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羽田空港国内線各ターミナルに4月27日オープンする新ラウンジ「POWER LOUNGE」をチェック
従来よりも有効座席数が増加。贈答品を受け取れる新サービスも
2017年4月24日 18:42
- 2017年4月24日 内覧会実施
- 2017年4月27日 オープン
日本空港ビルデングは4月24日、羽田空港の国内線第1旅客ターミナル、第2旅客ターミナルに1カ所ずつオープン予定の「POWER LOUNGE(パワーラウンジ)」の関係者向け内覧会を実施した。いずれも4月27日の6時にオープンする。
POWER LOUNGEは、いずれも保安エリア内となる、羽田空港国内線第1旅客ターミナル2階の8番ゲート付近と、第2旅客ターミナルの52番ゲート付近3階で整備してきたもの。いずれも保安検査場を抜けて“左の方”にあるラウンジとなる。
第1旅客ターミナルに設けられる「POWER LOUNGE SOUTH」は、保安検査場「A」を抜けたすぐ左側にあり、従来のAIRPORT LOUNGEをリニューアルしたもの。面積は570m2で、席数は133席。従来は149席だったので席数自体は減っているが、1~2名が座ると残りの席がデッドスペースとなりがちなボックス席が多かったのを改めることで、有効に利用される座席数を増やしている。
第2旅客ターミナルに設けられる「POWER LOUNGE NORTH」は、52番ゲート付近の3階部分に設置。現在は、この4階部分に66席(280m2)のAIRPORT LOUNGEを設けているが、直下の3階部分に新たにPOWER LOUNGE NORTHをオープン。入れ替わりで4階のAIRPORT LOUNGE(北ピア)は閉鎖となる。この3階部分は2011年までANA LOUNGEとして使用していたが、しばらくは空きエリアとなっていたスペースを利用した。面積は約650m2で、席数は140席。面積が広いことから、一部にボックス席も用意している。
POWER LOUNGE概要
オープン日時:2017年4月27日6時
利用料金:大人1080円、小人(4~13歳未満)540円、提携カード会社14社が発行する対象のクレジットカード保有者は無料で利用可能
サービス内容:ソフトドリンク、朝食、新聞・雑誌、フリーWi-Fi、クラフトビール(有料)など。ラウンジ入り口に地方産品など展示
POWER LOUNGE SOUTH
場所:羽田空港国内線第1旅客ターミナル2階 8番ゲート付近
営業時間:6時~21時
POWER LOUNGE NORTH
場所:羽田空港国内線第2旅客ターミナル3階 52番ゲート付近(AIRPORT LOUNGE 北ピアの3階部分)
営業時間:6時~21時30分
リニューアルしたPOWER LOUNGEは、“はかどり”と“やすらぎ”を提供する「EMPOWERMENT」をコンセプトにする。日本空港ビルデング 常務取締役の加藤勝也氏は、「出張に向かわれるお客さまが、仕事のメールをちょっと確認する、ちょっとした連絡、仕事の準備をするときになどに仕事がはかどる。もう一つは、夕方には仕事がひと段落してほっと一息つきたい、旅の終わりにちょっとくつろぎたい、最後に飛行機に乗る前にほっとしたいという“やすらぎ”。この“はかどり”と“やすらぎ”をお客さまに感じ取っていただけるような、ハードとソフト(サービス)を提案するもの」と説明。この構想と設計に2年弱を費やしたという。
ラウンジ内は大きなテーブルを囲む席、ソファ席、窓側のカウンター席などが設けられており、入り口に近いところの大きなテーブル席は間隔が広く、ちょっと立ち寄って書類を確認するなどの利用をイメージ。奥に行くつれ、よりくつろげる広い席や、ソファ席などが用意される。大きなテーブルの一つは本物のヒノキを使っており(サイズは2×7m)、ほんのりとよい香りもする。
電源は全座席に設けており、ACコンセントとUSB(5V/2A)を設置。すべての席の電源ユニットは着座すると体のやや右寄りにくるよう配置されており、テーブル席やソファ席のように、ほかの人と対面する席では、真正面ではなくややずれた位置に椅子がくる。他人と真正面で向かう合うことがないのも、同ラウンジの特徴の一つとして挙げられている。
窓側のカウンター席は、窓から飛行機などを眺められ、特に第1ターミナル側は、A滑走路が目の前にあり、夕暮れどきには日が沈む西側に向かっていわゆる“マジックアワー”を楽しめる従来から人気の席だという。ここを、新たに「ランウェイビューイング」と名付け、ゆっくりしてもらいたいとする。
ちなみに、窓側席についても入り口に近いところと、奥の方では椅子の大きさが異なっており、奥の方にある席は幅の広いゆったりした椅子になっている。
このほか、新たな試みとして、経済産業省が地域活性化促進のために実施している、日本が誇るべき優れた地方産品を選定する「The Wonder 500」に選ばれている商品を紹介する情報発信コーナーも設置。入り口のほか、ラウンジ内にもいくつかの展示品が置かれている。今後も増えるであろう訪日外国人旅客を中心に日本の地方のよいものを情報発信し、現地へ行ってもらうきっかけになるような仕掛けにしたいとしている。
両ラウンジ共通の特徴など
飲食物の提供カウンターは従来は無人でドリンクなどを提供していたが、新たにスタッフが立って提供。朝と夕方には、人が入れるようなお湯の注ぎ方で味わいを活かす専用のドリッパーを使ったコーヒーと軽食のセットを有料で提供。コーヒーは季節によって変えながら提供していくという。
もちろん、ラウンジ利用料のみで飲めるコーヒーやソフトドリンクのほか、軽食としてクロワッサンを用意。ソフトドリンクでは青汁や黒酢ジュースを新たに提供する。
また、「S-MART PICK UP」という新たなサービスも開始する。これは利用者のアンケートで希望の多かったサービスとのことで、出張時などの取引先へのお土産として持っていくような贈答品などを、インターネット経由で予約しておき、ラウンジで受け取れるサービス。事前に購入したり、空港内の店舗で購入したりする手間を省き、「スムーズ(Smooth)」「スピーディー(Speedy)」「スマート(Smart)」に購入できる「MART(お店)」の意味を込めて「S-MART PICK UP」と名付けられた。
受け取り希望日の前日14時までにS-MART PICK UPの専用Webサイトから商品を予約。予約時には受け取り場所や贈答品の風呂敷包み、のし紙の指定なども行なえる。そして、出発前にラウンジで受け取って、そのまま出発できる仕組みだ。
インターネット上では予約のみで、当日に予定が変更になった場合なども想定し、商品を受け取る際にラウンジ現地でクレジットカードを使って決済する。いざ当日キャンセルとなっても、キャンセル料などは必要ないとのこと。利用にあたっては、ラウンジを利用することが条件となり、ラウンジを利用せずに予約した商品を受け取ることはできない。
日本空港ビルデングでは、羽田空港内にAIRPORT LOUNGEを6カ所設けており、今回はこのうち2カ所をリニューアルする。今後、ほかのAIRPORT LOUNGEも、POWER LOUNGEへリニューアルしていく予定で、まずは、保安エリア内にある第1ターミナルの北側ラウンジと第2ターミナルの南側ラウンジを遅くとも年内にリニューアル。
一般エリアにある2カ所については、保安エリア内4カ所の利用状況を見ながら2017年度中に計画を策定し、2018年以降のリニューアル実施を目指すとしている。