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首都高、定例会見で横浜北線の開通日時や神奈川県との包括提携などを発表
東名高速までつながる横浜環状北西線はオリンピック・パラリンピックまでに開通
2017年2月2日 00:00
- 2017年2月1日 開催
首都高速道路は2月1日、定例会見を実施し、生麦JCT(ジャンクション)~横浜港北JCTを結ぶ「横浜北線」の開通日時を3月18日16時と発表した。そのほか神奈川県との包括的連携協定の締結、「改善」の取り組みなどについて首都高速道路 代表取締役社長 宮田年耕氏より説明が行なわれた。
横浜北線と横浜環状北西線の開通
横浜北線は神奈川1号横羽線と第三京浜を接続する。延長は8.2kmでそのうちトンネル区間は約5.9km。横浜北線の両端のJCTは一般道への乗り降りはできず、同時に開通する横浜港北JCT近くの新横浜出入口と生麦JCT近くの岸谷生麦出入口が利用できる。途中には馬場出入口の設置も予定されているが同時開通には間に合わず、2019年度の開通を目指して引き続き工事を進める。
開通により、新横浜を中心とする横浜市北部と横浜港までの所要時間の短縮や定時制の確保が期待でき、広域的な交通利便性が向上する。新横浜出入口から本牧ふ頭出入口までの所要時間が現在の25分から開通後は15分に10分短縮される。または、新横浜駅から羽田の空港中央出入口までの所要時間は現在の40分から30分に短縮されるほか、センター北駅、センター南駅、たまプラーザ駅の空港連絡バスの利便性が向上し、いろいろな選択ができるようになるとした。
また横浜港北JCTの先となる東名高速の横浜青葉IC・JCT(仮称)まで結ぶ横浜環状北西線についても触れ、すでに工事に入っているとし、2021年度開通としていた予定を「2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに開通」と前倒しした。
横浜環状北西線が開通すると、東名高速から湾岸線につながり、横浜港の機能強化につながる。宮田氏は、横浜北線だけの開通では通行量は1日3万台弱だが、横浜環状北西線までつながれば5万5000台くらいになると予測した。
なお、横浜北線の開通に先立ち沿線住民をはじめ多くの人が参加できる一般開放イベントを実施する。2月25日に開催の歩行体験とは別に行なわれるもので、日程は3月で調整中という。詳細は後日、首都高のWebサイトなどで案内する。
神奈川県との包括的連携協定の締結
神奈川県との連携して双方の資源を有効活用する「神奈川県と首都高速道路株式会社との包括的連携協定」は、観光振興、道路に関する技術交流、神奈川県内における災害時の相互協力などを通じて、地域社会の発展や高速道路利用者の利便の向上や利用拡大を図る。
当面の予定として2月中旬に大黒PA(パーキングエリア)で包括的連携協定締結記念イベントを開催予定。
「改善」の取り組み
Webサイトに設けた「グリーンポスト」や電話窓口などに寄せられる利用者からの意見をもとに、改善活動を行なっているが、その結果が発表された。
箱崎ロータリーは分かりにくいなどの意見が上がっていたが、2016年10月に標識を車線別に分割して走行すべき車線を明確にするともに、路面表示色と案内標識の路線表記色を同一にすることにより、感覚的にわかりやすい案内とした。
もう一つ紹介された事例は八潮PAのトイレ。荷物掛け用のフックの設置を2016年7月に行ない、ほかのPAについても設置を完了した。また、八潮PAのトイレが暑いという意見があり、排気設備容量を増強した。
そのほか、首都高の通行台数状況が紹介され、首都高の道路・構造物維持管理支援システム「InfraDoctor(インフラドクター)」の海外展開ではタイで展開を開始したことが紹介されたほか、道路工事に関連した特許など知的財産権の活用状況について説明が行なわれた。