週末駅弁

横浜駅「松花堂弁当 ~桜えびごはん~」

松花堂弁当 ~桜えびごはん~

「松花堂弁当 ~桜えびごはん~」は、シウマイ弁当でおなじみ崎陽軒の季節限定商品の1つ。

 ちなみに松花堂弁当は懐石料理を起源とするお弁当で、芝居の幕間にサッと食べられるように考案されたという幕の内弁当とは成り立ちの違うそうです。掛け紙の裏に記されたお品書きを見ても、懐石料理らしい贅沢さを十分に感じられます。

懐石料理を起源とする松花堂弁当らしい料理の数々
掛け紙の裏面に記されたお品書き

 商品名にもある桜えびごはんは、桜えびそのものはもちろん桜えびを炊き込んだご飯もえびの味や香りがとても強く、主役にふさわしい存在感を放っています。ここに菜の花の辛子和えと桜大根漬けが乗っています。菜の花はツンと鼻にはこない優しい味ながら辛子の味はしっかりしたものです。大根は酢漬けでさっぱりとしています。

桜えびの風味がしっかりとしたご飯は彩りも春らしい色合い

 分葱とイカの黄身酢添えは、酸味控えめの酢味噌で和えたイカの味がしっかりしていて食感はとてもやわらかいものです。隣には出汁の味が上品で歯応えのよい穂先筍煮と蓮根白煮、ほんのり甘めの梅型人参煮が並んでいます。

分葱とイカの黄身酢添えと煮物

 続いて、豆腐の味が非常に濃い山菜の白和え、山椒の味が美味しいこんにゃくの木の芽味噌田楽、ほんのり甘い厚焼き玉子と、地味ながら一つ一つの味に特徴のある料理が揃っています。

大豆の味をしっかり感じる白和え、山椒が味を主張する田楽、ほんのり甘い玉子焼き

 そして、鶏つくね串のねり梅がけ。こちらのねり梅はちょっぴり梅味が弱め。つくね自体は軟骨入りでコリコリとした食感が楽しいものです。肉厚のパプリカと、やさしくもほろ苦いししとうの素揚げは、素材の味が素直に感じられるタイプ。コリコリとした茎わかめとやわらかいもずくにあさりを加えた酢の物は、サッパリとしながらやさしい味付けです。そして崎陽軒と言えばコレ!というシウマイが2個。デザートに抹茶あんの水まんじゅうも付いています。

崎陽軒のお弁当では定番のシウマイ、デザートには抹茶あんの水まんじゅうなどなど

 崎陽軒といえば「シウマイ弁当」というファンは筆者にまわりにも多く、横浜駅はもちろん首都圏を中心に販売店舗も多いお弁当です。シウマイは崎陽軒不動の代表選手で今回のお弁当を含め同社のお弁当の大半に入っていますが、「松花堂弁当 ~桜えびごはん~」は崎陽軒のお弁当はシウマイだけにあらず、と強く感じさせてくれる贅沢かつ美味しいお弁当でした。

 ちなみに崎陽軒には幕の内弁当もありますが、こちらはエビフライや鳥の唐揚げなどちょっぴり庶民的な内容。贅沢さを感じる和のお弁当「松花堂弁当 ~桜えびごはん~」の販売は5月31日まで(予定)とのこと。シウマイ弁当ファンにも一度は味わってほしい春限定のお弁当です。

「松花堂弁当 ~桜えびごはん~」

価格: 1380円
販売駅: 横浜駅
購入場所: 横浜駅 中央通路 崎陽軒横浜駅中央店
購入日: 2023年4月1日