JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛

JAL客室乗務員が開発、世界農業遺産の地が育んだ「八重桜緑茶」誕生

JALふるさとアンバサダーに地域の取り組みを聞いた。回答者は宮崎県JALふるさとアンバサダーの有薗晶さん

 全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。

 今回お話を聞いたのは、宮崎で緑茶の開発に携わるJALふるさとアンバサダーの有薗晶さん。

――取り組みについて教えてください。

 生まれ育った地元宮崎の魅力をもっと多くの方に知っていただき、県民の皆さんに元気を届けられるような活動を目指して、JALふるさとアンバサダーとして取り組んでいます。

 今年、高千穂郷・椎葉山地域が「世界農業遺産」に認定されてから10周年を迎えることを記念して、この地域の魅力を伝える商品を作りたいという想いから、今回のプロジェクトが始まりました。

 皆さんは世界農業遺産をご存じでしょうか?

 世界農業遺産とは、自然環境を守りながら伝統的な農業を続けている地域に与えられる特別な認定です。この認定は、地域の農業や自然が未来にとって大切な価値を持っていると評価された証です。

 例えば、昔から続く農業の方法や、その地域ならではの風景、文化が持続可能に守られている場所が対象となります。この認定を受けることで、その地域が持つ魅力が広く知られ、地域の活性化にもつながることが期待されています。

――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。

世界農業遺産の地、五ヶ瀬町の茶園

 私は何度もこの地域を訪れ、その豊かな自然と文化を実際に体感し、未来に継承していきたいという想いと、地域の魅力を最大限に活かし、JALならではの「日本らしさ」を感じてもらえる商品を作りたいと考えました。

共同開発でご一緒した一般社団法人ツーリズム高千穂郷の山下さん

 そして、何度も話し合いを重ねた結果、日本の四季を象徴する「桜」を取り入れ、自然の美しさと華やかさを表現した、記念の品にふさわしい「八重桜緑茶」が誕生しました。

――JALならではの取り組みを教えてください。

 10月31日に世界農業遺産認定10周年を記念してシンポジウムが開催され、合わせて「八重桜緑茶」の商品発表を行ないました。

 私もシンポジウムに登壇し、この商品を正式にお披露目しました。

大きなステージにドキドキ
お披露目発表を終えホッと一安心

 本商品は、「JALふるさとプロジェクト」の一環として、アンバサダーが企画段階から関わり、地元の魅力を最大限に引き出すべく心を込めて作り上げた特別な一品です。

 華やかなピンクのパッケージは、贈答品や記念品としても喜ばれるデザインとなっており、特別な瞬間を彩る一品として、多くの方に手に取っていただけることを願っています。

――旅行者に向けてメッセージをお願いします。

 この「八重桜緑茶」は、世界農業遺産認定地域で生産された希少な茎茶に、華やかな八重桜の花びらをブレンドした特別なお茶です。香り高く、見た目にも美しい緑茶は、贈り物や自分へのご褒美としてもぴったりです。

 このお茶を通じて、世界農業遺産認定10周年を盛り上げるとともに、高千穂郷・椎葉山地域の魅力を未来へとつなげ、地域活性化にも貢献していきます。

 ぜひ、このお茶で、世界農業遺産認定地域の豊かな自然と、桜の華やかな香りをお楽しみください。

完成した商品「八重桜緑茶」