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富士急、訪日外国人に人気の観光地「忍野八海」に忍者をテーマにした「忍野しのびの里」

富士山を望む日本庭園や忍者からくり屋敷、手裏剣体験など

営業時間:9時~17時

入園料:大人700円/子供400円(アトラクション1回利用券付)

アトラクション利用料:大人500円/子供400円

忍者をテーマにした庭園施設「忍野しのびの里」。敷地内では忍者によるパフォーマンスも開催されている

 富士急(富士急行)は、忍者をテーマにした富士山を望む庭園施設「忍野しのびの里」(山梨県南都留郡忍野村忍草)をオープンした。本施設は、訪日外国人に人気の観光地「忍野八海」の近隣に位置しており、施設内にはイスラム教徒向けの祈祷室を設置するなど、日本人はもちろん訪日外国人も意識した施設となっている。本施設の公開が行なわれたのでレポートする。

 忍野しのびの里の敷地内には以下の施設が設置されている。
・日本庭園
・足湯
・忍者からくり屋敷
・忍野手裏剣道場
・食事処「雪月風花」
・茶処「ふじみ茶寮」
・売店
・駐車場 一般車67台/大型車6台

 このうち、日本料理の食事処「雪月風花」と売店、茶処「ふじみ茶寮」の3施設は無料で利用できるが、日本庭園や忍者からくり屋敷、忍野手裏剣道場、足湯は有料エリア内にあるため、入園料(大人700円/子供400円)が必要となる。また、忍者からくり屋敷と忍野手裏剣道場はアトラクションの利用料(大人500円/子供400円)が必要。とはいえ、入園料にはアトラクションの1回利用券が付属しており、忍者からくり屋敷もしくは忍野手裏剣道場のどちらかのみなら入園料だけでも楽しめる。また、雪月風花で提供されている御膳メニューには、入園料とアトラクションの1回利用券が付属しているため、食事のついでに庭園を散歩して2つのアトラクションのうち1つを体験するといったこともできる。もちろん、アトラクション利用料(500円)を追加して2つのアトラクションを体験するのもお勧めだ。

「忍野しのびの里」の入口
敷地内の地図
有料エリアには江戸時代の関所を思わせるゲートがある

 日本庭園は、桜やツツジ、アヤメ、楓など季節の花木が植えられており、特に春には庭園の小道沿いの桜並木を、富士山をバックに眺められるように設計されている。また、園内の2つの池を結ぶ小川も整備されており、水辺の景色も楽しめる。訪れた際には、まだ花木は植えられたばかりで植生はこれからといった印象だが、時間が経てば少しずつ風流な雰囲気が出てくるだろう。

日本庭園からは晴れていれば富士山が望める
園内の2つの池を結ぶ小川も整備されており、水辺の景色も楽しめる

 庭園の一画には、富士山を眺めながら浸かれる足湯や地蔵が並ぶ小道などもある。訪れた際は運よく晴れの日だったため、足湯から富士山の優美な輪郭を楽しむことができた。

富士山を眺めながら浸かれる足湯
地蔵が並ぶ小道なども

 忍者からくり屋敷は、本物の古民家を移設して内部を“からくり屋敷”として整備した富士急ハイランドを運営する富士急ならではのアトラクション。内部に入ると、「扉の間 隠し扉を見破るべし」など、ヒントを書いた木札があり、隠し通路を自分で見つけないと先に進めないようになっている。一見するとどこにも通路がない場所で、謎解きを楽しみながら先に進むことができる。他にも様々な仕掛けがあるが、これは実際に体験してみてほしい。

本物の古民家を移設して内部を“からくり屋敷”として整備した「忍者からくり屋敷」
内部に入ると、「扉の間 隠し扉を見破るべし」など、ヒントを書いた木札があり、隠し通路を自分で見つけないと先に進めないようになっている
一見すると囲炉裏のある普通の居間だが、様々な仕掛けが隠されている

 忍野手裏剣道場は、ゴム製の手裏剣で的を狙うアトラクション。手裏剣はまっすぐ投げるのにコツが必要で、様々な距離や高さに設置された的を正確に狙うのは難しく、チャレンジ精神を刺激される。1回のプレーで5枚の手裏剣を投げることができる。なお、売店では忍者風の衣装をレンタルできるため、忍者になったつもりで手裏剣を投げたり記念撮影ができる。

様々な距離や高さに設置された的を狙う忍野手裏剣道場
1回のプレーで5枚の手裏剣を投げることができる
手裏剣はまっすぐ投げるのにコツが必要
売店では忍者風の衣装をレンタルできるため、忍者になったつもりで手裏剣を投げたり記念撮影ができる

 食事処「雪月風花」は、4つのレストランで構成されており、それぞれ、雪、月、風、花と名付けられている。館内は和風のインテリアに鎧兜など、戦国時代をイメージした展示物が飾られており、足湯と同様に窓の外には富士山を望むことができる。また、食事をしながら忍野しのびの里の忍者たちによるパフォーマンスを楽しむこともできる。

食事処「雪月風花」は、4つのレストランで構成
足湯と同様に窓の外には富士山を望むことができる
食事をしながら忍野しのびの里の忍者たちによるパフォーマンスを楽しむこともできる
館内は和風のインテリアに鎧兜など、戦国時代をイメージした展示物で装飾

 雪月風花で提供されるメニューは、富士の湧水でつくられる「忍野の豆腐」や「忍野そば」、季節の川魚など、地元食材をふんだんに取り入れた「忍野御膳」(2200円)やおにぎりに薬味とキノコを忍ばせた「握り飯 忍び茶漬け膳」(1500円)、忍野蕎麦を味わえる「笊蕎麦忍野膳」(1300円)、山梨県の銘柄鶏「健味どり」と忍野産のこだわり卵を使った「山梨県銘柄鶏『健味どり』の親子丼膳」(1450円)など。

富士の湧水でつくられる「忍野の豆腐」や「忍野そば」、季節の川魚など、地元食材をふんだんに取り入れた「忍野御膳」(2200円)
おにぎりに薬味とキノコを忍ばせた「握り飯 忍び茶漬け膳」(1500円)
忍野蕎麦を味わえる「笊蕎麦忍野膳」(1300円)
山梨県の銘柄鶏「健味どり」と忍野産のこだわり卵を使った「山梨県銘柄鶏『健味どり』の親子丼膳」(1450円)

 雪月風花の館内には、イスラム教徒向けの祈祷室が設置されており、室内にはお清め用の水場やメッカのカーバ神殿の方角を示す「Qibla」のプレートが天井に掲出されている。さらに、イスラム教の食事に関するハラールを考慮したメニューの提供も検討するとのこと。

イスラム教徒向けの祈祷室を設置
室内にはお清め用の水場
天井にはメッカのカーバ神殿の方角を示す「Qibla」のプレート

 茶処「ふじみ茶寮」は、抹茶やコーヒー、紅茶などのドリンクと、焼きだんご、どら焼き、ソフトクリームなどの軽食が楽しめる茶屋。ソフトドリンクは、抹茶やコーヒー、紅茶などのほか、桃ジュースや白ぶどうジュースなど地元の食材を活かしたものなどを販売。こちらも庭園から富士山を望むことができる。

茶処「ふじみ茶寮」。庭園から富士山を望むことができる
焼きだんご(各350円)
「富士山どら焼き抹茶セット」(500円)

 売店では、扇子など和風の小物、お土産物などを中心に販売。「忍ジャーエール」や「NINJA LAGER(ニンジャラガー)」といった忍者にちなんだドリンクも販売。

売店では、扇子など和風の小物、お土産物などを中心に販売
「忍ジャーエール」や「NINJA LAGER(ニンジャラガー)」といった忍者にちなんだドリンクも

 冒頭でも触れたが、近隣の忍野八海は、忍野村の中に富士山の伏流水が湧く8つの池で構成されており、訪日外国人に人気のスポットだ。訪れた際も中国などを中心にアジアからの観光客で賑わっていた。忍野八海は環境省の「日本名水百選」にも選ばれており、透き通る池と風光明媚な和風の風景は必見。機会があれば、ぜひ訪れてみてほしい。

近隣の忍野八海は、忍野村の中に富士山の伏流水が湧く8つの池で構成
風光明媚な和風の風景は必見
忍野八海は環境省の「日本名水百選」にも選ばれており、池の水は驚くほど透き通っていた

(編集部:柴田 進)