、ゴールしているかな?」と白戸さん。「ホノルルマラソンは素晴らしい大会なので、ストイックになり過ぎないよう楽しんでください」とのラウルさんのエールの言葉で締めくくられたあと、握手をしたり、白戸さんやラウルさんと一緒に記念撮影したりする参加者が絶えなかった。
最後に白戸さんからホノルルマラソンの注意点を教えてもらったので伝えておこう。
「ホノルルマラソンは日本にはあまりない暑い気候のマラソンになります。クリニックでも重々伝えましたが、水分補給はしっかりしてください。ミネラルも不足するので、エイドステーションでは水とスポーツドリンクを交互に飲むようにするとよいでしょう。そしてホノルルマラソンは前半に比べて、後半のコースに傾斜があり、かなり厳しくなります。だからペース配分が大切です。最初に思い切り走ってしまうと、後半にエネルギーが消耗してしまいます。最初はできるだけ我慢して、後半に備えるようにしてください」。