週末駅弁

名古屋駅「白川」

「白川」

 みそかつ、ひつまぶしなど名古屋の食べ物には「名古屋めし」という言葉があるくらい個性的で、その種類も豊富です。駅弁もそんな地域色豊かなものが多くうれしい限りですが、筆者自身訪れる機会が増えてきたせいか、最近はガツンと味が強めの、名古屋めしとは違うものを食べてみようと思うこともしばしば。

 今回はコテコテの名古屋めしをちょっと離れて、名古屋市内の老舗料亭「蔦茂(つたも)」が手がける駅弁「白川」を選んでみました。

どこかホッとする和食のお弁当

 白川は煮物、焼き物、揚げ物がバランスよく組み合わされているお弁当です。料亭で食事をする機会などない筆者ですが、どことなく上品で一品一品の丁寧な感じも相まって、知りもしない料亭の味を想像しながらとても美味しくいただけました。なかでも大根、蓮根、高野豆腐などいろいろ入った煮物はかなり満足度の高いもので、一緒に入っている花麩の見た目も鮮やかです。

和食系のお弁当らしく煮物はとても美味しく食感や色どりも楽しい

 紅鮭もほんのりと淡い塩味が美味しくいただけます。駅弁としては標準的な四角いパッケージのいわゆる幕の内弁当ですが、ひじきサラダや紅白のなます、デザートのわらび餅などがそれぞれ小鉢で出て来ているように感じるほど個性が際立ちつつ、食事として全体がよくまとまっています。ご飯の量も十分、ホクホクとした薩摩芋の蜜煮も厚みがあり、全体的に上品ながらボリュームがあります。

ほんのりと淡い塩味の紅鮭
ご飯もしっかりとした量です
ホクホクの薩摩芋の蜜煮
ひじきサラダと紅白のなます
鶏のミンチカツ味噌がけとポテトサラダ
デザートのわらび餅

 鶏のミンチカツ味噌がけにちょっぴり名古屋を感じながらも、全体的には名古屋感から離れたお弁当。とても美味しく満足感の高い駅弁でした。

「白川」

価格: 1080円
販売駅: 名古屋駅
購入場所: JR名古屋駅 改札外 GRAND KIOSK
購入日: 2021年10月8日