札幌駅「北海海鮮四色めし」

北海海鮮四色めし

　札幌駅では、海鮮からお肉までバラエティに富んだ駅弁をたくさん販売していて、さすが海の幸から山の幸まで豊富な北海道らしいという印象です。そのなかから今回は、冬ならやっぱり海鮮でしょうということで「北海海鮮四色めし」を選択しました。

　この駅弁は、その名前が示すように「かにめし」「うにめし」「鮭いくらめし」「帆立めし」と、4種類の海の幸を楽しめるのが最大の魅力です。

　蓋を取ると、その豪華な中身が目に飛び込んできて、否が応でも期待感が高まります。かにめしには筍と一緒に煮たカニの身が、うにめしにはひじき煮の上に蒸しうにが、鮭いくらめしには鮭のそぼろとイクラの醤油漬けが、帆立めしには焼いた帆立の身がそれぞれびっしり盛り付けられています。また、それそれの下のごはんは、白飯や酢飯ではなく、昆布で炊きあげられた昆布めしとなっています。

左上から、かにめし、うにめし、鮭いくらめし、帆立めしと4種類の海鮮めしが盛り付けられていて、蓋を開けた瞬間から顔がほころびます

　まずはじめにかにめしをいただきましたが、甘く香ばしいカニの旨味がたまりません。しかも、ご飯から漂う昆布がカニの風味をさらに引き立てているようにも感じます。そして、筍のコリコリとした食感もいいアクセントになって、飽きずに食べ進められます。

かにめしは、下の昆布めしの旨味が、甘く香ばしいカニのほぐし身の旨味をより引き立てています

　次にうにめし。うには蒸しうにですが、独特の磯の風味とともに、強い甘みがたまりません。生うにのようなねっとりとした食感ではありませんが、うにの美味しさを十分に楽しめます。また、下に敷かれているひじき煮も、うにの美味しさをジャマしていませんし、磯の風味をより強めてくれていると感じます。

蒸しうにの甘みと磯の風味が強烈で、生うにとはまた違った美味しさが楽しめます

　鮭いくらめしは、香ばしい鮭と、プチッとはじけて広がるいくらの風味の相乗効果が抜群です。見た目どおりの美味しさが口いっぱいに広がって、安心の美味しさと言ってもいいでしょう。

焼いてほぐした鮭の香ばしさといくらの旨味が混ざり合って、見た目どおりの安心の美味しさです

　そして帆立めし。帆立は丸ごとの身が2つと、細かく刻んだ身が敷き詰められています。身は焼いていることもあってか、比較的香ばしい味わいです。また、ほかの海鮮はどちらかというと口に入れた瞬間に、ダイレクトに美味しさを楽しめますが、帆立めしは咀嚼するたびに帆立の旨味が押し寄せてきて、食べ進めるにつれどんどん美味しさが高まっていくという印象です。この対比もとてもおもしろいと感じました。

噛めば噛むほど帆立の旨味が口いっぱいに広がって、食べ進めるごとに美味しさが際立っていきます

　特定の海鮮の駅弁もいいですが、4種の海鮮を一度に楽しめる贅沢さは、ほかの駅弁では楽しめないかもしれません。北海道の海鮮を余すところなく楽しめる駅弁としてお勧めです。

「北海海鮮四色めし」

価格： 1480円
販売駅： JR札幌駅
購入場所： JR札幌駅構内 弁菜亭
購入日： 2025年12月3日