旅レポ

台湾台東を陸と空から大満喫、ゆったり楽しむ田舎旅を体験(その3)

台湾の米所、池上郷で美味しい米三昧

 台湾台東県庁は11月4日から7日にかけて台東の名産品や観光スポット、原住民族の文化などを体験し、台湾の今を紹介するプレスツアーを開催。その3となる今回は台湾国内のブランド米の産地・池上郷、関山鎮周辺を中心にレポートする。

 台東の池上郷は台湾でも有数の米所。ブランド米「池上米」の産地で、かつては皇室にも献上されていたほど美味しい米が収穫できる場所だ。昼間と夜の寒暖の差が激しく、雨も豊富、そして肥沃な土壌が揃っており、粒が大きく弾力のある米に仕上がる。また、日本統治時代に改良を重ねているため、かなり日本の米と共通する部分が多いのも特徴。一口食べたら、台湾では池上米以外は食べられなくなるほどの美味しさだ。

お米の学校で学生気分に、ツアーに参加しお米をゲット

 今回最初に訪れたのは、「関山米国学校」。池上郷に隣接しており、同じく有名な米所関山鎮に位置している。米をテーマにした施設で「見る・聞く・食べる」として、米についての学習やお弁当づくりなどの体験が楽しめる。

 さまざまなコースがあるなかで、1時間半~2時間の「製米DIY体験活動」(300NTドル:約990円、1NTドル=約3.3円換算)に参加した(電話での予約必須)。コースでは、スタッフによる精米についての説明、真空パックへの袋詰め体験ができる。もちろん併設されるショップでは、米を購入することもでき、台湾の観光スポットとしても人気。プレスツアー当日も人気の米を手に入れるため、レジに行列ができるほどの混みようだった。

「関山米国学校」の外観。カラフルな建物のため、田園風景の中でもかなり目立つ存在
専門のスタッフが解説を行なう

 まずはスタッフによる“なぜ美味しい米が穫れるのか”の説明から「製米DIY体験活動」がスタート。気候や土壌のことをはじめ、東側のため日照時間が若干長めであること、山より直接ミネラルたっぷりの水を引き入れていることも美味しさの秘密だという。近年はその人気ゆえ偽米も増えていることが問題になっているとも話した。

 次は、精米についての説明。作業場には実際に使われている機械が並び、石やゴミを取る作業を経て、玄米、白米になる工程を解説。精米技術が確立されるまでは石や砂が米に入っていたそうで多くの子供たちは「なぜ親は自分のご飯に砂や石をわざと入れるんだ?」と思っていたなどのエピソードも教えてくれた。続いては、米の包装体験へ。製米体験認定証が渡されたら名前を記入。専用の袋を機械にセットするとドサリと米が1キロ入る。そして真空包装置でパッケージ。カードも添えて完成となる。

精米に使うマシーンが並んでいる。過去のマシーンも教育のため残しているそうだ
認定証が渡されるので名前を記入し、お米を袋に詰める作業へ
真空パッケージ化され、あっという間に完成
マスコットキャラクターも参加者を見守っている。米スマイルがキュートなロゴもあった

 パッケージ体験後は、併設されている「米国学校」へ移動。精米による米の状態を学ぶことに。良質米と雑色米、細砕米から米ぬか、麦芽米、屑米、籾殻、稲穀など10種類の形の米を実際に触れ、その違いを確認する。その際に小ビンの入ったケースが渡されるため、きちんと違いを見極め、指定のビンに詰めることができると体験終了。

 ビンとともに、先ほど自分で詰めた「関農香米」と「関山好米」がお土産としてプレゼントされる。なお、「関農香米」はタロイモの香りがする米で、炊きあがると芋を蒸かしたような香りが感じられるお米。「関山好米」も甘みがありふっくら。クセのない味でどんどん食べられる美味しさだ。

体験参加者は桶の中に入った各種米に触れ違いを学び、ビン詰め作業を行なう。全問正解の場合、米2kgを進呈
「関農香米」「関山好米」が1kgずつ渡される。しばらくご飯には困らない

「米国学校」内には直売場もあり、地域の農家から直接仕入れたお米がどっさり販売されている。それぞれ工夫がされており、シックなポーチに入ったものや、カバン風、いつもの袋入りなどさまざま。同時にお米とともに人気のお茶も豊富に揃う。

 一番のお勧めは台湾内でも注目されている「紅烏龍茶」だ。通常の烏龍茶に比べ発酵時間が長く、紅茶のように赤いお茶なのが特徴。関山周辺でしか購入できないので、見つけたならば買ってみることをお勧めしたい。

直売場にはポーチ入りやカバン入りなどのお米を販売。ちょっとしたプレゼントにしてもいい
普通の見慣れた袋入りのお米も販売している
お勧めは「有機高山紅烏龍」。缶入りは600NTドル(約1980円)、箱入りは500NTドル(約1650円)と若干高めの値段
日本では見かけない茶葉入りのペットボトルも販売。継ぎ足しができて経済的
関山米国学校

所在地:関山鎮昌林路24-1
TEL:+886(0)89-814-903
Webサイト:関山米国学校(中国語)

駅弁の有名店で池上米を堪能、ご当地名物「池上弁当」を頬張ろう

 池上郷を訪れたのならば、必ず行きたいのが「池上飯包文化故事館」。池上郷は有名な米所でもあると同時に駅弁発祥の地ともされている場所。「池上飯包文化故事館」には稲作の歴史を学ぶと同時に「悟饕池上飯包」の有名駅弁も味わうことができる人気のスポット。同店は元祖「池上弁当」の店と呼ばれており、駅弁ファンならば必ずや行きたいお店の一つ。国内にもチェーン展開しているが、やはり本場の味を堪能したいと多くの観光客が訪れている。

 外には屋根付きのテラス席、そして実際の車両の中にもテーブルを設置。旅をしている気分で駅弁が頬張れるのだ。

「池上飯包文化故事館」の外観。ブルーの列車が目印
入り口の駐車場にはフルーツの露天も。ドラゴンフルーツや柿が丸ごと、そしてカットされた状態で売られていた。食後のデザートとしてもお勧め
実際に使われていた車両の中でも池上弁当を食べられる
テラス席はレトロでゆったりくつろげる雰囲気

 店内には、お米や関連製品が所狭しと並べられている。奥には目当ての「池上弁当」の販売スペースがあり、13種類とメニューも豊富。そのなかでも一番の人気が生まれてから74年間愛され続けている「正宗池上飯包」(80NTドル:約264円)だ。1939年(昭和14年)に池上弁当は生まれ、当初はサツマイモの餅などであったとのこと。8~13時間の旅をしてきた客のためにプラットホームで販売したのが始まりだとか。店内には「正宗池上飯包」を説明したボードも掲げられている。ひっきりなしに弁当をトレーに載せた観光客が店内を歩いていたのも印象的だった。

お店に入ると、まずは池上米販売ゾーン。お土産用の池上弁当ストラップも発見
ショップには13種類もの弁当が並ぶ
一番人気は「正宗池上飯包」(80NTドル:約264円)
「正宗池上飯包」の中身とこだわりを説明するボード
大量に買い、みんなで食べている様子が店内のあちこちで見られた

 実際に購入し、味わってみると、冷えても美味しく食べられるようになっているのに驚いた。池上米の上には具材がどっさり載せられ、米の乾燥を防ぐ工夫も。メインの豚肉の揚げも醤油ベースでしっかり味がついており、クセになる美味しさ。煮卵もうれしい。

 弁当にかけられている紙には食べ方指南があり、最初にショウガで口の中をさっぱりさせてご飯を頬張り、その美味しさを堪能。そして具材を一緒に味わってほしいと記されていた。ぜひ、この順番で食べてみよう。

「正宗池上飯包」のパッケージはレトロでほっこりしたデザイン
包装紙には美味しい食べ方と具材の詳細をプリント
とにかく具材がぎっしり
池上飯包文化故事館

所在地:池上郷忠孝路259号
TEL:+886(0)89-862-326
営業時間:8時~21時
Webサイト:池上飯包文化故事館(中国語)

金色の田園風景が広がる、「伯朗大道」を自転車での~んびり

 米所ならではの美しい田園風景も池上郷の魅力。まっすぐに伸びる道と、大きな青空、が訪れる人を歓迎してくれる。「伯朗珈琲」のロケ地として有名だったが、2013年の台湾の航空会社「エバー航空」のCMロケ地となったことで、のどかなこの風景が一躍脚光を浴びることに。今では、大人気の観光スポットとなっている。

 日本ではおなじみの俳優 金城武氏が小道を自転車で走り抜け、青々とした稲が風に吹かれ波のようになるワンシーンは美しいのひとことにつきる。このCMで伯朗大道に観光客がクルマで押し寄せたため、現在は自転車または徒歩のみのでこのエリアに入場可能となっている。クルマの往来を気にせずゆったりと景色を楽しめるのもうれしい。

 レンタサイクルも充実しており、この日は宿泊先の「PAPAGO INTERNATIONAL RESORT」に併設されているショップにて4人乗りの電動付き自転車(800NTドル:約2640円)をレンタルした。

宿泊先の「PAPAGO INTERNATIONAL RESORT」内をはじめ周辺にはレンタサイクルショップがある
4人乗りの電動自転車をレンタル。4人乗るため自力で漕ぐとかなり重いため助かる

 操作時の注意事項を受け、いざ出発。伯朗大道へ向かう途中に2車線道路を横断することになるので注意が必要。慣れぬ4人乗りで最初は戸惑うが、5分程すれば運転もこなれてくるので安心だ。ちょうど訪れた時期は稲刈り直前。黄金の草原が広がり、夏の緑とはまた違う豊かな表情を見せてくれた。途中には「天堂路支線」の標識が。メインの道は有名になったため「翠緑的天堂路(翠緑の天国への道)」と呼ばれるようになり標識も立ったのだ。

金色の田園風景が広がる小道をひた走る
「天堂路支線」の標識。ここから天国への道が始まる

 そのまま進むとまっすぐな道が広がり、遠くの雄大な山々、そして青空が迎えてくれる。そのスケールの大きさと美しさにしばし見とれてしまうほど。直線の終点には、伯朗大道のサインとフォトスポットが。ここで写真を撮りSNSに投稿するのが台湾でかなり流行っているとのことで、多くの観光客が列に並び撮影していた。白い枠内に入るとちょうど額縁のように景色が切り取られて印象的な1枚が仕上がる

どこまでも続く伯朗大道の直線
終点には伯朗大道のサインとフォトスポットがある
休憩所も兼ねているので続々と人が集まってくる

 なお、自転車でのサイクリングはここで終わりではなく、田園をぐるりと1周することになる。その際に立ち寄りたいのがレトロなカフェを併設した「稲米原郷館」だ。旧米蔵を改築し、1階では地域の名産品を販売。2階では風景を堪能しながらお米を使ったデザートやお茶などを楽しめる。レンガ造りの店内に入ると2階へ続く階段とカフェのカウンターがあり、その先にはエバー航空のポスターとヤカンを展示。2階は自然光を活かし、昼間は静かで涼しい空間となっている。

「稲米原郷館」は米蔵をリフォームしたショップ
館内は1階が名産物の販売や展示のエリア。カフェの注文カウンターとなっている
2階は静かで落ち着いた空間。外の景色が美しく映えるようにこの日は電気は灯っていなかった

 米をメインに使ったメニューから今回は「米布丁(ライスプティング)」(35NTドル:約120円)と「玄米茶」(100NTドル:約330円)をチョイス。持ち帰り用にお願いした。ほんのり甘く漬けた洛神花が乗っており、プディングの素朴な味を引き立てている。つるんとしたのどごしも爽やかだ。玄米茶はしっかりした玄米の風味が利いていて、米自体の美味しさも感じられる1杯。Lサイズのため飲みごたえも十分。

 また、「ライスケーキ」(35NTドル:約120円)と「鳳梨茶(パイナップルティー)」(80NTドル:約264円)もオーダー。カフェで味わうときはガラスカップでの提供となる。

 なお、ゆったり気分を味わいたいのなら開放感のあるテラス席がお勧めだ。おまけとしてお勧めお菓子がプレゼントされることもある。この日にもらった「池上米香」は、日本でいう「雷おこし」のようなスナック。どちらかといえばポン菓子に近いほんのりとした甘さが特徴。ザクザク食べられるうえ、そこまで甘くないためお土産としても重宝。店内でも販売しているのでチェックしておこう。

「米布丁(ライスプティング)」(35NTドル:約120円)と「玄米茶」(100NTドル:約330円)
「ライスケーキ」(35NTドル:約120円)と「鳳梨茶(パイナップルティー)」(80NTドル:約264円)
地元の米を使ったお菓子「池上米香(紫米口味)」。フレーバー違いも店内で購入できるので好みの味を選ぼう

 カフェで一息ついたところでラストスパート。その際に見ておきたいのが、もうひとつのフォトスポット「名人木」(通称:金城武の樹)だ。2016年にCMのような写真が撮れるよう銅と金箔を使ったアート作品「休憩中的思維」が寄贈され、連日観光客が撮影を楽しんでいる。周辺は実際に出荷用のお米が作られているためマナーが大事。節度ある行動で撮影をすることも忘れずに。

「名人木」(通称:金城武の樹)。撮影用にベンチとテーブル、ヤカンがある
ほかにもCMの撮影ポイントがあった。足元にマークがあるので見落とし注意
伯朗大道

所在地:池上郷池上郷伯朗大道
TEL:+886(0)89-862-041
Webサイト:伯朗大道(中国語)

稲米原郷館

所在地:池上郷萬安村1鄰-1-12
TEL:+886(0)89-863-689
営業時間:8時30分~17時(月曜定休)
Webサイト:稲米原郷館(中国語)

エントランスを出れば田園広がる、地域密着型極上リゾートでお米を頬張る

 伯朗大道にほど近い場所にあるのが「PAPAGO INTERNATIONAL RESORT 日暉國際渡假村-台東池上」。パラオでも展開している同ホテルはリゾートライフでの“欲しい”を網羅しているのが特徴。119室のホテルルームと102室のヴィラがあり、ゆったりと都会の喧騒を離れくつろげる空間となっている。周辺を田園、そして豊かな自然、山々が囲み、しかも食事も池上米を使用するなど、台湾でも人気のリゾートホテルなのもうなずける。

 ホテル館内は中央にプールがあり、部屋が囲むような構成。オリエンタルなムードがただよう装飾品が置かれ、ロビーも広々とした空間が広がり、南国気分を盛り上げてくれる。エントランスを出るとすぐ近くに田んぼもある。また、広大な土地を利用して週末にはマラソン大会のコースにもなっていた。

「PAPAGO INTERNATIONAL RESORT」の外観
エントランスを出ると敷地内に田んぼがある
田んぼの横をランナーたちが走り抜けていく。敷地内がコースとなっているのだ

 客室は「山景ダブルルーム」と「山景色ファミリールーム」「日暉尊貴スイート」の3種類。今回宿泊した「山景ダブルルーム」(4399NTドル~:約14516円~)は15畳の広々とした空間に120cm×210cmのダブルベッドが2つ、または180cm×210cmのツインベッドのどちらかとなる。全客室にバルコニーがあり、プール側、または豊かな山々を望むことができる。

「山景ダブルルーム」全景。15畳とかなり大きい
バルコニーからは山々が見える。美しい景色を独り占めだ
バルコニーにはチェアとテーブルが用意されている

 部屋には作業用デスク、ゆったり座ることができる深めの椅子、テレビなどが一通り揃っている。Wi-Fiも部屋番号でアクセスする形で快適。ジャスミンティーや珈琲と一緒に池上米を使ったお菓子も2種類お茶請けとしてサービス。ミネラルウォーターはミニ冷蔵庫内に600mLが2本ある。

作業用のデスクは広めのタイプ。机の中には絵葉書と有線LANなどが入っている
深く座れる椅子も窓際にある。枕元のサイドテーブルにはちょっとした読み物が入っている
お茶各種とお米を使ったお茶請け
ポットとコップ類が並べられたエリアに置かれている
ポット専用らしいコンセント
ミニ冷蔵庫には600mLのミネラルウォーターが2本
ベッドの正面にはTV。部屋が大きいため若干小さく見える

 クローゼットには、ビーチサンダルが2足あり、セーフティボックスも設置。バスローブの備え付けはない。トイレは温水洗浄がないタイプでシンプルなもの。バスルームはかなり広めのスペース。洗い場とバスタブが分かれているタイプで、炭酸水素ナトリウム温泉により肌もツルツルに。こちらも美人の湯と呼ばれている。バスタブは足を伸ばせる大きさ。

 ドライヤーは備え付けタイプ。アメニティはローズの香りがメインでシャンプー、コンディショナー、シャワージェル、ボディークリームの4つ。また、石鹸、シャワーキャップやシェービングキット、歯ブラシ、コーム、綿棒とデンタルフロスも用意。

クローゼットの中には、ビーチサンダルとセーフティボックス
バスルームも広い。トイレは普通のタイプ。シャワーとバスタブが分かれている。温泉が出るのもポイントが高い
ドライヤーは備え付けのタイプ。コンセントは日本と同じAタイプ
シャンプーなど一式ローズの香り
アメニティ各種。歯ブラシセットやコーム、ひげ剃りなどが用意されていた

 館内には温水、冷水プールをはじめ、体を動かせる設備も充実。中庭プールの温水プールには温泉を使っており、遊んでいるうちに肌に潤いが与えられるなどうれしい部分も。室内にはビリヤード台やスポーツジム、将棋・囲碁ルームなどを完備。子供用のプレイルームもある。また、個人風呂の「神仙湯三温暖」(一人300NTドル:約990円)も予約をすれば入ることができる。

中庭のプールには5つのゾーンがあり、温水・冷水、マッサージが楽しめる。温水プールには温泉を使用
ビリヤード室は2部屋。プレイルームはその隣にある
ジムは自由に使えるので、気軽にふらりと鍛えられる
個人風呂の「神仙湯三温暖」(一人300NTドル:約990円)はカウンターで予約が必要

 池上米や地元の“美味しい”を堪能したいのならば館内レストランへ。「中華レストラン・胡蝶蘭」と「レストラン・向日葵」の2店舗あり、「中華レストラン・胡蝶蘭」は優雅な昼食とディナー、「レストラン・向日葵」はカジュアルな空間でビュッフェなどが楽しめる。

「中華レストラン・胡蝶蘭」は喜びを表わす赤と富を象徴する金をメインに使った店内で、台湾ならではの料理が味わえる。前菜のアヒルや甘エビから始まり、池上米を使った台湾おこわ、冬瓜とシーフード炒め、せっこう菜とキノコ炒め、青パパイヤと豚肉のスープなど盛りだくさん。デザートはドラゴンフルーツ、そして鹿野の名産品珈琲を使ったゼリー。基本的に肉料理よりも野菜を使ったメニューが多いのが特徴。また、全体的に薄味のため、さっぱり食べられる。

前菜はアヒル肉など鶏肉がメイン。甘エビのマヨネーズ和えも
ほかほかの台湾おこわ。食事でも一番人気だった
冬瓜とシーフード炒めとせっこう菜とキノコ炒め
青パパイヤと豚肉のスープは芯から温まる優しい味
デザートはたっぷりのフルーツと珈琲ゼリー
「中華レストラン・胡蝶蘭」は赤と金を基調としたデザイン

「レストラン・向日葵」は朝・昼・夜と開いており滞在する旅行客の胃袋的存在。ビュッフェ式の朝食では、池上米の炊きたてご飯や、飯團(台湾風おにぎり)、家郷炒米粉、ダイナミックなベイクドポテトやフレッシュなフルーツまで盛りだくさん。饅頭系も揃っており、自分で作る麺コーナー、蒸したての落花生まで幅広いメニューで朝から食欲が止まらない。

 なお、炊きたての池上米はホクホクで噛むごとに甘みが出てきて、ご飯だけでも十分美味しい。何杯もおかわりがしたくなるため、おひつの中は常に減っている状態だった。飯團(台湾風おにぎり)も形は細長いが肉や漬け物が入っていたりと、まさにおにぎり。持って帰って食べたくなる味だった。

 家郷炒米粉は細麺の汁無し中華麺的な風味。また忘れてはいけないのが豆乳だ。台湾の朝の定番で、少し砂糖を入れるなどして味わおう。ドリンク類はコーヒーとともに紅茶やジュース類も豊富。青梅果汁などもある。

池上米を使ったメニューがイチオシされている。飯團(台湾風おにぎり)は定番で間違いなく美味しいのでお勧め
炊きたての池上米も忘れずに味わおう
米を使った麺が香ばしい家郷炒米粉
ポテトはそのまま蒸した状態で山盛りに
落花生は蒸し器を開けるとたっぷり入っている。アツアツをどうぞ
饅頭類も充実。野菜を蒸したものも多い
温野菜とともに自作できる麺コーナー
豆乳も台湾の朝には欠かせない
フルーツ大国台湾としてフレッシュフルーツもたっぷり。野菜も採れたて
屋外のスペースには飲み物類が並べられている
池上米をメインに湯葉を使ったメニューや蒸し野菜をチョイス。もちろん豆乳も
朝と夜はビュッフェ方式。店内は広く、メニューも多いため混雑感はない
PAPAGO INTERNATIONAL RESORT 日暉國際渡假村-台東池上

所在地:池上郷新興村新興107号
TEL:+886(0)89-861-111
Webサイト:PAPAGO INTERNATIONAL RESORT 日暉國際渡假村-台東池上(日本語)

 ブランド米と田園風景をたっぷり楽しめる池上郷エリア。もちろん学習も含めて米所としてその価値を活かせる形で観光客に楽しみを提供していると実感した。台湾の米の美味しさを再認識しつつ、次回は海側の東河や成功鎮周辺についてレポートする。

相川真由美

フリーライター/鉄鋼業やIT系やエンタメ関連の雑誌やWeb媒体の編集者を経て、フリーの記者として活動中。海外は一人旅がほとんど。趣味は世界のディズニーのパーク&リゾート巡り。最近は年間パスポート片手に日々舞浜通い。うなぎとチョコレートが好物で、旅の基本は“出されたものは全部食べる”。激辛とうがらしから謎の木の実まで挑戦するのがモットー。