ハワイ現地発
【ハワイ現地発】ワイキキの最旬ハッピーアワー
2025年2月10日 12:00
2月は少しでも低予算で楽しめる市民の味方「ハッピーアワー」月間にしようと思う。アメリカではバレンタインデーは男性が女性に花を贈り、ディナーに連れて行く習慣があるが、この物価高では大変なこと。ガールフレンドや奥さんを誘っても満足してくれる個性豊かなハッピーアワーを選んでみた。
フェイバリット・サン
昨年10月にローマーワイキキホテル1階にオープンした「フェイバリット・サン」。この店の魅力はホテルの1階にありながらカジュアルな雰囲気で食事を楽しめること。そしてまだあまり知られていないので常に空いていること。店内はバーや4人席が並び、外にテラス席もある。7時から22時までオープンしていて、朝食、ランチ、ディナー、バーとして用途に合わせられるので幾度となく訪れている。ちなみに日本人に会ったことは一度もない。
この店では「ハッピーアワー」は「パウハナ」と呼ぶ。ハワイ語で「仕事のあとのお楽しみ」を意味し、一般的なハッピーアワーより時間設定が少し遅く、17時から19時までなので早めのディナーとしてもちょうどいい。
オススメのカクテルはPOGstar Maritini。POGとはパッションフルーツ・オレンジ・グアバのことで、トロピカルな味を楽しめる。カクテルの横に、小さなグラスに入った白ワインが付いてくるのだが、ツウの飲み方があると教えてくれた。まずはそのまま飲んで、途中で白ワインを足すことで甘みが少なくなり、すっきりした味に変えることができる。
パウハナの場合、POGstar Maritiniは12ドル(通常より4ドルオフ)。マイタイは10ドル、ビールは5ドルから。食事は通常と同じ価格で、サラダは12ドル(ハーフサイズ)から、四角いパイピザは13ドル(ハーフサイズ)から。どれもとびきりボリュームがあるのでハーフサイズで十分。思い切りアメリカ料理を楽しむなら、大きな自家製ミートボールがゴロゴロと挟まれたミートボールサブを。「サブ」とは「サブマリン・サンドイッチ」の略で、表面の硬いパンに具を挟んだフォルムが潜水艦のようだから名付けられたという説がある。
ちなみに、朝食メニューではクロワッサンブレッドプディングフレンチトースト(18ドル)が、めちゃくちゃ甘いのだがココナツとフルーツの味がたまらなく、コーヒーに合ってまた食べたくなった。2人で分けても食べきれなかったが……。
ホテル内とはいえ、クヒオ通りから直接店に入ることができるカジュアルなダイニング。知っておくと便利な店だ。
シークレット・スポット
クヒオ通り沿いにありながら、その名のとおり隠れ家的なバー。目の前は数えきれないほど通っていた……にも関わらず、こんな店があったとは知らなかった。しかも一歩足を踏み入れると外からは想像できない空間が広がっている。
店のなかは、地元アーティストの作品が飾られていたり、ブリキのおもちゃが並んでいたり、ステージがあったり、ワイキキのカオスとはまた違った混沌とした別世界が渦巻いている。
この店のハッピーアワーは12時から19時までと特別に長い。ローカルビールが3ドル、マイタイとミモザが5ドル、ビールとピザのセットは10ドルと格別に安い。
19時になると照明が落とされ、ローカルミュージシャンによるライブミュージックが始まり、店内のまったりした雰囲気がガラリと変わって、ボルテージが上がるエネルギッシュな店になる。ユニークな体験をしたい人は楽しめるだろう。
アペティート・クラフトピザ&ワインバー
ワイキキで唯一、ハワイ産キアヴェウッドで焼き上げるナポリピッツァを味わうことができるのが、このイタリアンレストラン。初めて訪れたときは、ハワイでこんなに本格的なピザを味わえるのかと感動した記憶がある。そのピザをリーズナブルな価格で提供するとあって、ここのハッピーアワーはとても人気が高い。
ハッピーアワーは15時から18時までで、ドリンクはイタリア・日本・ハワイのローカルビールがすべて6ドル。プロセッコを含むグラスワインは7ドル。自慢のサングリアやカクテルは10ドル。
マストオーダーはやはりピザ。薪の石窯が成せる高温で90秒で焼き上げる。表面が香ばしく軽く、なかはもっちり。キアヴェ独特の芳しい香りと一緒に頬張ろう。マルゲリータは15ドル。世界から訪れる旅行客に人気という、グリーンカレーソースがかかった自家製スパイシーミートボールは12ドル、ローズマリーとガーリックが香るフムスは8ドル。12ドルのポルトベッロフライはきのこの旨みを封じ込めたフライでワインに非常によく合う。どれも通常メニューより4~5ドルオフで提供している。
夕方のひと時に、ワイキキの街を人が行き交う姿を眺めながらグラスを傾け、クオリティの高い料理やつまみを味わうなら、この店のハッピーアワーは間違いないだろう。