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1年中履き替えいらずのTOYO TIRES「セルシアス」。まるも亜希子がドライ、ウェット、スノー性能を確かめてみた!

橋本洋平・まるも亜希子夫妻がTOYOTIRE本社からグランスノー奥伊吹を目指してドライブ

 楽しかった夏が終わり、朝晩にひんやりとした風を感じ始めると、ニュースでは早々に「今年の冬は雪が多い、少ない」なんて話題を取り上げ始める。

 そうすると、夫の橋本洋平と確認し合うのが、「今年こそ早めに冬用タイヤを準備するぞ」という決意である。

夫婦ゲンカの原因は冬用タイヤ? 解決するのはオールシーズンタイヤ!

 めったに雪が降らない都心に住んでいるので、「まだ大丈夫だよね」と油断していると、いきなりドカッと大雪が降ってカー用品店に冬用タイヤを求める人が殺到。あっという間に在庫切れ。

 やっと在庫を見つけたものの、交換作業も混み合っていてかなりの時間を要し、もうヘトヘト。「だからもっと早く準備しておけばよかったのに」と夫婦で互いに責任をなすりつけ、かつては大ゲンカまでしたのだった。

 でも、まだ秋口の今なら、冬用タイヤの在庫も豊富にあるはずだから、選び放題。交換作業もすぐに予約が取れるだろう。

TOYO TIRESのオールシーズンタイヤ「セルシアス」
側面の刻印「M+S」は「泥やぬかるみ、雪道」への対応、雪山マークは「スノーフレークマーク認定」を表わしている
雪の結晶、雨傘、太陽のピクトグラムがオールシーズンタイヤの特徴を表現している

 とはいえ、なかなか重い腰が上がらないのは、まず費用の問題。ひと冬に降っても1回か2回の雪のために、なんでン万円もの出費をしなければならないのか。もちろん、まだ小さな子供がいるからいつ何時クルマ移動が必要になるか分からず、大事なときに限って雪が降って走れない、なんてことにならないように、しっかり備えておくためというのは分かっている。分かっていても、やっぱりお財布が痛いものは痛い。

 それに、冬用タイヤに履き替えたあと、夏用タイヤを保管しておく場所にも、実は難儀している。

 ベランダや通路をタイヤでふさぎたくないし、日光や雨による劣化も心配だ。以前は販売店で預かってくれるサービスを利用していたが、年間1万円近くかかった。私にはタイヤを持ち上げる腕力はなく、頼みの夫は腰痛持ちときている。お財布も痛いが、腰も痛いのが冬用タイヤへの交換だ。

「次はオールシーズンタイヤにしてみないか」

 考えただけでどんよりしてくるが、今年の私たちは違う。今回の交換で、今までの痛い出費や煩わしい交換作業、保管場所の苦労とはおさらばできる! そう思うとすでに晴れ晴れとした気分だ。

 というのも、話は遡って3月。夫が意外なことを口にした。「どうせ交換するなら、次はオールシーズンタイヤにしてみないか」と言うのである。

 季節や天候を問わず、安心して1年中履けるオールシーズンタイヤの存在は知っていたが、まさか人一倍タイヤにうるさい夫が口にするとは、ビックリだ。なんでも、昨シーズンに北海道で試乗したTOYO TIRES(トーヨータイヤ)のオールシーズンタイヤ「CELSIUS(セルシアス)」の手応えがよく、愛車にも履かせてみたいとひそかに思っていたのだとか。

ちょっと待って! ドライとウェットとスノー性能が備わってるって……ホント?

 でも、ドライ路面とウェット路面だけでなく、降雪路面までしっかり走れるスノー性能が備わっているなんて、ちょっと話がデキ過ぎてる気がしないでもない……!?

「ホントに大丈夫なの?」と私がまだ疑問に思っていると、それを悟った夫の提案で「よし、それなら雪道を走りに行ってみよう」ということに。シーズンギリギリ、まだオープンしていたグランスノー奥伊吹(奥伊吹スキー場)を目指して、いざ出発! セルシアスを履いたヤリスで、まずは一般道からドライブしてきたのだった。ちなみにこのスキー場のある滋賀県米原市甲津原は、真冬は冬用タイヤが必要なエリアだ。

テストドライブの前に兵庫県伊丹市のTOYO TIRE本社を訪問。ここからグランスノー奥伊吹を目指す!

 いくらスノー性能が備わっていると言っても、やっぱり一番多く走るのはドライ路面の市街地。買い物や送り迎えなど、日常での安心感や乗り心地が気になるのが正直なところ。

 セルシアスは発進からスムーズで、軽やかに加速していった。路面への当たりは硬過ぎず柔らか過ぎず、適度な手応えが好印象。だんだんと50~60km/hくらいまでスピードを上げていっても、フィーリングは変わらずとてもなめらかだ。

 タイヤによってはヒヤリとすることもある車線変更でのボディのグラつきや、カーブでの沈み込みも、セルシアスはまったくない。タイヤの外側がしっかりと荷重を支えてくれる感覚があり、安心感を持って走っていける。交差点などでの低速でも、微妙なアクセルペダルの操作に忠実に反応してくれるので、モタつくことなく自然に運転できた。

 もし事前にオールシーズンタイヤだと聞いていなければ、これまでの夏用タイヤだと思ったかもしれない。

 夫によれば、セルシアスはドライ、ウェット、スノーのすべてで最大限に性能を発揮できるように、非対称パターンを採用している。

 ドライ・ウェット路面への効果は特にOUT側のパターンに現われていて、最も外側の「3Dグリップサイプ」が高いグリップ性能を発揮。よく見ると、その隣りの溝には「溝底補強ブロック」があり、接地性を高めて操縦安定性をアップする効果がある。さらに中央寄りの1列には、こちらも優れた操縦安定性を実現する「周方向連結ブロック」があり、いくつもの技術が凝縮されていることが分かる。

IN側とOUT側で非対称なセルシアスのブロックパターン

 高速道路に入ると、変わらず安定感のある走りとともに、驚いたのはその静かさ。

 数年前に体験したオールシーズンタイヤは、ちょっとノイズが大きかった記憶があるのだが、セルシアスは一般道とほぼ変わらないロードノイズを保っている。静粛性がわるいと、無意識に声を大きくしてしまうし、不快な周波数の音を聞き続けていると疲労が蓄積するというから、この静かさはありがたいところだ。

 お目当てのICで降りて、次第に山道に入ってくると、すでに雪解け水がチョロチョロと道路脇から流れ出し、ウェット路面になっていた。

 アップダウンとカーブの続く道だけに、ブレーキングなどで滑ったりしないかどうか、ちょっと緊張するシーンだが、セルシアスは基本的な操作感や乗り心地はドライ路面と変わらない。

 これは、ウェット路面でも非対称パターンがグリップ力を発揮するのに加えて、Nano Balance Technologyで開発したシリカ分散を向上させるトレッド配合のおかげで、高いウェット性能と転がり抵抗性能を両立しているという。ブレーキをかけたときも、路面をしっかり掴んで減速していく手応えがあった。

ついに雪道が出現……! でもしっかり路面の手応えを感じられるハンドリング

 さて、だんだんと山道を登っていき、グランスノー奥伊吹の入口が近づいてくると、ついに雪で覆われた白い路面に突入。どうなるのか、セルシアス!

 ついつい身構えてしまったが、私の取り越し苦労に終わったようだ。降雪路面に乗った瞬間から、グリップ感がしっかり伝わってくる。カーブの手前でブレーキを踏んでも、すぐにタイヤが路面をとらえている手応えがあるから、それに合わせた操作がしやすく気持ちの余裕も大きい。

 これもまた、非対称パターンに秘密があった。最もIN側に配置された「3Dグリップサイプ」と「ジグザグブロック」が高いスノートラクション性能を実現。タイヤが雪を踏んだ瞬間に熱で溶ける水分が雪道で滑る原因と言われているが、セルシアスはその水分をしっかりかき出して接地させ、路面をとらえてくれるのだ。

 発進加速やブレーキングといった、縦方向の食いつきが特によいから、発進したとたんにスリップしてヒヤリ、なんてことがないのがうれしい。

 北海道でもっと深い雪上コースで試乗してきた夫によれば、そのときも発進加速やブレーキングの操作感はほぼスタッドレスタイヤと変わらない感覚だったとのこと。

 ステアリングを切って旋回を始めると、横方向のグリップはやや薄いと感じる場面もあったが、その特性を頭に入れたうえで、直線でしっかり減速してからコーナーに進入することを心掛ければよいという。

 普段より気持ち丁寧に慎重にアクセルやブレーキを踏み込んでいくことや、スピードを控えめにするという心構えは、スタッドレスタイヤのときも同じ。こうして私たちは、恐怖とは無縁のまま、順調にスキー場までたどり着いたのだった。

 そんなグランスノー奥伊吹は、初心者から熟練者までそれぞれ楽しめるコースが豊富にあるだけでなく、レストランや更衣室、キッズコーナーまでとてもモダンでクリーン。特にレストランのメニューはかなりレベルが高く、メインディッシュからデザートまでどれも美味しそうで、お腹いっぱい大満足。ファミリーでスキーを楽しむ人たちも多く、またゆっくり訪れたいと思った。

 雪がないシーズンには、ドリフトのD-1グランプリ会場やオフ会などの会場にもなり、クルマファンからも親しまれているとのこと。夫も「今度はドリフトしに来たい!」と張り切っていた。

グランスノー奥伊吹、今度はゆっくり遊びに来たい!

「年に数回の降雪に備えたいだけ」なら、オールシーズンタイヤのセルシアスを履けばオッケー!

 今回、1日でドライ路面、ウェット路面、スノー路面を走ったわけだが、実際のドライブでもそうなる確率は決して低くない。例えば都心から旅行に出かけて、最初は晴れていたのに途中で雨が降り、1泊して朝起きたら雪が積もっていた、なんてことはよくある。

 こうした場面でも、セルシアスを履いていればほぼすべてに対応してくれるわけで、とてつもなく心強いことだ。

 しかも、セルシアスはただ単に降雪路面を走れるというだけでなく、冬用タイヤ規制の区間を走っても「違反にならない」ところが重要なポイント。

 というのも、セルシアスのサイドウォールには、山の形と雪の結晶を組み合わせた刻印があり、それこそが「高速道路の冬用タイヤ規制を通行できますよ」という証の「スノーフレークマーク」だ。この刻印のないタイヤで降雪路面を走るのは、危険なだけでなく道交法違反にもなってしまう。

 もちろん、大雪が降る地域やツルツルのアイスバーンでの信頼性は、スタッドレスタイヤの方が上なので、ウチはこれまでどおりにスタッドレスタイヤに交換するよ、というならそれが一番確実。

 でも我が家のように「年に数回の降雪に備えたいだけ」なら、本格的な冬が来る前に、早めにオールシーズンタイヤのセルシアスに履き替えておけば、春になっても再び履き替える必要がなく、また次の冬もそのまま使える。安心感があってラクで、節約にもなるという、ウマ過ぎる話だけどこれは本当の話だ。実際に試して、ようやく私も納得できた。

 そんなわけで我が家の愛車は、次に履き替えるのはセルシアス。これでもう、毎年の悩みにおさらばだ!

道路使用許可:
兵庫県 伊丹警察署 第4461号
滋賀県 大津北警察署 第1212号
滋賀県 米原警察署 第811号

撮影協力:グランスノー奥伊吹