週末駅弁

小淵沢駅「ワインのめし」

小淵沢駅「ワインのめし」

 日本のワイン発祥の地にして、国内生産の3割を占めるワイン王国・山梨県。県内に80を超えるワイナリーがあるというこの土地らしい駅弁が「ワインのめし」です。そのネーミングは「ワインのご飯」という意味と、甲州弁の「ワインを飲めし(飲んでいきなさい/飲みなよ)」を掛け合わせたもので、JR東日本が開催した駅弁頂上決戦「駅弁味の陣2021」で駅弁大将軍(大賞)を受賞した経歴もあります。今回はこのお弁当を製造する駅弁会社「丸政」の地元、北杜市の小淵沢駅で購入しました。

主食が少なく全体的にはオードブルの詰め合わせという感じ

 山梨県北杜市在住の絵本作家・こいでなつこさんが描いたかわいいイラストの包み紙を開けると、中身はワインを楽しむためのオードブルのようにおかずが並び、普通のお弁当とはちょっと違う感じがします。

同封されたお品書きのイラストがかわいい。包み紙に描かれているキャラクターの説明も書いてあります

 レーズンバターのパンと甲州フジザクラポークのかつサンドがわずかに主食っぽさを感じるものの、おおむねワインのつまみのオンパレード。

レーズンバターのパンとチーズケーキ
甲州フジザクラポークのかつサンド

 そのほかラインアップは、ワインきのこと小エビのアヒージョ、甲州鳥もつ煮、甲州サーモンのマリネ、牛肉炭火焼き白ワイン仕立て、甲州地鶏テリヤキチキン、甲州ほうとうグラタンと、すべての料理に「甲州」とか「ワイン」の文字が付いた甲州名物づくし。ちなみに「ワインきのこ」とは山梨県産ワインの搾りかすをを練りこんだ菌床で栽培されたシイタケだそうです。

 鳥もつに添えられたししとうの苦味やマリネされた玉ねぎとパプリカの酸味、胡麻がのった牛肉炭火焼きの甘辛い味付けなどバラエティに富んでいて、どれも少量ながら1品1品本格的な味わい。お好きな方はワインを用意していただくのがよさそうですが、それだけ食べても美味しく、炭水化物少なめの“グルメ駅弁”といった感じです。ちなみに小袋に入ったドライフルーツと月の小石チョコレート、そしてチーズケーキのデザートも付いています。

ワインきのこと小エビのアヒージョ
甲州鳥もつ煮
甲州サーモンのマリネ
牛肉炭火焼き白ワイン仕立て
甲州地鶏テリヤキチキン
甲州ほうとうグラタン
ドライフルーツ
月の小石チョコレート

 食事としても十分な量ながら、どことなく主食の存在が控えめなオードブル感を楽しめる「ワインのめし」。駅弁らしく旅の途中の列車内でいただくのはもちろん、甲州弁で「ワイン飲みなよ!」という意味に由来するように、甲州ワインと一緒にホテルや自宅で味わうのもアリです。

「ワインのめし」

価格: 1500円
販売駅: 小渕沢駅
購入場所: MASAICHI本店(改札外)
購入日: 2022年4月15日