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JR東日本、東京駅丸の内北口で「JR東日本発足30周年記念コンサート エキコン@TOKYO STATION」開催

「相馬子どもオーケストラ」「東北ユースオーケストラ」が演奏を披露

2017年4月1日 開催

「相馬子どもオーケストラ」「東北ユースオーケストラ」のメンバーが演奏を披露した「JR東日本発足30周年記念コンサート エキコン@TOKYO STATION」

 JR東日本(東日本旅客鉄道)は4月1日、「JR東日本発足30周年記念コンサート エキコン@TOKYO STATION」を開催。東日本大震災を経験した子供たちがメンバーとなる「相馬子どもオーケストラ」「東北ユースオーケストラ」が、東京駅丸の内北口ドームに用意された特設ステージで演奏を披露した。

東京駅駅長の江藤尙志氏

 会場では主催者を代表して東京駅駅長の江藤尙志氏が「本日、JR東日本は発足30周年を迎えることができました。これはひとえにご利用いただくお客さま、地域の皆さま方に支えられ、励ましを頂戴したことによるものと、心から感謝を申し上げる次第です」と挨拶。

 続けて江藤氏は「エキコンは1987年7月に東京駅丸の内の北口のドームで第1回を開催。民営化の象徴として好評いただいたイベント。2007年の20周年以来、10年ぶりの開催となります。この30年周年を振り返ると、第1の出発点は昭和62年(1987年)4月の国鉄の民営化で、鉄道はサービス業であるとお客さま本位のサービスを提供し安全で安心な鉄道を実現することを合言葉に私たちは出発しました。第2の出発点は6年前の東日本大震災です。この震災を経験して、JR東日本だからこそできる“地域に生きる”を掲げ、会社の存立基盤である東日本エリア、そして日本を元気にすると誓いました」と、国鉄民営化後の30年を振り返った。

 さらに、これから始まるコンサートに向けて江藤氏「本日30周年を迎えられたことをお客さまに感謝を伝えるとともに、新たな未来の創造に向けて出発すべく、東北の子供たちによって奏でられる、人間の心の琴線にしみわたるしらべに寄せて交流の場を作り、人と人のご縁を結ぶ熱い思いを込めて、本日のイベントを開催いたしました」と同イベントの狙いを話した。

相馬子どもオーケストラの代表メンバーが演奏を披露

 今回、このステージに立った「相馬子どもオーケストラ」は、5~17歳の約140名の福島県相馬市の子供たちにより結成されたオーケストラ。このコンサートでは同オーケストラの代表メンバーがモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク K.525番 ト長調より 第1楽章」などの曲を演奏するとともに、故郷の「相馬盆唄」を披露。

 一方、音楽家の坂本龍一による復興支援プロジェクトにより誕生した「東北ユースオーケストラ」は、被災した岩手県・宮城県・福島県出身の小学4年生から大学生まで公募で集まった約100名の混成オーケストラ。会場では坂本龍一氏の曲「Fanfare for TYO」「ラストエンペラー」「母と暮らせば」「八重の桜 メインテーマ」などを演奏。それぞれ演奏後には会場に招待された観客から拍手が贈られた。

東北ユースオーケストラによる演奏
団員の野木青衣さん

 このコンサート最後の演奏曲「ETUDE」の演奏を前に、東北ユースオーケストラ団員の野木青衣さんは「私は先日大学を卒業して、今期で東北ユースオーケストラを卒業し、4月からプロのパーカッション奏者を目指して活動を始めました。そんな大きな一歩を踏み出した日に演奏できることを心から感謝しております。この演奏を最後に卒団する団員も何人かいます。毎月の福島での合同練習のために乗車する東北新幹線に思い入れの多い団員もたくさんいます。私は月1の合同練習で行きと帰りに必ず訪れた東京駅が団員の最後の舞台になると思うと、とても胸がいっぱいになっております。お祝いの舞台にふさわしく東日本大震災からの復興を願って、心を込めて演奏したいと思います」と、このコンサートへの思いを話した。