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クルマ旅なら「本当の生活様式を垣間見れる」。モデルのFukiさんが旅したタイ北部を語るトークショーレポート
- 提供:
- タイ国政府観光庁
2018年8月20日 00:00
- 2018年8月1日 開催
トラベル Watchは8月1日、東京・千代田区神保町のインプレス本社に読者を招き、タイ国政府観光庁と共催のトークイベントを開催した。タイ旅行をテーマにしたトークイベントは2017年に続きこれが2回目。
すでにトラベル WatchではモデルのFukiさんがタイ北部を訪れたレポート記事を2回に渡って掲載(前編・後編)しているが、本イベントは「タイ国政府観光庁×トラベル Watch Presents『タイ北部の歴史遺産を訪ねて』トークショー」と題し、そのFukiさんらをゲストに迎えて、タイ北部を飛行機とクルマで旅した体験とその魅力を語ってもらった。当日は事前に募集した本誌読者を招いたほか、PCメーカーのMSIの協力を得て、同社のノートPCなどを使ってYouTubeとニコニコ生放送で映像配信も実施した。
チェンマイなど北部7県で多様性・タイらしさに触れる旅へ
タイ国政府観光庁は、2018年から新たなマーケティングコンセプトに「Open to the New Shades(新しい色合いへのいざない)」を掲げ、タイの持つ多様性やタイネス(Thainess:タイらしさ)を前面に押し出している。例えば、バンコクやプーケット、チェンマイなど著名な地域でも、訪れる季節や時間帯が変われば、まだ知らない側面を見せることがあり、新たな発見がある。
また、2016年から展開しているプロモーション「タイ12の秘宝」は、北部3県(ランパーン県、ペッチャブーン県、ナーン県)を始めとする、タイ各地の主要都市に次ぐ大きな12県に注目する取り組み。文化遺産や豊かな自然が多く残る12県を「12の秘宝」と位置付け、地方都市の魅力を掘り起こすものだ。
2017年の1年間に約150万人の日本人観光客がタイを訪れ、そのうちおよそ7割がリピーターであることから、こうしたプロモーション活動を通じて、初めて訪れる人はもちろん、すでにタイを観光したことがある人も、新しい魅力に触れられるきっかけを提案している。
タイ国政府観光庁はこれらのプロモーションと連動したガイドブックを多数制作しており、イベント当日はその一部が参加者に配布された。なお、ガイドブックは同庁のWebサイトでPDF版を閲覧できるほか、紙版を送料無料(10種類まで)で取り寄せることができる。タイの気になるエリアがあるなら、まずはガイドブックを読むことをお勧めしたい。
イベントの冒頭であいさつしたタイ国政府観光庁 東京事務所 所長のパッタラアノン・ナチェンマイ氏も、こうした点を強調しながら、集まった来場者に向けてタイ旅行の新しいポイントを紹介。チェンマイ県やチェンライ県をはじめ、それ以外の北部の都市であるランプーン県、ランパーン県、プレー県、ナーン県、パヤオ県について、「これらの県をクルマで運転すると、普段見ることのできない本当のタイの生活様式を垣間見ることができます」と話し、飛行機とクルマで巡る“フライ&ドライブ”の楽しみ方をアピールした。
続いてタイ国政府観光庁 東京事務所 マーケティングマネージャーの藤村喜章氏が、タイに関する基礎的な情報をスライドで説明。今回のイベントのテーマである北部のほか、東北部、中央・西部、南部の各エリアも解説し、タイ料理1つとっても北部と南部とで大きく異なる部分があること、エリアごとに気候に差があるため、場所によってオンシーズンとオフシーズンが変わることなども説明した。
藤村氏によるとタイは全国的に11~2月が乾季、6~10月が雨季。雨季は観光に向かないのではないかと思われがちだが、むしろお勧めであると述べ、「降り出してもすぐにやむので、そんなに気にならない。緑がきれいなグリーンシーズンとも呼ばれていて、フルーツが豊富になっている時期でもあるので、果樹園でランブータンやマンゴーなどを獲ったりもできます」と、雨季ならではの過ごし方や楽しみ方があることを紹介した。
また、各地の寺院1つ1つが干支の十二支に結び付けられていることを説明したうえで、今回のタイ北部旅の企画で巡った寺院についても写真を見せながら解説した。日本の京都に似ているとも言われる古都のチェンマイ県では「未年」の「ワット・プラタート・ドイ・ステープ」へ行き、そこからクルマで30分ほどのランプーン県では「酉年」の「ワット・プラタート・ハリプンチャイ」を観光。そのほか、「寅年」の寺院があるプレー県や「卯年」の寺院があるナーン県なども訪れた。
ドライブ旅は初めての人にもお勧めできる
藤村氏の解説の合間をぬって、本誌の企画でフライ&ドライブによるタイ北部旅を体験してきたFukiさんもトーク。Fukiさんは小学生のときの家族旅行で初めてタイを訪れ、大学卒業後にはバックパッカーとしてタイ、ラオス、ミャンマーにまたがるメコン川のデルタ地帯からボートで入国、タイ北部などを旅したことがあるという。今回の企画のスタート地点となった北部最大の都市チェンマイを訪れるのは自身2回目。飛行機が夜に到着したため、チェンマイで有名なナイトマーケットへ早速出かけたという。
藤村氏によると、最近ではサタデーマーケットやサンデーマーケットとしても開かれている、食料品や山岳民族の人たちによるハンドクラフト製品などが多く販売されているナイトマーケット。Fukiさんは「ご飯がすごく安い。ピアスとかネックレス、タイの民族衣装やポーチを買いました」とコメントし、屋台での値段交渉も含めてショッピングを楽しんだと語った。なお、買い物の際には、高いと思ったら「ペーン(高い)」と言うだけで伝わる、と藤村氏。
その後、チェンマイからはクルマで移動したFukiさん。藤村氏によれば「ローカルエリアは交通機関が発達していない。(三輪タクシーの)トゥクトゥク、自転車の荷台に乗るサムローなどしかない」ため、混雑している首都バンコクを除いて、チェンマイなどの地方都市ではレンタカーによる移動がお勧めだとのこと。日本と同じ左側通行で、「日本語のカーナビも付いています。(インターネットにつながるスマートフォンがあれば)Google マップも使えます」ということもあり、不安なくフライ&ドライブの旅ができることを訴えた。
Fukiさんも、「外国でクルマでロケするのが初めてだったのでちょっと不安だったんですけど、道路も広いし、東京よりは運転しやすい印象でした。北部だったら、初心者の方にもクルマ移動はお勧めできます」と語った。
さまざまなアクティビティが一堂に介したチェンライの「シンハー・パーク」
最後に訪れたチェンライ県では、「ホワイト・テンプル」とも呼ばれる真っ白な寺院「ワット・ロンクン」を訪問。Fukiさんがバックパッカーをしていたときにも訪れたことがあるスポットで、「人の手のようなものが地面からたくさん出てたり、骸骨が飾ってあったりしてちょっと怖い」場所ではあるものの、「久しぶりに行けて、また違った見方ができた」と語った。
さらにチェンライ県は「シンハー・パーク」も見どころの1つ。藤村氏によると「気球のフェスティバル会場になっていたり、サイクリングコースが充実しているなどスポーツアクティビティもできる。ジップラインを楽しめたり、動物を見ることができたりと、テーマパークとして楽しめる」場所。シンハーと言えばビールだが、Fukiさんは「(私のように)ビールが飲めない人でも楽しめる。動物がたくさんいるので、触れ合ったりもできる。茶摘みをしているときに子猫ちゃんが近寄ってきてくれて、かわいかったです」とのこと。動物好き、猫好きにもたまらないスポットのようだ。
チェンマイ、ランプーン、ランパーン、プレー、ナーン、パヤオ、チェンライと7つの県を巡った今回のタイ北部旅、トータルで4泊という比較的短い期間だったものの、「4泊でこれだけの場所を回れるのは、やっぱりクルマ移動ならではかなと思います。何人かで行く方が、運転を交代できるのでお勧めです」とFukiさん。藤村氏は「(取材では行きたいスポットを)諦めたところもあるので、本当は1週間くらいあればよいのかなと思いますね」と余裕のある旅程を提案していた。
ひときわ広いシートのJAL便と乗り捨て可能なレンタカーで「フライ&ドライブ」
Fukiさんと藤村氏によるトークセッションのあとは、CA(客室乗務員)としてバンコク支店に1年間赴任していたこともあるという、JAL(日本航空)客室教育訓練部 サービス訓練グループの山口玲奈氏と、タイ各地に拠点を持つエイビスレンタカー ゼネラルマネージャーの成瀬雄一氏が加わり、第2部がスタート。
現在、日本国内からタイ・バンコクへのJAL便は、羽田空港と成田国際空港から2便ずつ、関西国際空港とセントレア(中部国際空港)から1便ずつ、1日計6便が運航している。足元スペースに余裕のある国際線エコノミークラス「JAL SKY WIDER」は、航空会社格付け会社SKYTRAXから2年連続で「ベスト・エコノミークラス・エアラインシート」を受賞するなど、国際的にも評価が高い。山口氏が「リピーターも、乗り継ぎでの利用者も多いので、おかげさまでほぼ毎日席が埋まっています」という人気路線だ。
今回のタイ北部旅の企画でもJAL SKY WIDERを利用したというFukiさんは、「シートが広くて快適でした。機内Wi-Fiが使えて、充電もできる。長時間のフライトでケータイが使えるのはありがたいと思いました」とその快適さを実感。
飛行機で現地に到着後、Fukiさんはタイ国内のほぼすべての空港に拠点を構えているというエイビスレンタカーでクルマを借りた。タクシーなどの交通機関だとどれだけの料金になるか予測できないこともあるため、免許を持っているなら、とりわけタイ北部のような地方では、自由に動きやすいレンタカーがお勧めできると改めて訴えた。
そのエイビスレンタカーの成瀬氏は、タイでレンタカーを借りる場合は「日本の運転免許証取得から1年経過していること」「国際免許証を持っていること」「(VisaやMastercardなどの)国際クレジットカードを持っていること」が条件になると注意事項を説明。インターネット経由かフリーコールで手軽に事前予約できるとしつつも、特に初めて海外でレンタカーを利用するような場合は具体的にアドバイスしやすい電話で最初に問い合わせてほしいと呼びかけた。また、実際のドライブにあたっては、万一の事故時の保険適用のことも考慮して、「レンタカーを借りるときに運転する可能性のあるドライバー全員を必ず登録して」という。
レンタカー代金は、最も安価な車種で24時間1000バーツ(日本円で3400円前後)程度で、乗り捨ても可能。運転のしやすさについては、「チェンマイは旧市街に入らなければすごく道がきれい。車線も2~4車線に広くなっている」ことから、海外だからといってそれほど身構えてドライブする必要はないとした。
「リピーターにはフライ&ドライブや鉄道旅もお勧め。家族でも母娘でも旅の素材はたくさんある」と藤村氏
トークショーの最後に、登壇者それぞれにタイの楽しみ方のお勧めを聞いた。
JALの山口氏は、バンコク・スワンナプーム国際空港のサクララウンジにも置いてあるというタイのアロマ製品ブランド「Akaliko(アカリコ)」をプッシュ。バンコク赴任中に通ったエステで使われていて、個人的にもお気に入りだという。
エイビスレンタカーの成瀬氏は、「レンタカーがなければ行けないよい温泉がチェンマイにある」と気になる発言。「海外のレンタカーは怖いと思うかもしれませんが、非常に楽しい。タイにはいろいろなところがあるので、ぜひレンタカーで楽しい旅をしてください」と語った。
藤村氏は「まずはタイに行っていただいて、タイの人や食べ物など、タイのよさを感じていただければ。2回目以上の方はフライ&ドライブもよいですし、鉄道の旅もあります。家族旅も、母娘旅も十分にできる、それだけの素材はありますので、自分なりの旅のプランを見つけてください」とアドバイスした。
最後にFukiさんは、タイ北部について、「(中央部の)バンコクとはまた違ったタイが見られると思います」とし、「行ったことがある方も、行ったことのない方も、タイを訪れたときに今日の話を少しでも思い出してくれれば幸いです」と結んだ。