ボーカリスト琴音の音楽旅

雨の日帰り熱海旅! 絶品グルメ、アートに建築に大満足の旅になりました

あいにくの雨の熱海旅でしたが、思った以上に楽しめました

 クルマを購入してからというもの、すっかり電車でのお出かけが減り、クルマで出かけることが多くなりました。

 先日、久しぶりに会った友人にクルマを買った話をすると、どこかドライブに行こう!となり、日程を決めたはいいのですが当日はなんと雨。どこに行こうか考えた末に、美術館なら雨でも楽しめるのでは?ということで、友人のリクエストで熱海のMOA美術館を目指し熱海散策の旅に出ました。

熱海といえばまずは海鮮! デカ盛り海鮮丼でランチ

 電車でもアクセスのよい熱海ですが、自分の運転で行くのは初めてです。せっかく熱海に行くなら海鮮も食べたいよね、とランチは海鮮丼が人気の「熱海銀座おさかな食堂」に。

 熱海駅近辺はお店の駐車場がないところが多いので、近隣のコインパーキングにクルマを入れて行列に並びました。熱海駅近辺のコインパーキングは平日と土日で料金が違ったり、時間での打ち止めがあったりなかったりも。並んでいる間に店員さんがメニュー説明をして、先に注文を取ってくれるので混雑していてもスムーズに入店できました。

 支払いを先にすませての着席スタイル、私は春だけのメニューということで「桜鯛の贅沢7色丼」、友人は名物の「海鮮てっぺん丼」を頼みました。写真を見るとかなり大きくて食べ切れるか?と不安でしたが、実物はお茶碗サイズにしっかりご飯とお魚がのっていて女性でも食べ切れるサイズ感でした。

 けれど、決して少ないわけではなく中身がぎっしり詰まっていました。旬の桜鯛と、途中で無料の魚出汁と胡麻だれで味変もできて最後まで飽きずに食べられます。丼が届くと、店員さんが記念写真を撮ってくれたり、とっても楽しいお店でした。

桜鯛の贅沢7色丼
海鮮てっぺん丼

日本の美を追求したMOA美術館を堪能

 お腹が満たされたあとはクルマで目的のMOA美術館を目指します。熱海駅からMOA美術館行きのバスが1時間に4本ほど出ているので(時間帯による)クルマでなくてもとてもアクセスがよいです。

 山道を登って登って、本当にこんなところに美術館があるの?と不安になりながらも到着すると見晴らしのよい場所に、アーティスティックな建物のMOA美術館が登場。

 友人も、建物自体も素敵だよ、と知人に勧められて気になっていた場所なんだとか。今回は岩佐又兵衛 極彩色ワールド 重文「浄瑠璃物語絵巻」が展示されていて、絵巻の美しさもさることながらストーリーのおもしろさにも引き込まれてしまいました。登場人物の着物の柄、鳥の羽根の1枚1枚の緻密さ、色彩や画具の素材感の違いも楽しめました。

 そして、こちらはなんと能楽堂も併設しているということで、能や狂言が上演されることもあるそうです。熱海で海の見える美術館で能鑑賞だなんて粋としか言いようのない贅沢。

 そして、カフェやレストランをたくさん併設しているのもMOA美術館のよさの1つ。今回は食事はすませていたので「the cafe」でコーヒーをいただきましたが、次回はMOA美術館でランチもいいね、と友人と話していました。高台にあるので海が見えるロケーションも最高なんです。

 そして、地下の円形ホールは音楽とともに万華鏡のような光の動きが幻想的でいつまでも見ていられます。「持っていかれる」とはこのことか、と。友人としばらく時間を忘れて眺めてしまいました。

インド砂岩の外壁がアートな雰囲気なMOA美術館
開放感のあるエントランス、天気がよければ海も見えます
能楽以外も上演できるフレキシブルな能楽堂
桃山時代の美を復元した黄金の茶室
雨でもthe cafeの見晴らしのよい景色
万華鏡をイメージした、動く映像を投影した幻想的な円形ホール

大正ロマン好きにはたまらない、文豪達に愛された「起雲閣」

 MOA美術館で芸術観賞を楽しみ、友人オススメの熱海の中華料理店「壹番(いちばん)」に予約の電話をしたところ、予約が取れた時間まで少し余裕があったので「起雲閣」に行ってみることにしました。

 起雲閣は大正時代に海運王と呼ばれた内田信也の別荘として建てられたのが始まりだそうです。

 そこから持ち主が鉄道王、根津嘉一郎に変わり洋館が増設され、後に旅館として開業。そこから錚々たる文豪達に愛されて、起雲閣から数々の名作が生まれたのだとか。

 こだわりの日本庭園をどのお部屋からも眺められるだけあって、どのお部屋も居心地抜群。そして、大正ロマンやレトロ好きにはたまらない空間が繰り広げられています。

 ローマ風浴室のステンドグラス1つ1つが美しくてため息が出てしまいました。何度も熱海に行っているのに、こんなに素晴らしい場所を知らなかったなんて。起雲閣の展示室からお庭を眺めていると、雨の音も素敵なBGMに聞こえてきます。

鉄道王、根津嘉一郎こだわりの庭園
群青色に彩られた部屋「麒麟」
ローマ風浴室に隣接の「金剛」
ローマ風浴室
シェイクスピア翻訳で知られる坪内逍遥も、起雲閣を愛した1人
アールデコや中国的装飾を用いた「玉姫」
英国チューダー様式、サンスクリット語の装飾をあしらった「玉渓」

熱海の人気中華「壹番(いちばん)」で絶品グルメに舌鼓

 起雲閣のあとは「大江戸温泉物語熱海温泉あたみ」で軽く汗を流して、予約していた熱海の人気中華「壹番」にてノンアルコールビールとハイボールで乾杯! この壹番、人気店で平日夜でも予約のお客さんで満席になっていました。訪問の際は事前に予約を入れておいた方がよさそうです。

 前菜盛り合わせをつつきながら、女子トークに花を咲かせます。ほんと、口から生まれて来たんじゃないかというくらい語りましたねぇ。中学の同級生と、私はノンアルでしたがお酒を交えて美味しいお料理に舌鼓が鳴りまくります。

 最後に頼んだ本日のメニューの「牛肉の四川風煮込み」がこれまた美味しい! 最後にパンをソースに付けて2度美味しい……。昇天とはこのことか、と美味しく幸せな時間を味わいました。

中国菜室 壹番(いちばん)
パン付きの牛肉の四川風煮込み
目でも楽しい前菜盛り合わせ
春巻き
焼き餃子

 この日は1日中雨でしたが、美術館巡りや屋内を中心に回る旅でも熱海は十分に見応えがあり楽しめる街でした。むしろ、雨だからと絞ったことで新たな発見があって楽しかったです。

 気のおけない友人との日帰りドライブ熱海旅、しっかりリフレッシュして素敵なものをたくさんインプットできました。これからの行楽シーズン、なかには雨の日もあると思いますが、お出かけをあきらめずにこんな楽しみ方もオススメです。

雨に濡れた愛車もまたかわいい
琴音

シャンソン、JAZZなどをメインに歌うボーカリスト。たまにアルトサックスも吹きます。1986年10月10日生まれ。趣味・特技は、ライブなどで訪れた日本各地の美味しい食べ物を探すこと。思い立ってふらっと一人旅をすることもしばしば。
ブログは https://kotone1010.com/