旅レポ

JALの快適・快速クラス「プレミアムエコノミークラス」でホノルルへ

羽田、関空、セントレア~ホノルル線に導入。9月1日からは成田にも

プレミアムエコノミークラスを装備する、JALのボーイング 777-200型機。羽田・セントレア・関空~ホノルル線で利用でき、9月1日以降は成田~ホノルル線の一部に投入される

 JAL(日本航空)が展開する国際線の中で多数の便を用意しているのが日本からハワイへ向かうホノルル線。成田国際空港からは1日3便、羽田(東京国際空港)、セントレア(中部国際空港)、関西国際空港からはそれぞれ1日1便飛んでいる。さらに、9月、10月、11月、そしてホノルルマラソン期間の12月には、成田~ホノルル線を1日1便(JL8782便)追加。高い利便性を提供している。

成田~ホノルル線

JL786便:成田(19時50分)発~ホノルル(08時10分[08時30分])着、SS6
JL784便:成田(21時05分)発~ホノルル(09時25分[09時45分])着、SS6
JL782便:成田(22時00分)発~ホノルル(10時05分[10時30分])着

羽田~ホノルル線

JL80便:羽田(23時40分)発~ホノルル(11時55分[12時15分])着

セントレア~ホノルル線

JL794便:セントレア(22時05分)発~ホノルル(10時35分[10時55分])着

関空~ホノルル線

JL792便:関空(22時10分)発~ホノルル(10時55分[11時15分])着

ホノルル~成田線

JL785便:ホノルル(09時40分[10時15分])~成田(13時25分)着、SS6
JL783便:ホノルル(12時35分[13時10分])~成田(16時20分)着、SS6
JL781便:ホノルル(13時30分[14時05分])~成田(17時05分)着

ホノルル~羽田線

JL89便:ホノルル(18時15分[18時50分])~羽田(22時00分)着

ホノルル~セントレア線

JL793便:ホノルル(12時10分[12時45分])発~セントレア(16時10分)着

ホノルル~関空線

JL791便:ホノルル(14時10分[14時40分])発~関空(18時30分)着

※1、[ ]内の時刻は2016年6月1日~9月30日の運航時刻
※2、このほか成田~ホノルル(JL8782便)、ホノルル~成田(JL8781便)の臨時便がある

 上記のように多彩な時間帯や地域で設定しているJALのホノルル線だが、新機材の導入にも積極的。成田の3便中2便は、Wi-Fiサービス付き最新機材の1つであるSS6(SKY SUITE 767)だし、そのほかの機材についても順次プレミアムエコノミークラスを導入している。

 羽田~ホノルル線は2016年1月7日から、関空~ホノルル線は7月17日から、セントレア~ホノルル線は8月1日からプレミアムエコノミークラスをすでに導入しており、JL782/781便の成田~ホノルル線は9月1日より導入する予定だ。ここでは、羽田~ホノルル線のプレミアムエコノミークラスの体験記を紹介していく。

ビジネスクラス並みの快適度で出国できるプレミアムエコノミークラス

プレミアムエコノミークラスの旅はチェックインカウンターから始まる。専用カウンターで楽々チェックイン

 今回、ホノルルに行く際に利用した羽田~ホノルル線は、JALが持つホノルル線の中でも、最も遅い時間帯に日本を出発するのが特徴となっている。この時間帯であれば、都心や横浜地区に近い羽田空港の立地を活かして会社帰りにリゾートへ向かうことや、ホノルル便のない国内地方空港から乗り継ぎで利用するのも容易だ。しかも、プレミアムエコノミークラスであれば、エコノミークラスにはないサービスが付帯している。

 そのいずれもが旅の快適度を高めるためのもので、日本からの出発時はプレミアムエコノミークラス専用カウンター&優先手荷物受け取り指定や、JALのラウンジ「サクララウンジ」が使用できる。プレミアムエコノミークラス専用カウンターがあることで、長い列に並ぶ可能性がほとんどなく、優先手荷物受け取り指定を受けることでホノルル空港到着時にすぐに手荷物を受け取ることができる。

 実際にプレミアムエコノミークラスのカウンターを利用してみたが、列には人が並んでおらずすぐにチェックインを終えることができた。また、優先手荷物受け取り指定は、ビジネスクラスと同じもので、うれしかったのも事実。ホノルル空港到着時に、延々と荷物が出てくるのを待つこともなく、ハワイでの時間を有効に使えるだろう。

羽田空港におけるチェックインカウンターの表示
JALスタッフが丁寧に対応してくれるので安心
預け入れ手荷物に一般的な荷物タグを取り付け中
その後、優先手荷物受け取りのためのタグを取り付けてくれた
タグ取り付け後の預け入れ手荷物。見て分かるようにビジネスクラス扱いだ

 もう一つの大きなメリットであるサクララウンジは、必ず利用したいところ。羽田空港の国際線ターミナルには2つのサクララウンジがあるが、いずれも豪華なもので、さまざまな種類のお酒があるほか、JAL国際線ラウンジ利用者にはおなじみとなっている「JAL特製ビーフカレー」を食べることもできる。また、専用Wi-Fiやホテルクオリティのシャワーなどもあるため、出発時刻までの時間を有効に使うことができる。ビジネスクラスより安価なプレミアムエコノミークラスでありながら、ビジネスクラス並みのサービスを利用することができるわけだ。

今回利用したラウンジは、JALが羽田空港国際線ターミナルに持つ2つのサクララウンジの1つ「サクララウンジ・スカイビュー」
サクララウンジ・スカイビューは営業時間が朝と夕刻となっており、羽田~ホノルル線を使うには便利な時間帯となっている。昼間時間帯は、通常のサクララウンジがお勧め
サクララウンジ・スカイビューを堪能できる空間。お昼近くは太陽がまぶしいエリアだが、日が落ちた夜はゆったりとできる
外の眺め。JAL機がたくさん並んでいた
寝過ごすのが心配なほど快適なスカイビューの椅子
電源はしっかりあるので、作業にも便利
さまざま椅子やテーブルがあるため、好みのスタイルでくつろげばよいだろう
電源もあちこちにあるので、基本的に困ることはないだろう
ダイニング。サラダや点心などがある
もちろん「JAL特製ビーフカレー」もある。羽田~ホノルル線の場合、食事のメインは朝方になるので、ここでカレーをしっかり食べるのもお勧め
アルコール類もしっかり完備。就寝前のお酒として飲むのもあり。飲み過ぎには注意
シャワーもあり、ホテルクオリティのシャワーでリフレッシュできる
JALの国際線ラウンジのシャワールームにはトイレが完備している。もちろん別途トイレもあるので心配は無用
こちらはマッサージ椅子。色はJALカラー
いよいよ搭乗。優先搭乗はビジネスクラス以上。プレミアムエコノミークラスはエコノミークラスと同じとなる

ハワイでの時間を有効に使いたいなら、ホノルルまでは寝て過ごすのがベター

JL80便のスタッフ。きめ細やかなサービスで旅のサポートをしてもらった。機内のプレミアムエコノミークラスにて撮影

 サクララウンジでのサービスを堪能していたら搭乗時刻が近づいてきたので搭乗口へ向かう。日本からハワイに行くには、まずはホノルル空港へということになるが、JALに限らず多くの便が日本を午後に出発し、ホノルル空港には午前中もしくは昼過ぎに到着する。所要時間はいずれも7時間~7時間半程度。この時間をいかに過ごすかが、ハワイでの快適度を上げるためのポイントなる。

 記者のお勧めはとにかく“寝る”こと。この移動時間をしっかり寝ることができれば時差ぼけなくハワイを楽しむことができる。逆にしっかり寝ることができないと、ボケボケのまま1日を過ごすこととなり、貴重なリゾートタイムを失ってしまうことになりかねない。つまり、いかに機内でしっかり寝ることができるかどうかが、ホノルルへ到着して以降の予定に影響してくることになる。

 JALが2016年からホノルル線に新設したプレミアムエコノミークラスは、この“確実に睡眠を取る”ということを考えた場合、とてもお勧めだ。機材はボーイング 777-200型機でWi-Fiのある最新のSKY SUITE仕様ではないが、シートはシートバックシェルが装備された「JAL スカイシェルシート」になる。シートバックシェルを装備しているため、後ろの人に迷惑をかけることなくリクライニングでき、シートピッチもエコノミークラスから20%アップの97cmを確保。この機に装備されたビジネスクラスの「JAL シェルフラットシート」ほどではないものの、十分寝やすい姿勢を作ることができる。

プレミアムエコノミークラスはシートバックシェルが装備された「JAL スカイシェルシート」
ヘッドレストの位置を含め、全体を下方にずらすリクライニング機構。レッグレストもあり、寝るためのシートポジションをいろいろ工夫できる
足下の空間。必要にして十分という感じ
フットレストもあり、足をゆっくり休めることができる
テーブルは2段階の開状態になる
11インチのMacBook Airを置いた状態。十分な広さがある
PC用電源も装備されており、11インチのMacBook Airも問題なく充電可能だった。ただし、ハワイ便は寝ることが大切
アメニティいろいろ。ヘッドフォンはノイズキャンセル機構付きでビジネスクラスクオリティ。そのほかは必要かつ十分のプレミアムエコノミー装備
エンタテイメントシステムは、今や懐かしい感じもするMAGIC-III。しかしながら映画の面白さなどは変わらず、最新作も収録されている。ハワイ便は寝ることが大切
こちらはビジネスクラスの「JAL シェルフラットシート」。さすがビジネスクラスだけあって広大な空間を確保している
一方こちらはエコノミークラス。シンプルな作りで、JALスタンダードという感じ
いよいよ出発。羽田空港国際線ターミナルから滑走路へ向かう

 とくに羽田~ホノルル線の場合、出発時刻が深夜帯でもあるため食事が軽食のみとなっている。であるなら、ラウンジで特製ビーフカレーをしっかり食べ、アルコール類が飲める人は美味しい酒を飲み、搭乗したときからドカンと寝てしまうのがお勧めだ。JAL スカイシェルシートであれば、あまりまわりの人も気にすることなく寝ることができる。Wi-Fiもないので、ビジネスに追いまくられることなく、あきらめの境地でゆっくり寝られるのも羽田~ホノルル線のよいところかもしれない(ハワイまでがっつり働きたい人は、成田~ホノルル線のSS6でビジネスクラスがお勧め)。

 基本的にエコノミークラスとプレミアムエコノミークラスの食事は同じだが、プレミアムエコノミークラスのみ「うどんですかい」などの軽食を取ることができる。ラウンジでしっかり食べることができなかった、などの場合にはうれしいサービスとなる。

 また、エコノミークラスでは注文できないが、プレミアムエコノミークラスでは注文できるドリンクもある。例えばシャンパン「シャンパーニュ・ガルデ ブリュット・トラディションN.V.」や、焼酎「芋焼酎 富乃宝山」などブランドが明確になっており、酒好きであればこの点もプレミアムエコノミークラスのメリットになるだろう。

 ただ、自分は酒を飲むとなにもかも面倒になってしまうため、普段はあまり酒を飲まないタイプ。なので、プレミアムエコノミークラスのソフトドリンクメニューに炭酸水「ペリエ」があったのは感動した。CA(客室乗務員)さんに確認すると、このペリエはエコノミークラスにはなくプレミアムエコノミークラスならではのドリンクだという。“寝るべし”と書いておきながら、あれこれ作業が発生していたため、結局ホノルルに到着するまでにペリエを3缶いただいた。

離陸後ちょっとした食事が出た。パンなので、小腹が空いた時のために取っておくことにした。ビニールポーチはなにかと便利に使えそう
遠慮なくいただいたのはペリエ。あられスナックとの相性はよかったが、ドライなっとうとは微妙。ペリエだけをお代わりした
プレミアムエコノミークラスならではの食べ物として、軽食の「うどんですかい」を注文。沸騰温度の低い状態でも美味しく食べられるとのこと
普通に美味しい「うどんですかい」。高空でカップ麺が食べられるのは素晴らしいが、寝るのを優先すべきですな

 しばし、睡眠。

寝て起きて、外を眺めると夜が明け始めていた

 羽田~ホノルル線では、到着前の軽食がメインディッシュとなる。JALは羽田~ホノルル線の機内食として、ホノルルで人気のカフェレストラン「Cafe Kaira(カフェ・カイラ)」とコラボレーション。「カフェ・カイラ for Resort」としてカルアピック丼をメインディッシュ、パンケーキをサイドディッシュとした朝食を提供している。味は結構シンプルで、半熟玉子もあって朝食にはちょうどよい感じ。プレミアムエコノミークラスのウリでもあるシャンパンを全く飲んでいなかったので、ここで無理矢理合わせてみたが、個人的にはペリエがお勧めだ。ホノルル到着後レンタカーを借りる予定がある人も、もちろんノンアルコールで。

 このカフェ・カイラ for Resortには、2つ折りの小冊子が付属しており、カフェ・カイラ全店(ハワイ本店、表参道店、横浜店)でのドリンク無料チケットも用意されている。日本のカフェ・カイラは行列必至の人気店だけに、ハワイの本店で利用するのがよいだろう。

朝食はカフェ・カイラ for Resort
このタイミングでシャンパンも注文
カフェ・カイラ for Resortのメインとなるカルアピック丼。玉子もあって朝食的
ちょっと分かりにくいが右のフルーツ皿にパンケーキが入っている。リアル店舗のカフェ・カイラのウリは、フルーツたっぷりのパンケーキ。そのミニ版という感じ
カフェ・カイラの小冊子も付いてくる
小冊子を開くと、メニューの説明とリアル店舗のパンケーキの写真。こんなものを見てしまうとリアル店舗に行きたくなるのが人情
リアル店舗のドリンク無料チケットも用意されている

 食べたり撮影したりしていたら、ホノルル空港のあるオアフ島が機窓に見えてきた。このJL80便の場合、夏期には6時間~7時間ちょっとでホノルル空港に到着するようで、この日は6時間12分で到着。12時前にはホノルルの明るい日差しの下にいた。

あれこれしているうちにオアフ島が見えてきた。ホノルル空港への着陸時には、左側にオアフ島が見えることが多い
各社の航空機が並ぶホノルル空港
到着時には横にJALの機体が。成田から一足先に到着していたJL782便のようだ

 ホノルル空港到着時には入国審査があるのだが、2016年3月からはホノルル空港にAPC(Automated Passport Control、自動入国審査端末)が導入されている。これは過去にESTAを使って米国への渡航歴があれば、このAPCを使っての入国ができるもの。今回はこのAPCを使って入国し、スムーズに入国審査を終えることができ、素早く預け入れ手荷物受け取りエリアに。ちょうど預け入れ手荷物が出始めたところで、ほとんど待つことなく羽田で預けた自分の手荷物が出てきた。優先手荷物受け取りタグの威力を実感できる瞬間だ。

 この辺りのエリアは撮影禁止のため紹介できないのが残念。APCでスムーズに入国し、優先手荷物受け取りタグで素早く荷物をピックアップするという流れを一度体験すると、「次もこれかなぁ~」と思ってしまうほどだった。

 ホノルル空港からワイキキに移動し、ホテルでのチェックインをすませたらお腹が空いてきた。ここで行くべきは、機内食で味わったリアル店舗のカフェ・カイラだろう。機内食と一緒に付いてきた小冊子の地図を頼りにカフェ・カイラへ向かった。

ホノルル到着後はワイキキへ。そして当然ながら(?)リアル店舗のカフェ・カイラへ
頼んだものは、バターミルクパンケーキにトッピング全部
食べ過ぎたのでワイキキまで散歩。カピオラニ公園から眺めるダイヤモンドヘッド
ちょっと歩いて海側を見たときの風景
別の日にダイヤモンドヘッド頂上からワイキキを見たところ

JALでハワイへ行くのは便利

ワイキキの街中を走るジャルパック・トロリーのレインボートロリー

 今回はJALのプレミアムエコノミークラスでホノルル空港に到着したが、JALはハワイ旅行に力を入れているだけに、旅行客へさまざなサービスを提供している。その代表的なものが、個人利用客であれば申し込めるJALOALO(ジャロアロ)カード。このJALOALOカードは、JALのホノルル便のチケットを購入すると申し込み可能になり、申し込むとハワイ出発前に自宅(もしくは指定の送付先)に送られてくる。

 このJALOALOカードを、特典利用可能な店舗で見せるだけで、レストランであればデザートが1品おまけで付いたり、ドリンクが1杯無料になる。詳細な説明は、JALのWebサイト「JALOALOカード」を見ていただきたいが、ホテルの特典やショップの割り引きなど多くのサービスが用意されている。

 その中で最も利用価値が高いと思われるのが、JALがワイキキで運用しているジャルパック・トロリーのレインボートロリーでアラモアナルートが乗り降り自由で使えること。ジャルパックに限らず、各種大手旅行代理店はワイキキ地区を中心に多数のトロリーを運用しているが、個人旅行客でもそのうちの1つを自由に使えるようになるわけだ。

 もちろんジャルパック利用者との差別化も図られており、ジャルパック利用者であれば、カイムキ・カハラルートやダイヤモンドヘッドルート、2階建てバスのレインボースカイが使えるのに対して、JALOALOカードではアラモアナルートのみ。とはいえ、アラモアナルートが最も利便性の高いルートでもあるので、要はうまく使えばよいだけのことだ。

 今回は、そのアラモアナルートと使ってワイキキのホテルからアラモアナセンターへ向かい、4月1日にからJALOALOカードでの特典店に加わった「Asahi Grill(アサヒグリル)」で夕食。JALOALOカードを提示して、ソフトドリンク1杯を無料でいただいた。

レインボートロリーに乗車可能な場所にはこのような看板が
レインボートロリーでアラモアナセンターへ
夕食はアラモアナセンターの北側にあるAsahi Grillへ
Asahi Grillを代表するメニューは、Oxtail Soup
左下のJALOALOカード提示して、ソフトドリンク1杯を無料でいただいた

羽田への帰国はプレミアムエコノミークラスが便利

ホノルル空港出発ターミナル5番ロビーにJALのカウンターがある

 今回は帰路も羽田空港を選択し、プレミアムエコノミークラスへと搭乗。ホノルル~羽田線のJL89便のよいところは、ホノルル空港出発時刻がJAL便の中で最も遅いこと。この時は夏時間のため、ホノルル発が18時50分。ホテルをレイトチェックアウトして、ゆっくり遊んで空港へ向かっても余裕のある出発時刻だ。

 JALはホノルル空港にもプレミアムエコノミークラス専用チェックインカウンターを用意しており、当然ながらそこでチェックイン手続きを行なう。往路と同様に預け入れ手荷物にビジネスクラスと同様の優先タグを付けてもらえ、その後出国審査へ。往路の羽田便でも効力を感じた優先タグだが、復路の羽田便では人によってさらなる効果を発揮するだろう。

 というのは、ホノルルを遅くに出発するだけあって、羽田便の羽田空港への到着予定時刻は22時と遅い。羽田空港の近くに住んでいる人には問題のない時刻だろうが、ちょっと遠くに住んでいる人にとってはなかなか厳しい時刻。たとえ定時到着率世界一のJALだとしても、天候要因などによっては遅れてしまうこともあるため、この到着時刻は羽田便を選ぶ際のポイントになる。

 その際に、少しでも助けになるのが預け入れ手荷物の優先タグ。このタグが付いているとビジネスクラスと同様のタイミングで荷物が出てくる可能性が高く、税関を抜ける時刻を早めにできる。とくに終電や終バスが近い時刻の場合、少しでも早く接続交通機関にたどり着けるのはプレミアムエコノミークラスのよいところだろう。

ホノルル空港5番ロビー付近にあるJALの案内看板。左がビジネスクラス以上、右がエコノミーとプレミアムエコノミークラス
エコノミークラス側に移動すると、プレミアムエコノミークラスの案内が
専用のチェックインカウンターが設けられていた
専用チェックインカウンターで預け入れ荷物を預けつつチェックイン
ビジネスクラスと同等の優先手荷物受け取り指定をしてくれる。リゾート旅行がメインとなるハワイでは帰国時に荷物が増える人も多く、非常にうれしいサービス
プレミアムエコノミークラスとしてホノルル~羽田線のみの特典となっているのが、ホノルル空港のサクララウンジを使えること。出発時刻が遅いためホノルル空港に早く着いてしまった場合などに有効だ。セントレアや関空、成田行きのプレミアムエコノミークラスの場合、クーポンが配布されるとのこと
間もなく羽田行きの搭乗が始まる
帰路は右の窓側席。海を見ながら離陸することになった
さよならハワイ、また来る日まで
離陸後右へターンして日本への進路を取る。サンセットを見ながら離陸できるのが羽田便のポイント。それだけ遅くまでハワイに滞在することができる
帰国便のポイントは“寝ない”こと。これによって時差ぼけを防ぐことができる。そのためペリエではなく、コーヒーをチョイス。ドライなっとうとの組み合わせもよい
コーヒーを飲んでしばらくしたら帰国便の機内食が出てきた
チキンココナツカレーか豚の生姜焼き丼がメインディッシュ。写真はチキンココナツカレー。量はそれなりなので、がっつり食べたい人は、ホノルル市内などであらかじめ食事をしておこう
こちらは別途撮影した豚の生姜焼き丼がメインディッシュのバージョン
マウイオニオンポンズドレッシングやハワイウォーター(別名:ハワイ水)が、いずれの料理にも付いている。ハワイを思い出してしまう
デザートはハワイ産のアイスクリーム
お菓子として配られるマウイチップス
羽田への着陸前に出る軽食とクッキー
クッキーはもちろんハワイ産。ここまでハワイ産のものを出し続けられると(ホノルル空港で積み込むのでハワイ産になるのは当然だが)、リピーターを作るためのJALの作戦と思えてしまう
復路は1時間ほど飛行時間が長くなる。そこで楽しみたいのが機内販売。時間に余裕があるため、ゆっくり選ぶことができるだろう。JALカードで買えば10%引き
ラバトリーで見かけた小物。こういう気配りが妙にほっとする

 JALは多数のホノルル便を用意しており、その機材もさまざま。さらに今後の予定としては、前述のように9月1日からJL782/781便の成田~ホノルル線にプレミアムエコノミークラスが投入されるほか、既報のとおり成田・セントレア・関空発のホノルル線は、機内食が資生堂パーラーと提携した「資生堂パーラー for Resort」へと刷新される(羽田~ホノルル線は朝食メニューのため、「カフェ・カイラ for Resort」を継続)。

 また、10月30日以降は、下記のように羽田~ホノルル線の発着時刻が変更される。この変更により、往路のホノルル滞在時間は若干伸びるものの、帰路のホノルル滞在時間は若干減ってしまう。しかしながら、羽田の到着時刻が19時50分となったことで、多くの人にとって使いやすい時間帯になる。

2016年10月30日以降の羽田~ホノルル線

JL080便:羽田(22時55分)発~ホノルル(11時00分)着
JL089便:ホノルル(15時45分)発~羽田(翌日19時50分)着

※2016年12月1日から2017年2月28日はJL080が20分早着、JL089が20分早発

 さらにこの羽田~ホノルル線には、2017年1月以降にJALの最新仕様機である「JAL SKY SUITE 777(SS2)」の投入が予定されている。このSS2が投入されれば、プレミアムエコノミークラスのシートは最新の「SKY PREMIUM」となり、さらに快適度が向上するはずだ。但し、このSS2ではエコノミークラスのシートも“新・間隔エコノミー”シート「SKY WIDER」となるため、こちらも快適度が向上。“フルフラット&全席通路アクセス”の新ビジネスクラスシート「SKY SUITE」も装備するため、選択肢が大きく広がることになる。

 いずれにしろ、個人旅行でハワイへ行くのであるならJALOALOカードは便利なので、JALで行くというのはありだろう。今回は体験する時間がなかったが、JALは「無料体験プログラム」というサービスも用意しており、海辺でのモーニング・フラ、サトウキビ列車での旅、カイルアやハレイワの散策といったアクティビティを1つだけ無料で楽しめる。JALのハワイ旅サイト「RESORTFUL! JAL HAWAII」を見つつ、あれこれプラニングしてみるのもよいだろう。

編集部:谷川 潔