JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛
紀伊半島プロジェクト 視察第3弾! JAL客室乗務員が奈良県修験道の旅 吉野町・天川村・十津川村の魅力をご紹介
2025年7月11日 06:00
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。
今回お話を聞いたのは、紀伊半島プロジェクトに携わるJALふるさとアンバサダー西日本支社の石井千春さんと中部支社の利根川眞奈美さん。
――取り組みについて教えてください。
JALふるさとアンバサダー西日本地区担当の石井と中部地区担当の利根川です!
2024年4月から3県(奈良県・和歌山県・三重県)をまたいだ広域エリアの観光誘客事業として、西日本支社と中部支社が連携して「紀伊半島プロジェクト」に取り組んでいます。
皆さまは「紀伊半島」について、どのようなイメージをお持ちですか?
紀伊半島は奈良県、和歌山県、三重県の三県をまたぐ広大なエリアで、中部、関空、南紀白浜の3空港からのアクセスが可能です。伊勢志摩国立公園、吉野熊野国立公園など多くの自然公園と伊勢、熊野、高野、吉野・大峯など信仰の聖地を有する「紀伊山地の霊場と参詣道」が2004年に世界文化遺産登録されました。
紀伊半島広域エリアの「国内・海外への魅力発信」と「関空、南紀白浜、中部の3空港を活用した、持続可能な新たな旅のルートの創造」「観光地としてのブランド価値の向上」を目指す「紀伊半島プロジェクト」の取り組みを多くの方々に知っていただきたいと思っています。
――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。
2024年4月からスタートした紀伊半島プロジェクトですが「熊野古道 中辺路」「熊野古道 伊勢路」に続き3回目の視察として、2025年6月5日~6日の1泊2日で奈良県の吉野町、天川村、十津川村を視察してきました。
熊野三山を目指す熊野古道にはいくつもの巡礼道があります。平安貴族が使用した中辺路、伊勢神宮と熊野三山を結ぶ庶民の参詣道であった伊勢路。そして今回は、吉野と熊野を結ぶ大峯山を縦走する修行の道、大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)にチャレンジします!
まずは大峯奥駈道のスタート地点である吉野町へ。
吉野町は奈良県の中央部に位置する町。吉野山の玄関口にあたり、春に見頃を迎える千本桜で有名です。吉野山花矢倉展望台は吉野町を一望することができます。この日はお天気も最高で、修験道の総本山である金峯山寺を中心とした門前町がしっかりと見えました(写真中央)。
吉野山のシンボルであり、金峯山修験本宗(修験道)の総本山の寺院である金峯山寺を訪れました。木造古建築としては東大寺大仏殿に次ぐ大きさを誇り、本尊は3体の蔵王権現が鎮座。いずれも高さ7mの巨像で、国内最大級の厨子に納められた秘仏です。しっかり参拝してきました。
次は、天川村の視察です。
天川村は奈良県の南部に位置し、キャッチフレーズは「天の国」「木の国」「川の国」。世界遺産である大峯の山々に抱かれ修験道とともに奈良県の美しい自然と文化が残る村です。
まずは、大人気の「TENKARA GELATO」で、紀伊山地の食材を活かしたジェラートをいただきました。オーナーの畠中亜弥子さんは天川村のご出身。レシピを担当するのはフレンチシェフの砂山利治さんです。ジェラートは天川村をはじめ奈良県や紀伊半島の素材を活かしたフレーバーが揃います。フレンチ出身の経験を活かし“香り”にこだわったレシピ構成となっていました!
次に、天川村役場の皆さまに先導いただき、みたらい渓谷トレッキングへ。
大峯山から流れる川の水はエメラルドグリーンで透明度抜群です。清流と巨岩、大小さまざまな滝が織りなす渓谷美は美しいの一言!
遊歩道も整備されていて、安全にトレッキングを楽しむことができました。新緑や紅葉の時期が人気です、ぜひ行ってみてください!
そして、最後に十津川村の視察です。
十津川村は奈良県の最南端に位置する村で、なんと日本一大きな村です!
十津川村を代表する観光名所「谷瀬の吊り橋」(長さ297m×高さ54m)は、日本有数の長さを誇る鉄線のつり橋です。深い山々に囲まれ、眼下には十津川の清流が。まさに絶景! 最高のロケーションでリフレッシュできました!
そして、とっておきのパワースポット「玉置神社」にも行ってきました。
ひっそりと佇む玉置神社は、古くから「神が宿る場所」として知られ、訪れる人々を魅了し続けています。その壮大な自然環境と深い歴史から、多くの参拝者が「神秘的」と評する場所。しかし、そのアクセスの困難さゆえ「神様に呼ばれた人しかたどり着けない」と言われています。
――今後の展開・展望について教えてください。
国内だけでなく、世界に向けても「紀伊半島」の魅力を発信し続けていきます。
インバウンド誘客事業として、まずは、2025年2月にはホノルル旅行会社6社を招聘したモニターツアーを実施しました。7月には台湾旅行会社7社を招聘して紀伊半島を視察いただきます。モニターツアー後は、参加旅行社に海外発、紀伊半島旅行商品の造成をいただき、積極的に誘客に取り組んでいきます!
――旅行者に向けてメッセージをお願いします。
皆さん「修行」をしてみたいと思いませんか?
今回視察のメインイベントは、大峯山龍泉寺での「水行・護摩行」でした。
龍の口から湧き出る清水は、修験道の開祖、役行者(えんのぎょうじゃ)が修行している頃から、今も絶えることなく、修験者の清め水として大峯山の第一の水行場となっています。龍泉寺は、修験者だけでなく一般の方も水行を行なうことができます。
水行は院主さんの号令で冷たい水の中に一斉に入ります。
体験したのは6月の上旬。早朝7時、気温も低く「大丈夫かな」という不安な気持ちと「修行を体験してみたい!」というワクワクする気持ちが入り混じっていました。
入水した直後は寒さに震えていましたが、次第に自分自身と向き合い集中するなかで冷たさを受け入れることができていました。
終わったあとは自分自身が大変清められたと感じました。
修験道を体感できる天川村の「修行体験(水行・護摩行・滝行)」は貴重な経験ができる、非常に価値の高いコンテンツだと感じました!
紀伊半島プロジェクト第3弾 奈良県修験道の道 吉野町・天川村・十津川村を巡る旅! いかがでしたか? 何人も寄せ付けない険しい山中での視察と修行体験で、古の聖地をしっかりと感じることができました。ぜひたくさんの方に体感いただきたいと思います。
今後も中部支社、西日本支社は、紀伊半島広域エリアの魅力発信、JALだからできる3つの空港を活用した、新たな旅のルートの創造に取り組み、地域の皆さまとコミュニケーションを取りながら誘客につなげてまいります!





























