旅レポ

富良野に行ったら、ドラマ「北の国から」の世界を訪ねてみよう

ドラマ「北の国から」の舞台となった富良野市。北の国からに関連するスポットを紹介していく

 北海道には様々な観光スポットがあるが、今回紹介する富良野市も人気観光スポットの1つ。夏はラベンダー畑が、冬はワールドカップなども開催された富良野スキー場が有名だが、フジテレビ系で放映されたドラマ「北の国から」の舞台となっていたのも大きな理由だろう。

 連続ドラマ「北の国から」は、1981年10月9日にフジテレビ系で放映が開始され、1982年3月に放映を終了。大きな話題となったことから、その後スペシャル編として「北の国から '83 冬」が作られ、以後「北の国から '84 夏」「北の国から '87 初恋」「北の国から '89 帰郷」「北の国から '92 巣立ち」「北の国から '95 秘密」「北の国から '98 時代」「北の国から 2002 遺言」を制作。2002 遺言では視聴率38.4%、'89 帰郷では33.3%などいずれも高い視聴率を記録した。20年間にわたって放送された、国民的ドラマになる。

 富良野市には、東側にある麓郷(ろくごう)を中心として、北の国から関連の施設が点在。クルマを使うことで各所を効率よく巡ることができる。電車とバスで巡ることも不可能ではないが、いずれも本数が少なく、コストの面からも運転できる友達を見つけて一緒に旅行に行くのがよいだろう。麓郷にある「五郎の石の家」をはじめとし、各所に点在する北の国から関連のスポットを紹介していく。なお、「五郎の石の家」「黒板五郎の丸太小屋(麓郷の森)」「拾って来た家」は、ふらの観光協会が管理しており、それぞれ各500円の入場料となっている。3施設共通券は1200円なので、3施設訪問可能な人は、そちらの入場券を各施設で購入していただきたい。

五郎の石の家
「'92 巣立ち」で黒板五郎が建てた石の家。家を作る過程もドラマで描かれており、強い印象を持っている人も多い
石の家までは、やや上り坂の道を歩いて行く。しばらく歩くと視界が開け、石の家が現われる
炭焼き小屋
石の家
石の家内部
石の家の中に入ることができ、石のお風呂を見ることもできる
2階の寝室
暖炉
水まわり
石の家の外にあるテーブル
最初の家
2006年に五郎の石の家エリアに移築された「最初の家」。東京から引っ越してきた黒板一家が最初に住んだ
最初の家の内部。一部内装にビニールが使われている
最初の家の近くに展示されていた、手押し一輪車と木桶。いずれもテレビドラマの印象的なシーンで登場している
黒板五郎の丸太小屋(麓郷の森)
テレビドラマの17話で作り始め24話で完成した丸太小屋の家。正吉と純の火の不始末から燃えてしまった家だが、燃えるシーンは別のセットを用いており、こうしてきちんと家が残っている
丸太小屋と3番目の家は、麓郷の森にある
駐車場から歩いて行くと有料エリアを示す看板が。その先にあるお店でチケットを購入できる
黒板五郎の丸太小屋
丸太小屋の屋内
3番目の家
丸太小屋が燃えた後に住んだ3番目の家。右上に風力発電のユニットが見える
純が父の誕生日プレゼントのために作った風力発電ユニット
3番目の家は老朽化が激しく、のぞき込むことしかできない。北の国からファンの方は、早めにおとずれたほうがよいだろう
拾ってきた家 ―やがて町
北の国からの最終エピソード、2002 遺言で登場した家が点在するエリアが「拾ってきた家 ―やがて町」
拾ってきた家 ―やがて町エリアのチケット売り場
チケット売り場の横にある黒板五郎の遺言
雪子の家。2002 遺言で、五郎が雪子のために作った家
雪子の家の内部。廃材が活かされている
五郎が蛍と孫の快のために作っていたが、中畑木材の娘のすみえさんにプレゼントされることになった家
内部は作りかけの部分もある
純と結の家。外観から分かるようにバスがベースとなった家
家の内部まで入ることができる。細部まで作り込まれていた
4番目の家
拾ってきた家 ―やがて町の一角にある4番目の家。五郎が愛犬のアキナと暮らしていた

 以上が、有料エリアで見学できる内容になる。撮影当時のセットをそのまま保存しているため、一部の施設は老朽化が激しく、何かあったら崩れそうなものもある。撮影開始から30年以上経過したものもあり、北の国からファンであれば、早めに訪ねていただきたい。

 以下に紹介するのは、お店やドラマに登場したスポットなど。見学するのに料金はいらないが、お店であれば実際に食事をするなど、北の国からの世界を楽しんでいただきたい。

JR北海道 富良野駅は富良野の玄関となる駅。富良野市は北海道の真ん中辺りに位置することから、北海へそおどりという祭りが開催されている
富良野駅近くにある創作料理と宴会の店「くまげら」。ホエーを使ったオムカレーや和牛ローストビーフ丼などが人気
中畑木材となった麓郷木材工業。撮影はご自由にと書かれている
純と蛍が通った中の澤分校。現在は廃校となっている
旧「北時計」。'95 秘密の重要なシーンで登場したほか、北の国からスタッフの打ち合わせ場所として使われていたとのこと。現在は、喫茶ギャラリー「あかなら」に
大里れいの自転車のチェーンが外れた辺り。現在は舗装路となっている
布部方面を見たところ
富良野駅のとなりにある布部駅。倉本聰氏による「北の国 此処に始る」との看板が掲げられている
空知川にかかる布部大橋。イカダ川下りのスタート地点付近
ラーメン店「布部札幌軒」。'83 冬等に登場。ロケ記念の木碑がある

 富良野駅をスタートし、レンタカーで巡っていると布部駅辺りがロケ地巡りの終点になる。そこで富良野に戻ってしまいがちだが、時間があったら国道38号を南下していただきたい。

 布部大橋を越え国道38号を南下すると、見えてくるのはメロンを販売する地元農園の店舗群だ。この辺りは、「山部メロン街道」と呼ばれており、富良野メロンの直売店舗が連なる。今回はその中の一軒「大島農園」(http://www14.plala.or.jp/o-shima/)を紹介する。大島農園で扱っているのは、富良野メロン、すいか、トウモロコシ。産直販売なので、現地で購入することもできるが、通信販売も行なっている。通信販売の申込期間は8月20日までとなっており、気になった人は早めに申し込んでいただきたい。味は絶品。

国道38号沿いにはメロン農家が並び、山部メロン街道と呼ばれている
その1軒である大島農園に立ちよった
大島農園の店舗
メロンの赤肉や青肉など
すいか
トウモロコシ。その場で食べられる「ゆでトウモロコシ」も売っているが、午前中で売り切れることが多い
撮影用に特別にカットしていただいた。手前から、富良野メロン青肉、富良野メロン赤肉、すいか

編集部:谷川 潔

Photo:安田 剛