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ANA、「東北 FLOWER JET」初便を伊丹空港発~福島空港行きで運航

福島空港での「ふくしまおおぞらフェスタ2016」では見学会を予定

2016年5月14日 就航

ANA「東北 FLOWER JET」

 ANA(全日本空輸)は5月14日、東北に咲く花々を機体に描いた「東北 FLOWER JET」を就航。出発地となった伊丹空港で就航セレモニーを実施した。

 東北 FLOWER JETについては、すでに関連記事「ANAが5月14日に運航開始する『東北 FLOWER JET』が完成間近」「東北の花が咲くANA『東北 FLOWER JET』がロールアウト、5月14日に福島へ」で紹介してきたとおり、ANAグループ社員による自発的提案制度「ANAバーチャルハリウッド」で、福島空港(ANAエアサービス福島)の社員からの提案で誕生したもの。「震災を風化させない」「東北の元気と感謝を全国に届けたい」をコンセプトに、ボーイング 737-800型機(登録記号:JA85AN)を、福島県出身のフォトグラファーである野口勝宏氏が撮影した東北各地に咲く17種類の花で彩った。国内線で2020年までの5年間運航される。

 その初便は伊丹空港発~福島空港行きのANA1695便(伊丹08時15分発~福島09時20分着)で、到着地の福島空港では5月14日と15日の2日間にわたって、空港のエプロンサイドの特設ステージでライブコンサートなどを行なう「ふくしまおおぞらフェスタ2016」を開催。そのイベントに合わせて、同機の見学会も予定している。

全日本空輸株式会社 上席執行役員 関西支社長 新居勇子氏

 伊丹空港の12番搭乗口前で実施されたセレモニーでは、まず主催者を代表してANA 上席執行役員 関西支社長 新居勇子氏が挨拶。「ちょうど1カ月になるが、熊本の地震では熊本県、大分県を中心に多くの方が被災された。ANAグループを代表して心よりお見舞い申し上げる。日本は5年前にも東日本大震災という大きな災害に見舞われた。東北 FLOWER JETは“震災を風化させない”“東北の元気と感謝を全国に届けたい”という想いを乗せた飛行機を作りたいという、ANA福島空港の社員の提案がきっかけで誕生した。本日、福島空港で“ふくしまおおぞらフェスタ2016”が開催されるのに合わせて、初めてのフライトを実施する運びとなった」と東北 FLOWER JETを説明。

 また、「実は一昨日の5月12日に仕上がったばかりで、私自身も本日初めて実物を見たが、野口勝宏さまが撮影されたお花の一つ一つが本当に生き生きとして瑞々しく、たいへん美しい飛行機に仕上がったと思っている。この飛行機をご利用になるお客さま、ご覧になる方々が、少しでも東北に思いを寄せていただき、また元気になっていただければ、私どもにとってこれ以上の喜びはない」と、日本中を飛びまわる同機が愛されることに期待した。

福島県副知事 畠利行氏

 続いて、到着地の福島県から来阪した、副知事の畠利行氏が挨拶。「本日はこのように絶好の天候に恵まれたなかで、東北 FLOWER JETの記念すべき第1便が福島空港に向けて就航されることを心からお慶び申し上げる。福島空港にお越しいただくと、ANAのサービスカウンターはじめ、空港の随所に花をアレンジしたデザインのパネルが展示されている。空港のロビーにも、野口さんの花の美術館コーナーを設置している」と福島空港の取り組みを紹介。また、「東北の各県を代表する花で彩られた東北 FLOWER JETが、東北各県の被災された方々に安らぎと元気を与えるものと思っている。関西の方と福島県を結ぶ深い交流の絆を強める架け橋となって運航されることに期待したい」と東北 FLOWER JETへの期待を述べた。

関西エアポート株式会社 常務執行役員 伊丹空港副本部長 岡本仁志氏

 最後に挨拶した関西エアポート 常務執行役員 伊丹空港副本部長 岡本仁志氏は「震災から5年あまりが経過したが、報道などで見る限り、まだまだ復興への道は半ばではないかと思っている。さらに被災された方々のご苦労もまだまだ癒えてはいない。息の長い支援をしていく仕組みを作らなければならないと感じている。先月、熊本でも大きな地震が起こり、甚大な被害が出ている。それ以外にも日本国内でいろいろと災害が起こる。この東北 FLOWER JETが日本各地に飛ぶことによって、全国の災害等で悲しい思い、つらい思いをされている方に、夢や希望や勇気を届けていただければ」と、この東北 FLOWER JETの取り組みの成功を願った。

 初便のANA1695便には、幼児2名を含む146名が搭乗。セレモニーでも挨拶した、福島県副知事の畠氏や、ANA関西支社長 新居氏らも一緒に福島空港へ向かった。

テープカット。写真左から、全日本空輸株式会社 大阪空港支店長 清水克巳氏、関西エアポート株式会社 常務執行役員 伊丹空港副本部長 岡本仁志氏、全日本空輸株式会社 上席執行役員 関西支社長 新居勇子氏、福島県副知事 畠利行氏、国土交通省 大阪航空局 大阪空港事務所 大阪空港長 松永博英氏
搭乗口では、新居氏らが乗客へ記念品を手渡しながら見送り
福島県副知事の畠氏も同機に乗って福島へ
初便搭乗客に配布された記念品。クリアファイルやメッセージカード、「サカタのタネ」など

 出発を待つ機体の脇では、水絵で「心をひとつに がんばれニッポン」「We support WITH BIG(smile). From OSAKA KOBE」と、東北を応援するメッセージが描かれた。

 この水絵は、神戸空港開港10周年のイベント時に水絵を描いたANAの神戸空港スタッフが、東北 FLOWER JET初便のために伊丹空港に来て描いた。水絵の描き方について福島空港のスタッフからレクチャーを受けたという縁があるそうだ。

 同機は定刻よりやや遅れて8時21分に12番スポットを出発。8時29分に32L滑走路から福島空港へ向けて飛び立った。

神戸空港のスタッフが伊丹空港を訪れ、乗客に向けて水絵のメッセージを描いた
PBB(パッセンジャーボーディングブリッジ)が外され、出発の準備が完了
ターミナルからは地上旅客スタッフや関係者、ランプでは水絵を披露したスタッフが手を振って見送り
福島空港へ向けて飛び立つ東北 FLOWER JET

(編集部:多和田新也)