旅レポ

サンゴ保全体験でオーストラリア・ケアンズへ。玄関口キュランダで世界遺産の絶景、生物多様性に触れる

オーストラリア・ケアンズへ行ってきた

 オーストラリア政府観光局とクイーンズランド州政府観光局、JATA(日本旅行業協会)が共同で企画したサンゴ保全活動を体験するため、ケアンズへのプレスツアーに参加した。

 成田空港からジェットスターの直行便でケアンズへ。約7時間のフライトを経て、早朝にケアンズ国際空港に到着。熱帯の空気が肌に触れ、グレートバリアリーフの玄関口らしい開放的な雰囲気に包まれた。

初日はスカイレールでキュランダ村へ

 到着初日は、スカイレール・レインフォレスト・ケーブルウェイでキュランダへ向かった。このスカイレールは、熱帯雨林の上空を滑るように進む世界遺産の絶景ルートだ。眼下には、色鮮やかなサンゴ礁の海と連なる緑の山々。途中駅のレッドピークで下車し、ガイド付きの散策を楽しんだ。巨大なシダやめずらしい鳥のさえずりに囲まれ、熱帯雨林の息吹を体感。バロン滝の展望台では、滝の轟音とマイナスイオンに癒された。

 キュランダ村に到着後、こぢんまりとした村を散策。カラフルなマーケットでは、地元アーティストの工芸品やオーガニックフードが並び、アボリジナルの人々の文化に触れることもできた。特に印象的だったのは、バタフライ・サンクチュアリ。色とりどりの蝶が舞う光景は、サンゴ礁の多様性を思わせる美しさだった(写真に収めることができなかったのが残念)。

スカイレール・レインフォレスト・ケーブルウェイでクイーンズランド州の温潤熱帯地域に生息する地球で最も古い熱帯雨林と呼ばれる地域を探検してみよう
スカイレールの出発点はケアンズ北部のスミスフィールド駅。6人乗りの緑色ゴンドラで7.5kmの距離を45分かけて移動する。途中2つの駅があり、下車して探索ができる
スミスフィールド駅を出てすぐにこの光景が広がっている。ユーカリの林と南太平洋の海の眺望が見事だ
レッドピーク駅で必ず降りる仕様になっている。ここが一番標高が高い(545m)。熱帯雨林のポードウォークを併設しており、30分おきにレンジャーによる無料のショートツアーも実施している。樹齢300以上と言われているカウリの大樹は見応えあり
まさに生物多様性の地域で、カマキリなど日本でもおなじみの昆虫も容易に見つけることができる
ゴンドラの足元がガラス張りになっている「ダイヤモンドビューゴンドラ」がオススメ(通常の乗車運賃にプラス料金が必要)。世界遺産にも登録されている熱帯雨林を真上から見られるのは貴重な体験となるだろう
レッドピーク駅からバロンフォールズ駅には絶景が待っている。まさにシャッターチャンスの宝庫。それにしても規模感がすごい
バロンフォールズ駅を降りると、バロン滝を見渡せる展望台へ行くことができる。滝の落差は265m。雨季と乾季では水量が違うが、轟音とマイナスイオンで癒されるのは間違いない
今回は乗らなかったが、キュランダ高原列車。スカイレールからも列車が走っている様子が見て取れた。キュランだからケアンズまでの37kmを片道1時間45分ほどで結ぶ。1891年に開通した歴史ある観光列車だ
スカイレールのキュランダ駅では、備え付けられた巨大カメラでゴンドラ内を撮影。降車後に専用カウンターで写真を購入できる。旅の思い出にぜひ
キュランダの街にはショップがたくさん並んでいる。そのなかでバタフライショップに立ち寄ってみた。ジュエリーやアクセサリー、石鹸や服など、オシャレなものが揃っている。カフェも併設しており、一定額以上の買い物でドリンクサービスも
オーガニック素材を使用したジェラートも美味しい。魅力的なフレーバーが揃っており、どれにしようか悩んでしまうほど
ワーキングホリデーで働く日本人スタッフもいて、気軽に買い物ができる。観光地価格なのはいたしかたなし

ケアンズ中心部の中長期滞在対応ホテルに宿泊

 ケアンズへ戻ってきて、ヘミングウェイ・ブリュワリーへ。ウォーターフロントの絶景とクラフトビールが魅力の人気スポット。地元の新鮮なシーフードやジューシーなステーキなどを楽しみながら、開放的な雰囲気でリゾート感を満喫。活気ある夜を過ごしたい方に最適!

クルーズターミナル近くに位置していて海沿いの開放的な外観が特徴的で、トリニティ湾を望むテラス席が魅力だ
内観は1400m2超の広々とした空間に、ビール醸造タンクと19mの長いバーカウンターが目を引く、開放感あるデザイン
ビール飲み比べメニュー(ビアパドル)は、最大10種類の自社醸造ビールを含む20のタップから選べる。例として、Pitchfork Betty Pale AleやWest Coast IPA、FNQ Resilience Lagerなど、個性的な味わいが楽しめる。各ビールの特徴や風味を解説するテイスティングノートが提供され、初心者でも楽しみながら学べる。美味しい料理とともに堪能したい

 宿泊は「クリスタルブルック・ベイリー・レジデンス」。ケアンズCBD(Central Business District)中心部に位置し、グレートバリアリーフへのアクセスが抜群。広々とした1~3ベッドルームのアパートメントは、フルキッチンや洗濯設備を備え、家族や長期滞在に最適だ。

 地元アートを取り入れたモダンなデザイン、CC's Bar and Grillの絶品料理、プールやフィットネスセンターも魅力。サステナビリティでは、プラスチック削減、エネルギー効率の高い設備、地元産食材の使用を推進し、環境負荷低減に取り組んでいる。

ケアンズでは「クリスタルブルック・ベイリー・レジデンス」に宿泊。地元のアートを取り入れたモダンなデザインが特徴
ルームキーは木製。ホテル全体として極力プラスチック削減に取り組んでいる
広々としていてきれいなアパートメントタイプの部屋にはキッチンも完備。家族連れや長期滞在にも最適だ
洗濯機と乾燥機もあるのでとても便利。ハンガーも紙製でサステナブルを意識している
健康的で洗練されたメニューの朝食を食べて今日も一日元気に過ごそう

ケアンズまではジェットスターの直行便で

 成田からオーストラリアのケアンズまではジェットスターの直行便でひとっ飛び、約7時間のフライトだ。夜8時発、翌朝4時着のスケジュールは時間を有効活用でき、ケアンズ到着後すぐに観光を始められるメリットがある。LCCならではのシンプルなサービスを提供しており、機内食やアメニティは有料だが、事前注文や持ち込みが可能なため、自分のニーズに合わせてカスタマイズできる。夜便なのでひたすら寝ることに徹するなど、気軽で自由な旅行スタイルが実現できそうだ。

ケアンズ行きのジェットスターはボーイング 787-8でゆったりした気分で移動できる。成田を夜発なので、フライト時間をひたすら睡眠に充ててもよし
ビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス。機内食やアメニティは有料だが、事前注文や持ち込みが可能なので、自分のスタイルで搭乗しよう
この日のフライトは6時45分ほど。日本との時差は1時間と比較的楽だ
ひたすら南下して、パプアニューギニアを過ぎればあと少し
早朝のケアンズに到着。入国はキオスクを使用するのでスムーズといえよう
深澤 明