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県外への旅を訴求する「沖縄旅フェスタ2016」開催。格安ツアーやご当地グルメが人気

2016年10月1日~2日 開催

 10月1日~2日の2日間に渡り、沖縄コンベンションセンターにおいて「沖縄旅フェスタ2016」が開催された。国内外の33団体が49ブースを出展。格安ツアーの販売やご当地グルメの試食・販売、トークショーなどのステージプログラムなどが行なわれ、家族連れなど多くの人が来場した。

 沖縄は離島県ということもあり、県外への旅行はハードルが高いという意識を持っている県民が多いように感じるが、イベント初日には開場の1時間ほど前から会場付近で来場客の姿が見えた。開場15分ほど前に入口に向かうと、すでに入場を待つ人の列ができており、旅への関心の高さを感じられる。

開場前から来場客でにぎわう入口前
主催者挨拶。沖縄観光コンベンションビューロー会長の平良朝敬氏、琉球放送の濱田建三氏が登壇
開会宣言はミス沖縄・コバルトブルーの森田久美子さんが行なった

 旅行会社が力を入れていたのが、このイベント限定の格安ツアーの販売。5000円引き、1万円引きなどのお得な価格で売り出していた。特に海外旅行をプッシュしているようだった。

 韓国はブースにはチェジュ航空も参加しており、くじ引きでオリジナルグッズのプレゼントなどで賑わっていた。

2016年実施のクルーズツアーの限定割引予約には長蛇の列が

 海外ツアーに力を入れている県内旅行会社のジャンボツアーズは自社のブース以外に、提携している旅先のPRブースも開設。フィンランドブースでは、今回初上陸というワインの試飲・直売をしており、人気を集めていた。

 和歌山県ブースでは、梅酒3種を紹介。日本酒、ブランデー、泡盛の3種類を試飲・販売していた。

 海外ブースはほかに、アメリカ・ラスベガス、タイ、中国などが出展していたが、パネル展示が主だった。

フィンランドから初上陸のワイン、和歌山の梅酒コーナーでは試飲も
韓国ブースにはチェジュ航空が参加

 国内では、那覇からの直行便のある県が多く出展。

 静岡ブースはくじ引きタイムに長蛇の列ができるほどの人気があった。ほかに大阪府、広島県、茨城県、新潟県、奄美群島なども出展。北海道からは、岩瀬牧場が出展しジェラートの販売を行なっていた。近畿日本ツーリスト内には京都ブースも設けられた。

大阪ブースにはビリケンさん
青森・岩手・秋田の東北ブースは、ジャンボツアーズブース内に設置
物販に力を入れていたのは京都ブース。近畿日本ツーリスト内に設置

 ソラシドエアは、独自のブースのほかに鹿児島県・宮崎県との共同でのブースも出展。独自ブースでは神戸空港への直行便を運航していることから関西方面の魅力をアピールした。

 航空会社はソラシドエアのほか、JAL(日本航空)/JTA(日本トランスオーシャン航空)、ANA(全日本空輸)、スカイマークの4社が出展。ほかの国内LCCや、運航便が増えている近隣地域の海外航空会社のアピールはなかった。

 熊本県出展の九州復興応援ブースでは鉄道に力を入れたアピールをしていた。モノレールしかない沖縄には鉄道マニアは少ないようだが、「電車を楽しむ」ことを旅の目的にしたくなるような展示がなされていた。

ゲームなどで賑わっていたソラシドエアのブース
九州復興応援ブースには鉄道関係の展示品が多く見られた。電車の旅をしてみたくなる内容

「KARIYUSHI HOTELS」は県内での旅行を提案。テントでラグジュアリーな滞在が楽しめる「グランピング」の実物を展示した。大きなテント内は窮屈さを感じさせず、完全プライベートな大人の空間といった感じ。ひと味違った旅を味わえそうだ。

 また、屋外にはこの10月より運航を開始する「レストランバス」を展示。イベントでは実際のコース料理ではなくハンバーガーとドリンクのみの提供だったが、実際にバス内で雰囲気を味わうことができた。

テントで宿泊する「グランピング」。この秋より、恩納村のかりゆしビーチで体験できる
観光地をめぐりながら食事ができるレストランバス。10月から2017年2月まで、沖縄県内で運航する

 ステージでは各ブースのPR時間が設けられたほか、女優の東ちづるさんのトークショーが行なわれ、多くの人が集まっていた。

ジャンボツアーズは航空券が当たるジャンケン大会や、県内ホテルの宿泊券のオークションなどを実施
多くの観客を集めた東ちづるさんのトークショー。レポーターの仕事が多かったため旅の機会も多いこと、沖縄も何度も来ており観光地も数多く訪れたことなどを披露
各社のステージアピール

 意外に思ったのが、東京や関東エリアのアピールが少なかったこと。沖縄からの旅行先として主要地域のはずだが、この地域をアピールしていたのは京浜急行電鉄くらいだった。

 一方で、あまり触れることのない県外・海外の魅力を間近で感じることができ、旅行意欲を高めるには有効なイベントだっただろう。入域観光客数は順調に伸びている沖縄県。観光客をおもてなしの心で迎える「ウエルカムんちゅになろう」キャンペーンも展開しており、自らが観光客になることで観光客を迎える心構えも高まるのではないだろうか。

屋外に設けられた屋台コーナー
各地のキャラクターも華を添えていた