旅レポ

イスラエル北部の古都・ツファットへ。メロン山ふもとのワイナリーを訪ねる

ユダヤ教の聖地、古都ツファット

 イスラエル観光省主催のプレスツアーに参加してきました、フォトグラファーの深澤明です。

 3日目はまずガリラヤ湖の北に位置し、ユダヤ教の聖地の一つ、古都ツファットへとやってきました。ガリラヤ湖は海抜マイナス213mでしたが、ツファットの街は標高900mで山あいの街といった雰囲気です。

 ツファットはエルサレム、ヘブロン、ティベリアと並ぶイスラエルの4大聖都市の一つで、ツファットの旧市街は狭い石畳の路地がとてもフォトジェニックです。路地には芸術家のギャラリーや中世のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)、ゲストハウスなどがあります。散策していてとても興味深い街です。

石畳の路地がとてもいい雰囲気でフォトジェニックだ
路地にはアートがあふれている
中世のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)が点在している。まさにユダヤ教の聖地だ
山あいの街だけあって階段や坂は多い。この階段はイギリス統治時代に造られたもの

静かなキブツ、モランへ

“キブツ”とは伝統的に農業に基づいたイスラエルの共同体を意味します。平等と共同体の原則に基づいて、独自の社会的かつ経済的な枠組みを指します。20世紀初頭のイスラエルの開拓社会のなかで発生しました。土地や建物を含むすべての資産を共有して、生産から消費、育児に至るまでを共同化するという組織です。そのなかの「モラン」というキブツを訪問しました。

 モランにはリラクゼーションハウスをイメージしたゲストハウスもあり、レストランやカフェ、宿泊施設やサロン、サウナや温水プールなども備わっています。宿泊施設は木立のなかにあり、オーガニックコットンのシーツの広くて快適なベッドがあります。こんなところでリラックスできたら最高です。また、ダンスやヨガなどのクラスがあったり、アートに触れることができる芸術センターもあり、リラックスした雰囲気のなかで感性が磨かれること間違いありません。

自然に囲まれゆったりとした雰囲気が心地よい。カフェスペースはWi-Fiもバリバリ飛んでいるので仕事にも最適
宿泊施設は木立のなかにあり、のんびり過ごせそうだ。部屋にはテレビはない。本を読んだり、風を感じたりしてリラックスしたい
サウナや露天ジャグジーも絶対に気持ちいい! 身も心も整いそう
居住地域も自然に囲まれており100家族が穏やかな暮らしがを営なんでいる
クラフトビールの生産も行なっておりカフェスペースで販売されているだけでなく店内でも飲むことができる
「モラン」のレストランにてランチ。新鮮な野菜を使用した料理などを堪能

高級リゾートも運営、広大なブドウ畑を有するルエリア ワイナリーへ

 ガリラヤ地区の上方、メロン山からの降ろし風が気持ちよく吹き抜ける海抜840~890mの高さにルエリア ワイナリーのブドウ畑が広がっています。その広さは45エーカー。この地域の水はけのよい土地や特殊な気候だけでなく、高度な水技術や自家製の有機堆肥によって高品質なワイン用のブドウが生産されています。

 ルエリア ワイナリーの生産管理全般の責任者であるジディ・サイダさんに実際にこのブドウ畑へ特別に連れて行ってもらいましたが、ブドウ栽培へ掛ける情熱と愛情を肌で感じることができました。現在ルエリア ワイナリーでは収穫年ごとに最高のブドウ畑セレクションから12種類のワインが生産されています。

メロン山の西斜面を望む広大な敷地のブドウ畑
気候や土地のよさだけでなく高い技術力と深い研究によって高品質なブドウが育てられている
ルエリア ワイナリーの生産管理全般の責任者であるジディ・サイダさん。幼少期からこの土地を愛し、その後醸造学を極めた
アンノーク シャルドネ、ピノ グリージョ、ローズ、などルエリア ワイナリーのワインを試飲。爽やかで軽やかな味わいが印象的だった
高級リゾート「ザ・エッジ -ラグジュアリースイート-」も運営。理想的な休暇を過ごせる場所として記憶しておきたい
訪問時には建設中だったビジターセンター。ダルトン工業地区の新しい場所へ移転オープン
深澤 明