ハワイ現地発

【ハワイ現地発】近くて便利! ハワイの味が集結したワイキキの新グルメスポット

 夏休みまっただなかのハワイ。公立校は5月末から8月初めまでの長い夏休みに突入している。日本人のお母さんたちは子供たちを連れて帰国し、日本の学校に通わせて長期滞在するケースも多い。

 同じく夏休み中の子供を連れて米本土から訪れる観光客も多いワイキキに、グルメスポットが登場した。場所はワイキキのど真ん中に建つワイキキ・ショッピング・プラザ。地下1階は「スティックス・アジア」というフードホールがあるが、その隣のガランと空いていたスペースに、昨年から少しずつ新店舗がオープンし、今ではシェイブアイス、ホットドッグ、イタリアン、ポケ、ワッフル店などが勢揃いし、グルメタウンへと進化を遂げている。

ビッグアイランドバーガー

ワイキキショッピングプラザ1階。シーサイド通り側

 ワイキキ・ショッピング・プラザの1階、シーサイド通り側に昨年11月のオープン以来、ワイキキでお勧めの店を尋ねられると勧めているのがこのハンバーガーショップ。

店内と店の外で食事ができる

 ハワイ島で創業15年余りとなる同店は、地元の農場や畜産農家と契約して、ハワイ産の肉や魚、野菜、ドリンク(マウナケアティー)を使っている。そんなハンバーガーのクオリティは毎年グルメ賞を受賞するというお墨付き。

ハワイ産の食材を見ることができる

 味の要となるパティはハワイ島の放牧で育ったグラスフェッドビーフ。ホルモン剤や抗生物質は一切使わない。自家製スパイスで味付けし、手ごねで作ってジューシーに焼き上げる。ブリオッシュバンズで挟んだシンプルなバーガーだからこそ、クセがなくピュアな旨みを堪能できる(11.99ドル)。チーズを入れたり、パティを2枚、3枚と増やしたメニューのほか、思い切るならシグネチャーの、パティとチーズが4枚重なったノックアウト(28.99ドル)にチャレンジを!

パティ4枚&チーズ4枚のシグネチャーバーガー、ノックアウト(28.99ドル)
辛いもの好きなら旨みと辛みが共存するリングオブファイヤーバーガーを(19.99ドル)

 フライドポテト(6.99ドル)も自信作。冷凍品を使わず、新鮮なじゃがいもをキッチンで細切りにしてその都度揚げている。それをクリーミーなアイオリソースにディップして食べる手は永遠に止まらない(と友人が言っていた)。トマトやアボカドなどフレッシュなローカル野菜を詰め込んだオーガニックサラダ(14.99ドル)も添えれば栄養バランスもバッチリ。

アイオリソースにディップする手作りフライドポテト(6.99ドル)も自慢の一品
ハワイの恵みを野菜で味わうならオーガニックサラダを(14.99ドル)

 地産地消を貫き、ローカルをサポートするコンセプトを応援しよう!という大義名分で、また行こうと思っている。

アレグリーニ

ワイキキショッピングプラザの地下1階にオープンした

 続いて地下1階にオープンしたイタリアン。オーナーはイタリア人で、ダウンタウンでイタリアから食材を輸入する卸売業を営んでいる。ハワイのホテルをはじめとする著名イタリアンレストランに卸していて、この店ではそれと同じ食材を使った料理をカジュアルに味わえる。

店内ではイタリアからの食料品なども販売している

 オススメはオーナーのアレグリーニさん自慢のピザ。一番人気はラ・ボンバ(12インチ、18ドル)で、イタリア直輸入のフレッシュなブッラータチーズが丸ごと乗っている。熱々のピザに乗せることで温度が上がり、なかからとろ~りと流れ出るクリームが濃厚な味になる。本場のプロシュートとルッコラとの相性も完璧だった。生地がクリスピーなのでサクサクいけてしまう。

手前が一番人気メニューのラ・ボンバ(12インチ、18ドル)

 プロシュートやハムの堂々たる盛り合わせシャルキュトリーも直輸入ならではのクオリティ。さらに、デザートへのこだわりも強いアレグリーニさんがぜひ試してもらいたいというのがシチリア発祥のデザートカンノーリ。サクッと揚がった生地のなかにリコッタチーズ&ピスタチオ、またはチョコレートの軽いクリームが詰まっている。サービス精神旺盛のアレグリーニさんは、お得情報を店前に張り出していて、カンノーリ(1個8ドル)は1個買うと2個目無料。毎日14時~17時のハッピーアワーはメニューが25%オフ、毎週木曜も25%オフにしている。

切り立てのプロシュートの美味しさを堪能できるシャルキュトリー
映画「ゴッドファーザー」にも登場したデザート、カンノーリ

アロハドッグ&バインミー

原点であるフードトラックをイメージした店構え

 アメリカらしくホットドッグを食べたいならこちらへ。といってもアメリカンなタイプとは少し違った移民の島らしいホットドッグ体験ができる。

 ここは、人気フードトラックとして知られる「フラドッグ」のオーナー2人が開いたベトナム風ストリートフード店。ベトナム出身の彼女たちが、故郷の味をハワイアンスタイルで楽しんでほしいという発想で生まれたメニューが揃う。

どれも美味しそうで迷う! ホットドッグ、バインミー、ドリンクメニュー

 ハワイアンスタイルのバインミー(13.50ドル)は、こんがり焼いたバゲットにローカルフードであるカルーアポークとやわらかな酸味のナマス、パクチーを挟んでいる。ホットドッグならぬアロハドッグ(12.50ドル)は、ふわふわのハワイアンバンズに特大ソーセージとパイナップルマーマレードを詰めている。合わせるドリンクのお勧めを聞いてみると、ベトナムコーヒーだそう。ベトナムでは毎朝、甘いミルク入りのベトナムコーヒーとともにバインミーを食べるのだとか。

カルーアポーク・バインミー(13.50ドル)とアロハドッグ(12.50ドル)

ハレイワタウン・シェイブアイス

古きよきハワイの街、ノースショアのハレイワの空気感に包まれている

 締めはシェイブアイス。経営者夫婦の奥様は日本人。オアフ島ノースショアで約30年にわたり、かき氷作りとお土産店の経験を持つ2人が、満を持してワイキキに店を開いた。ワイキキにいながらにして、ノースショアの雰囲気に包まれて、その名物を食べられるのが魅力だ。

 店のなかにはお土産に最適な雑貨がところ狭しと並んでいて、その奥で夫婦がかき氷を作っている。ご主人は「ふわふわの氷にするのに、この機械が最適なんだ」と丁寧に氷を削り、奥さんにわたすと、これまた真剣に慎重にシロップをかけ、トッピングをして、完成。ふんわりなめらかな口溶けで、シロップの優しい味わいとひんやり感が口に残る心地よさ。

ふんわりした氷へのこだわりが伝わる丁寧な手作業
自家製シロップをゆっくりと掛け回す

 シロップはローカルの素材を取り込んで作る自家製で添加物は不使用。フレーバーはリリコイ、マンゴー、グアバ、グリーンティー、コーヒーなど。アイスクリームも手作りで、バニラやイチゴ、チョコレートのほか、ココナツマカダミアナッツなども。子供サイズは4.99ドル、大人は6.99ドル。小豆やワッフルコーンなどトッピングをしてカスタマイズもできる。

POG(パッション・オレンジ・グアバ)シロップにホイップ、なかにはアイスクリームが入ったスペシャルボウル「POGアウトボウル」(9.99ドル)
ココナツシロップに小豆をトッピング、なかにアイスクリームを入れた(9.49ドル)

 最後に、以前も掲載したがここを紹介しないわけにはいかない人気店が……!

 上記3店舗が並ぶ地下1階エリアに2023年にオープンして以来、大行列店といえば「マグロブラザーズ」。ハワイの天然の生メバチマグロを最高の状態で最高の味で提供する。後悔しません。行ってみて!

入り口はロイヤルハワイアン通りから地下へつながる階段を降りる
中トロとセビーチェが乗ったチラシコンボ(20.53ドル)
大澤陽子

ハワイで発行している生活情報誌「ライトハウスハワイ」編集長。日本ではラジオアナウンサー、ライターとエディターとして活動。2012年にハワイへ移住。新聞やハワイのガイド本などの編集に携わる。ハワイのビーチとビールをこよなく愛している。