トラベルアプリレビュー

過去に訪れた全国の都道府県や国を地図上で塗り潰して記録

「旅行記録」

アプリ名:
旅行記録
開発者:
ウィロー・トレーディング
価格:
無料(2015年9月7日時点)
対応OS:
iOS 6.0以降

「旅行記録」は、過去に訪れた都道府県、もしくは全世界の国を地図上で塗り潰し、どれだけの都道府県および国に“上陸”したのか、ひとめで把握できるアプリだ。手動での塗り潰しに加え、カメラロールに保存されている写真から位置情報を読み取って自動的に塗り潰す機能も備えており、最小限の操作で“上陸”済み地点を効率的に塗り潰せる。原稿執筆時点の最新バージョンは「1.1.0」。

 アプリを起動すると、まず日本地図が表示される。画面の下段に表示される「Others」から「カメラロールから画像の自動取り込み」を選択すると、カメラロール内の写真に記録されている位置情報を取得し、「上陸済み」として日本地図を塗り潰してくれる。枚数が多いとそこそこ時間がかかるが、写真を1つずつ手動で選択する手間もなく、放置しておけば自動的に処理が実行されるのはありがたい。今回は試しに約1000枚の写真を取り込んでみたが、約30分弱で完了した。

ホーム画面。日本地図が表示されている。この時点ではどの都道府県も塗り潰されていない
ホーム下段の「Others」をタップし、「カメラロールから画像の自動取り込み」を選択すると、カメラロール内の写真に記録されている位置情報を「上陸済み」として取り込む
取り込んだ結果、上陸済みの都道府県が自動的に塗り潰された。上陸済み地点の色は変更することも可能

 人によっては、スマホで写真を撮る際にはGPSをオフにするよう習慣付けていたり、あるいは、たまたま旅行先で写真を撮らなかった、デジカメなどで写真を撮ったためにスマホ内には残っていない場合もあるだろう。こうした場合は一覧画面から手動で「上陸」に切り替えることで、上陸済みとして記録される。同じ手順で、過去に上陸したことのある都道府県および国を塗りつぶすことも可能なので、例えば学生時代に修学旅行で訪れた都道府県なども手動で追加することができる。

 一覧画面で都道府県名をタップすると、該当の都道府県で撮影された写真が一覧表示される。写真には日付および撮影地点(住所)が表示されており、コメントを追加したり、またタイトルを付けてフォルダで分類することもできるなど、アルバムアプリとしても活用できる。このほかアルバム内の写真をメールに添付して送ったり、SNSに投稿することも可能だ。

 さらに同じ手順で、日本地図(47都道府県)だけでなく、世界地図(世界206カ国)を塗りつぶすこともできる。ホーム画面下段にある「Japan」を「World」に切り替え、同じ手順で写真の取り込みを行なうことで、世界地図を塗りつぶせる。都道府県と違ってすべてを制覇するのはかなり難易度が高そうだが、海外旅行を趣味にしている人は、旅行の意欲をかき立てられることだろう。

リストで表示した状態。上陸済みの都道府県が青く反転表示されている。位置情報がない場合は手動で塗り潰すこともできる
タップすると該当の都道府県で撮影した写真を一覧できる
写真には個別にコメントをつけたり、共有することができる

 同種のアプリはアルバム作成機能をメインとしていることが多く、アプリをインストールして以降の位置情報しか記録できないこともしばしばだが、本アプリは上陸済みか否かを地図上で表示することにフォーカスしており、過去の写真から位置情報を自動的に取り込めることが大きな特徴だ。アプリに用意されたカメラ機能を使えば、撮影と同時に位置情報を取り込むことも可能だ。

 やや惜しいと感じるのが、写真を地図上にプロットする機能がないこと。アルバムアプリでは、写真がどこで撮影されたのかを地図上に吹き出しで表示したり、あるいはピンを立てる機能を備えたりしていることが多いが、本アプリは都道府県もしくは国単位での分類に留まっており、具体的な撮影地点を地図上で表示する機能は用意されていない。アルバム機能がメインではないと言えばそれまでだが、こうした機能が追加されれば、さらに利用範囲が拡がりそうだ。

「カメラロールから画像の自動取り込み」は、実行のたびにすべての写真を取り込むのではなく、きちんと前回の続きから行なわれる
日本地図(都道府県が対象)だけでなく、世界地図(世界各国が対象)も利用できる

(山口真弘)