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JTA、ボーイング 737-800型機のウィングレットに“ヤンバルクイナ”

世界自然遺産登録へ向けた特別塗装機

2017年4月13日 実施

ウィングレットに“ヤンバルクイナ”が描かれたJTAのボーイング 737-800型機

 JTA(日本トランスオーシャン航空)は4月13日、官民一体で進めている「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」世界自然遺産登録に向けた活動推進の一環として、沖縄島北部に生息する希少動物「ヤンバルクイナ」のイラストをペイントした機体をお披露目した。

 ヤンバルクイナがペイントされたのは、同社が2016年に新導入機として就航したボーイング 737-800型機(登録記号:JA01RK)。このヤンバルクイナがペイントされた同機は4月14日7時10分発の那覇~福岡線(JTA050便)より運航開始する。

 ヤンバルクイナは、翼の先端が上部に向いた部分、ウィングレット部の内側に描かれ、客席から見えるようになっている。

ボーイング 737-800型機の登録記号はJA01RK
ウィングレット部は約90度立ち上がっている
主翼先端のウィングレット内側に描かれたヤンバルクイナ。縦97cm、横64cmの大きさだ

 この企画はJTAのCA(客室乗務員)からのアイデア。CAの塩崎綾香さんがイラストを手掛けた。「機内で、手描きで作った塗り絵を配っていたんです。それを見た先輩から、イラストを描いてみない?と声をかけていただきました」と、今回イラストを手掛けたきっかけを語ってくれた。

 イラスト作成時に心がけたのは、凝りすぎずシンプルに仕上げること。機内から見たときにすぐにヤンバルクイナだと分かること、また手描きで行なうペイント作業のしやすさを考慮した。

 そうして描かれた塩崎さんのイラストをデザイナーに監修依頼。最終デザインが完成した。

イラストを手掛けたCAの塩崎綾香さん

 7月中旬には西表島に生息する希少動物「イリオモテヤマネコ」のペイント機、10月初旬には奄美群島に生息する希少動物「アマミノクロウサギ」のペイント機を就航する予定。それぞれのデザインは、JTA社内で公募し社員投票等で決定するそうだ。

 ペイント機の運航は2020年3月31日(2019年度末)までを予定している。また、ペイント機を含め同社の機材10機には環境省のデカールを貼り付け。こちらは2018年8月31日まで実施予定とのこと。

前方搭乗口に貼付された環境省のデカール

 環境省は、2017年1月に「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産推薦に係る推薦書をユネスコへ提出。来年夏頃の正式登録を目指している。