ハワイ現地発
【ハワイ現地発】ワイン・ステーキ・ベントー・パスタ!? 個性を満喫できるハッピーアワー3店を厳選
2025年2月24日 12:00
先日、アメリカ在住50年という大先輩とランチをともにした。話題はハワイの物価高。老後のアメリカ生活について調べている彼女によると、ハワイの老人ホームは月々の費用が7000ドルからという。施設にもよるが、平均を調べると5300ドルなので一般市民にとってはとんでもない金額。外食はなるべくハッピーアワーにしようと改めて思った。
そんな(老後の?)事情もあってか、ハワイのハッピーアワーがますます充実しているように思う。ハッピーアワー月間第2弾。最近「もしかしてハッピーアワーがあるのではないか?」と調べて、行って大当たりだったワインバーから紹介しよう。
アイランド・ヴィンテージ・ワインバー
アイランド・ヴィンテージ・コーヒーといえば、大行列ができる大人気コーヒーショップ。そのすぐ隣りにある「アイランド・ヴィンテージ・ワインバー」をご存じだろうか? ここはアイランド・ヴィンテージ・コーヒーのメニューをオーダーすることができるうえ、オリジナル料理とともにワインを飲めるバーとなっている。しかも、ソムリエが店にいて(フレンドリーでナイスな人!)、彼が厳選する40種類以上のワインをカジュアルに楽しむことができる。
店はロイヤルハワイアンセンター2階にあって、開け放された窓の目の前には緑が生い茂る中庭が広がり、その向こうには「太平洋のピンクパレス」と呼ばれるロイヤルハワイアンホテルが佇んでいる。この空気感を味わうなら一番奥の席がオススメだ。
そんな心地よい空間で贅沢な時間をお得に過ごすならハッピーアワーへ。グラスワインは本来13ドルからだが、ハッピーアワーは赤、白、スパークリングワイン全5種類がすべて8ドルになる。またハワイローカルのドラフトビール2種類(この日はブロンドエールとIPA)が7ドルに。ワインもビールも銘柄は随時変わるという。
ソムリエが選んだワインだけあって、いわゆるハッピーアワーのグラスワインとは一線を画している。キラっと磨かれたグラスに注がれたワインを、メニューの銘柄を見ながら味わうと豊かな気持ちになり、非常に満足度が高かった。
ハッピーアワーのフードはどれもひとひねりしてあり、期待以上だった。スモークドアヒディップは、アヒ(マグロ)をミンチした手作りで、フレッシュなアヒと燻製の芳しさがたまらなく、トルティーヤチップにたっぷり付けて味わった。自家製しょうゆガーリックが香るチキンウィングはビールでもワインでもパーフェクト。このどちらも8ドル。さらに個人的に大好物のガーリックフライ(フライドポテト)は5ドルで、繊細に削られたチーズがふわっとトッピングされていて、手を抜かない一品だった。今後、ハッピーアワーメニューは増える予定だという。
15時30分~21時30分は、ハワイで作られたブッラータチーズをはじめとしたチーズ各種、プロシュート、シャルキュトリなどワインに最適なメニューや、サラダ、サンドイッチ、シーフードなどのオリジナルフードをオーダーできる。小腹を満たすならポケベントーボックスがイチ押し。とろりとしたスパイシーアヒポケ、アボカドが艶々のご飯の上に乗っているオリジナルポケ丼で、上品な味わいで白ワインと絶妙の相性だった。
近いうちに、ぜひまた行こうと思っている。
ストリップステーキ
インターナショナルマーケットプレイス3階にあるこのステーキハウスを監修するのは、アメリカの3代の大統領に料理を披露した経験を持つマイケル・ミーナ・シェフ。高級店の印象があるが、ここもハッピーアワーを設けている。甘み・酸味などの味覚のバランスにこだわるシェフの独創的な味をリーズナブルに楽しめるのが、パウハナ・テイスティング。ハワイ語で「仕事のあとのお楽しみ」を意味する「パウハナ」にふさわしく、16時~18時の限定で、前菜・メイン・デザートからそれぞれを選べて79ドルというコース料理となっている。
前菜にはマウイ島産の野菜を使ったワイポリミックスグリーンサラダ、メイン料理はシグネチャーステーキや地鶏、シーフードなどのチョイスがあるが「せっかくならステーキを」と、米本土の農場から厳選した肉の旨みが強いプライムニューヨークステーキに。デザートはバスクチーズケーキをオーダーした。
より一層気軽でユニークなメニューもある。アダルトハッピーミールは、重箱にいくつもの味が詰められたベントースタイルのメニューで、日本酒も付いて29ドル。豚バラ肉のバオパン、アヒ(マグロ)のハラミの天ぷら、一口サイズのステーキタルタルバイツ、枝豆も入っていて、ステーキハウスにしては斬新なメニューだった。
オイスターやシュリンプカクテルなどの一品料理もハッピーアワーは7ドルから20ドルくらいで揃っている。リリコイマイタイやアイランドオールドファッション(各10ドル)とともにつまむのもいいだろう。テラス席で快適なハッピーアワーになるはず。
ヴェイン
パスタ好きなら、ハワイの手作りパスタをお得に味わえる「パスタアワー」のある店へ。変化と進化が止まらない街カカアコの商業施設「ソルト」にあって、発想力と想像力にあふれた個性豊かなパスタがメニューに並ぶ。
16時30分~18時のパスタアワーはパスタが18%オフになる。自慢のパスタは自家製パスタを使用し、ヨーロッパ各国の技法とアジアの食材を巧みに組み合わせてソースを作るなど、クリエイティブなものばかり。季節の食材によってメニューも変わるが、意外な美味しさだったのがピストウ(通常26ドル)。ピスタチオとミントが軽快なアクセントのバジルのショートパスタ、オレキエッテで、上に牛肉の生ハムが乗っているのも興味深かった。
和牛ミートボールが大胆に乗ったポルペッテ(通常28.50ドル)、ベシャメルソースを合わせ、シトラスを効かせたカボチャのリングイネ(通常25ドル)はカリッと揚げたかぼちゃスライスがトッピングされていた。どちらとも自家製パスタならではのもちもち感があって、ソースがよく絡んでいた。
デイリードリンクスペシャルなら、ビールは6ドル、グラスワイン(赤・白)は8ドルで楽しめる。
ワイキキとは違った雰囲気に包まれたカカアコの風を感じながら、パスタと軽く一杯! そんな夕暮れ時を過ごしていてはいかがだろう。