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ガルーダ・インドネシア航空、コモドドラゴン生息地への利便性向上などインドネシア最新事情説明会
際内乗り継ぎに便利なスカルノ・ハッタ第3ターミナルは一部開業
2016年11月2日 19:17
- 2016年11月2日 開催
ガルーダ・インドネシア航空は11月2日、在日インドネシア共和国大使館において最新事情説明会を開催した。この説明会では、インドネシアへの日本の投資状況のほか、ガルーダ・インドネシア航空の最新事情などが紹介された。
説明会は、在日インドネシア共和国大使館 ドクター ベン ペルカサ ドュラジャット氏、同 リッキー・スヘンダール氏の挨拶から始まった。開会の挨拶をドュラジャット氏が担当し、詳細についてはスヘンダール氏から説明が行なわれた。
スヘンダール氏は、2016年に2期目を迎えたジョコ・ウィドド大統領およびユスフ・カッラ副大統領と日本政府の会合などについて紹介。それらの結果、日本政府の掲げる「質の高いインフラ・パートナーシップ」を推進していくため、インドネシア政府は日本の政府および企業に対して4つの優先インフラ事業への参画を期待するという。
その4つとは、「海洋開発」「スマトラ縦断鉄道などの鉄道開発」「35GW(ギガワット)分の発電力増強事業」「地方における開発の普遍化・加速化」で、これらの開発投資を期待している。
観光面においては、昨年から観光ビザ免除施策を開始。訪日インドネシア旅行客は2015年には20万人を超え、2016年は1~9月期ですでに18万4900人となっている。
逆に日本からインドネシアを訪れる人は、2015年には52万8465人、2016年1~8月期で34万991人となる。
インドネシア政府は観光にも力を入れており、トバ湖(北スマトラ)、タンジュン・クラヤン(ブリトゥン島)、タンジュン・ルスン(バンテン)、プロウ・スリブ(ジャカルタ)、ボロブドゥール寺院(中部ジャワ)、ブロモ山(東ジャワ)、マンダリカ・ビーチ(西ヌサ・トゥンガラ)、ワカトビ(東南スラウェシ)、ラブハン・バジョ(東ヌサ・トゥンガラ)、モロタイ(マルク)の10カ所の観光地開発を優先して行なっているという。
また、テロ撲滅にも力を入れており、インドネシア人だけでなく、インドネシアに住む日本人を含む外国人、観光客の治安維持のためにあらゆることを行なっているとした。
ガルーダ・インドネシア航空最新事情
ガルーダ・インドネシア航空については、同社 広報 篠奈美氏が詳説。最新のトピックとしては2016年2月のシンガポールエアショーで航空関連の格付け会社であるスカイトラックスから最高評価である5スターを贈られ、2年連続の5スターとなったこと。同ベストキャビンクルー賞を2014年から3年連続で受賞していること、2016年は最も愛されている航空会社賞を受賞したことなどが紹介された。
日本路線のトピックとしては、成田~デンパサール線に加え10月30日より羽田~ジャカルタ線もボーイング 777-300ER型機で運航を開始。ガルーダ・インドネシア航空のボーイング 777-300ER型機は、ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスの3クラス構成となっており、これで両路線ともファーストクラスを備えたことから、ハネムーン需要やVIP需要などに応えやすくなる。
また、インドネシアの玄関ともいえるスカルノ・ハッタ空港だが、現在はターミナル1(国内線)、ターミナル2(国際線)に加えて、国際線・国内線共用ターミナルであるターミナル3(従来は、旧ターミナル3との区別のためにターミナル3Uと呼ばれていたが、旧ターミナル3廃止に伴いターミナル3の名前に)を建築中だ。篠氏によると、すでに新ターミナル3の国内線部分は開業しており、国際線部分の開業を待つばかりとなっている。国際線部分が開業すればガルーダ・インドネシア航空はターミナル3に移り、内際乗り継ぎが1つのターミナルで実現する。
このターミナル3には、従来の約2倍のスペースを持つラウンジも設置。収容人数は550名で、シャワールーム、マッサージチェア、祈祷室のほか、シアタールームなども備えるという。
多数の空港を改善工事中のインドネシアだが、とくにジャカルタにおいては空港から市内への道路渋滞が激しいことが知られており、この改善が待たれていた。ここについては、鉄道を導入。空港ターミナル駅からジャカルタ市内まで10両編成の車両を導入。1日124本運行予定で、PT INKA(インドネシア国営企業)とボンバルディアトランスポーテーションのジョイントベンチャーによる建設が進んでいる。
インドネシア観光については、ゴルフやイベント、ダイビングスポットなどを紹介。とくにコモドドラゴンで知られるコモド島については、10月27日よりジャカルタ~ラブハンバジョー線を1日1本運航で開設。1日3本運航のデンパサール~ラブハンバジョー線と合わせてコモド島への旅行が身近になったとのことだ。
説明会にはバリ島から舞踏団「ティルタサリ」が来日。ガルーダ・インドネシア航空の社名の由来ともなっている神鳥ガルーダが舞う部分など華麗な踊りを披露した。
【お詫びと訂正】記事初出時、ドクター ベン ペルカサ ドュラジャット氏のお名前に誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。