週末駅弁

京都駅「京 俵むすび弁当」

京都のお店の食材を使った俵むすび弁当

「京 俵むすび弁当」

 京都には、独特な食材や食品がとても多く存在します。京都駅では、そういった京都の食材をふんだんに使った駅弁がたくさん販売されていますが、今回紹介する「京 俵むすび弁当」もその一つです。

 京 俵むすび弁当は、その名のとおり、俵型のおむすびをメインに据えた駅弁ですが、京都のお店の食材をふんだんに使っている点が大きな特徴となっています。

小ぶりの俵むすびが4つと、京都らしいおかずを盛り付けた、京都らしさ満載の駅弁

 例えば、俵むすびの1つに、京都の食材としておなじみの「ちりめん山椒」を混ぜたものが盛り付けられていますが、そのちりめん山椒には、京都の伏見稲荷門前の表参道にある「伍八山椒堂」のちりめん山椒が使われています。ちりめんじゃこの香ばしさと山椒のピリッとした風味は、もとよりご飯との相性抜群ですし、ちりめん山椒を混ぜた俵むすびも、あとを引く美味しさです。

 また、しば漬けを混ぜた俵むすびもありますが、そちらのしば漬けには、京野菜の漬物店「京つけもの もり」の白しば漬が使われています。軽い酸味とコリコリとしたしば漬けの食感で、ちりめん山椒のおむすび同様にご飯が進みます。弁当には、ちりめん山椒のおむすびが2つとしば漬けのおむすびが1つ、そして白米と黒米を使ったおむすびが1つ、合計4つが盛り付けられています。

伏見稲荷門前の「伍八山椒堂」のちりめん山椒を使ったおむすび。ちりめん山椒とご飯との相性は最強。その右には、京都らしいおかずのずいきの煮物も盛り付けられている
こちらはしば漬けのおむすびだが、しば漬けには「京つけもの もり」の白しば漬を使っている

 おかずにも京都らしいものが並んでいます。ずいきと油揚げを使った煮物などは、特に京都らしいおかずの代表でしょう。軽くコリコリとした食感の残るずいきは、出汁の効いた優しい味わいで炊きあげられていて、ほっとする美味しさです。また、鮭の西京焼きも、よくある駅弁の鮭の塩焼きとは異なり、味噌の風味が効いた、コクの深い味わいです。

 このほかにも、湯葉や椎茸、人参、里芋の煮物、京風に仕上げたサツマ揚げなどが盛り付けられています。いずれも優しい味わいで、京都らしい美味しさです。そして、粟麩の煮物も盛り付けられていますが、この粟麩には京都の麩のお店「いとふ」の粟麩が使われています。このように、おかずにも京都にこだわった食材がふんだんに使われていますので、お弁当自体から京都らしさがひしひしと伝わってきます。

鮭の西京焼は、一般的な塩焼きと違って味噌のコクが深く優しい美味しさ
湯葉の煮物の横には、「いとふ」の粟麩を使った粟麩の煮物が盛り付けられている。そのほかの椎茸や里芋の煮物など、どれも京都らしい優しい味わいがうれしい

 小ぶりな俵むすびが4つとおかずという組み合わせで、ボリュームはやや少なめです。お肉系のおかずもありませんので、がっつり食べたいという人にはちょっと物足りないかもしれません。しかし、京都の食材を楽しむという点では、かなり満足できる内容といえます。量的にも、女性にはかなりお勧めできる駅弁と言えます。また、朝ごはんとして新幹線の中で食べる駅弁としても最適でしょう。

「京 俵むすび弁当」

価格: 850円
販売駅: JR京都駅
購入場所: JR京都駅構内 お弁当京ざんまい
購入日: 2018年4月13日