【イベントレポート】
【パリ航空ショー2017】ミシュラン、次世代タイヤテクノロジー「NZG(Near Zero Growth)」をアピール
2017年6月26日 12:11
- 2017年6月19日~25日(現地時間) 開催
パリ航空ショーでは、新型機の展示、航空機メーカーのカンファレンスや発表会のほか、多数の航空部品会社によるブース展示が行なわれている。本記事では、文字どおり航空機の足下を支えるタイヤを紹介する。
ミシュランといえば、日本では“一つ星”“二つ星”“三つ星”のミシュランガイドが有名になってしまったが、本業はフランスに本社をおく世界有数のタイヤメーカー。地元開催となるパリ航空ショーでは、ボーイングの新型旅客機 737 MAX 9型機に採用されたNear Zero Growthテクノロジー採用のラジアルタイヤ「MICHELIN Air X」などを展示していた。
ミシュランはタイヤ業界において、常に先進的な技術を採り入れてきており、その代表的なものにラジアルタイヤがある。それ以前はバイアスタイヤと呼ばれるタイヤが主流で、バイアス(斜線)の文字どおり、タイヤ内部の構造部材となるカーカスの繊維を斜めに組み合わせて、タイヤの形状を作り出していた。現在の主流となるラジアルは、タイヤの構造繊維を直交させたもの。これによりバイアスタイヤより、接地形状の維持がしやすくなり、接地面積の向上、転がり抵抗の低減などさまざまなメリットを得られている。
ミシュランブースでは、バイアスとラジアルタイヤの違いに加え、新たに同社が投入した次世代タイヤテクノロジー「NZG(Near Zero Growth)」をアピール。このNZGでは、タイヤの構造繊維にアラミド+ナイロンを用いることで、従来のラジアルタイヤよりも膨らみにくく、正しい形状を維持することで、タイヤとしてより正確に機能していく。
ボーイングの新型旅客機 737 MAX 9型機採用されたタイヤも、このNZGを用いており、投射型のスクリーンでNZGのメリットを訴求していた。